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似非で成功するか、正真正銘の儚さか。


ハンニバルもナポレオンも憧れた最強で最高のリーダー
ハンニバル戦記、続きます。
後年、スキピオに「我々の時代に最も優れた武将は誰か」と尋ねられたハンニバルは「マケドニア王のアレクサンダー」と即答したそうです。

贅沢を恩師アリストテレスに諭される
この評価は、2000年たったいまでも、ある意味変わらないかもしれないですね。アレクサンダーは東方遠征をしながら、そこで見つけた動植物を本国に送り、受け取ったアリストテレスはそれをもとに『植物誌』『動物誌』を著したんですよね。アリストテレスは彼の家庭教師で、幼い頃のアレクサンダーが贅沢に乳香(フランキンセンス)を焚いているのを、「そのような贅沢は真の王になってからしなさい」とたしなめた、という逸話があります。
インドあたりまで到達していた遠征、白檀やジャスミンの香りをアレクサンダーも味わったのでしょうか。

英雄の儚さ
人類史上NO.1 といっていいかもしれないアレクサンダーは32歳の若さで生涯を閉じます。(死因には熱病説、毒殺説、いろいろあります)
ハンニバルは敗戦のあとカルタゴの経済復興に手腕を発揮したにも関わらず、嫉妬と権力欲のかたまりのようなカルタゴ政府に目の敵にされ、亡命先で自害。スキピオも華々しい戦果をもってローマに凱旋したのちに、ハンニバルと同じような因果で失墜していきます。

下衆の成功と英雄の誉れ
ハンニバルやスキピオを追いやったのは妬んで、見苦しいマウントして、成功の上澄みを掠め取って、名誉や地位を手にした人たち。
一方で短い生涯、活躍期でありつつ、いろいろな視点で「英雄」として語り継がれる人たち。
1000年、2000年の視野でみれば、何が似非で何が真かは、意外とわかるものなのかもしれないですね。

アレキサンダー大王は、歴史上の人物としてかなり私好みのイケメン。
(イケメンだいじ)。彼にも添付の才と同時にハンニバルに通じる尊い青臭さを感じます。

「夢追い人」という香水 儚い命は宇宙を旅する
THE DREAMERはジャンニベルサーチからリリースされた香水です。自身の夢に対する哲学を閉じ込めたような香りを発表してほどなく、ベルサーチは衝撃的な死を迎えました。
真の人たちは、宇宙路をおおらかに今日も旅しているのかな。
私は英雄ではないけれど、少なくとも、似非の下卑た人生を選びたくはないです。

Dreamers/Versace
調香師はジャンピエールベトゥアール。
ベルサーチの香水にはよくギリシア神話のメビウスがアイコンに用いられる。
これはデザイナーの古典への愛着の証だそう。

#note100日
#コルクラボ
#adams

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