ここ半年くらいの気候変動に関する読書の話
この半年間、気候変動について真剣に考えたくて、思考の補助線となるような文献を寄せ集め、読んできました。
読んだ本には、例えばこんなものがあります。
・人類と気候の10万年史
・人新生の資本論
・リベラルとは何か
一見すると、関係なさそうに見える本たちですが、これらを結びつけて考えていくことが、気候変動を解決するためのきっかけになると、漠然と思うのです。
そこで今回は、半年間の間に読んだ文献を、思考の時系列に沿って整理してみたいと思います。(それぞれの文献については、今後個別にレビューします)
始めます。
まずは、いま地球では何がおきているのか、その事実を洗い出していきました。雑誌の特集記事や国連のレポート、地質学や気象学の本を漁りました。
・『mark』13号
・国連の気候変動レポート
・『人類と気候の10万年史』中川毅
・『図解 気象学入門』古川武彦・大木勇人
一番大きな発見は、確かに地球全体の大きなトレンドで見ると、氷期と間氷期を繰り返していて我々の影響なんて小さいように思えるけれど、それでも、産業革命以降の地球への影響は明らかに甚大である、ということです。
これについても、また後日お話ししようと思います。
さて、ここまでで、大きな現状が把握できたので、これからこの事実をどうやって変えていくべきか、そのきっかけを探しました。
ここで、斎藤幸平さんのマルクス論に出会います。
・『人新生の資本論』
・『大洪水の前に―マルクスと惑星の物質代謝―』
これにより、これまで別問題として考えてきた、気候変動と資本主義が結び付きました。そして、恥ずかしながら、COP25でのグレタ・トゥーンベリさんの発言の意味を、ここでようやっと理解できるようになりました。
では、そもそも資本主義とはどのようなものなのか?
なぜ先進国の主流になっているのか?
世界はこれまで、どのような”主義”を採用してきたのか?
ここで、政治思想のことをもっとよく知らねば、というモチベーションがわきました。
・『保守主義とは何か―反フランス革命から現代日本まで―』宇野重規
・『リベラルとは何か―17世紀の自由主義から現代日本まで―』田中拓道
興味ぶかいことに、現在用いられている”保守”や”リベラル”は、当初のものとは全く違う使われ方をしているようです。
斎藤さんの書籍を読んで、行き過ぎた資本主義は環境を破壊する、という考えにはたどり着いていたのですが、政治思想に触れたことで、”国家の役割”を見直すことの重要さに気づきました。
これからの20年間で、現行の資本主義自体にも見直しが入るのかもしれません。
おわりに
この半年間の読書を通して現状は把握できました。ですが、国家は何をすべきか、民衆としては何をすべきか、など、具体的なアクションについては、まだ思考がまとまっていません。
この読書をきっかけに、”気候変動”を解決していくためには、本当に色々な仕組みを変えなければいけないのだな、という当たり前の事に気づきました。
これからのnoteでは、今回のような思考のプロセスだけではなく、日常の中で具体的に実施していることも含めて、共有していきたいと思います。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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