見出し画像

「マニアックな展示会」とうわさされる国際画像機器展。歴史を紐解いてみた。まずは1983年~1987年くらいまで

 2023年の今年12月で第45回目の開催となる,弊社の展示会「国際画像機器展」。弊社に残る情報,特に古いものといっても1983年以降のガイドブックになってしまいます。そのガイドブックからどういう成り立ちの展示会か見ていければと思います。

 弊社保管で保管する,一番古いガイドブックの表紙がこちら。和英ともに,展示会名も,英字表記と略称の「ITE」も,この時から変わりません。

弊社に現存する(?)一番古い「国際画像機器展」のガイドブック

 回数から逆算すると,第1回国際画像機器展は1978年に第1回が開催されたことになります。このガイドブックは第5回のときでしょうか。(パラパラ見た感じでは回数の表記は見つからず)
 当時の主催は「日本画像・計測機器協議会」。現在この名称で検索しても該当する団体は見つかりません。当時,弊社(当時の社名は精機通信社)は展示会の事務局を担当していました。
 ちなみに,当時の国際画像機器展は「画像工学コンファレンス」の併設展示会として開催されており,毎回,画像工学コンファレンス実行委員長の先生によるごあいさつ文が掲載されていました。1983年のガイドブックのごあいさつ文は,東京工業大学名誉教授の榎本肇先生。日本のコンピュータのパイオニアともいわれるお方です。
 また,当時の国際画像機器展はコンファレンス併設とはいえ,今と同じように,一般の方にも無料で公開していたようです。
 そして,1983年のガイドブックには,なぜか弊社発行の光学・画像の雑誌「O plus E」の総目次が掲載されていました。(以降のガイドブックにはありませんでした。理由は不明です)

挟み込みはがきの後ろに,1/2台(印刷用語)ときりのいい8ページの総目次。
余って入れたわけではなさそう。
いかにも80年代なデザインの表紙

 翌年の1984年に開催された国際画像機器展からしばらくの間,SPIE(国際光工学会)が協賛していたようです。弊社で保管している過去のガイドブックを見る限り,少なくともSPIEは2001年までは協賛していただいていたようです。会場は東京都港区,浜松町駅に直結の産業貿易センターだったのですね。

 また,1986年のガイドブックには,「虚飾を排したテーブルトップ・ディスプレイ」が本展示会の特徴の1つ,とあります。現在の国際画像機器展や画像センシング展では「テーブルトップブース」とちょっとだけ名前が変わりましたが,現在も引き続きご提供しているメニューです。
 もう少しここの記載を見てみると「出展各社に装飾という無駄な費用をかけることなく,技術の場としてのコミュニティを大切にしたいという思想が貫かれております」とあります。もともとがコンファレンス併催ということもあるからか,「来場者のすべてが画像関連の技術者・研究者」で「中身の濃い展示会」だったそうです。今でもマニアックな展示会といわれる国際画像機器展,ルーツはここにあったのかもしれません。

 そんな生い立ち(?)の国際画像機器展ではありますが,今もかわりなく,一般の方も無料でご来場いただけます。セミナー(国際画像セミナー)も無料で聴講できますよ。去年行われたの一部は,YouTubeでアーカイブ動画を公開しています。展示会ご来場の参考だけでなく,知識向上などのためにもお役に立てば何よりです。
 今年2023年は12月6~8日,パシフィコ横浜で開催します。本当にマニアックな展示会かどうか,よかったらその目で確かめていただければ嬉しいです。もしかしたらツボにはまったり,今の業務や将来的な展開に役立つ情報が得られるかもしれませんよ。無料ではありますが,事前登録は必要ですので,ご協力をお願いしますね。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 セミナーも,事前のご参加登録をお願いしています。セミナー参加ご登録にあたっては,展示会の来場者登録をお願いしますね(ご登録のお願いばかりで申し訳ありません)。
 つい先日,セミナーのプログラムが公開されましたので,よかったらご覧ください。無料で最先端の知識が得られるチャンス,ぜひたくさんご活用いただければうれしいです