伊藤 桂一(アダコテック)

株式会社アダコテック 取締役 | 製造業の検査・検品の自動化するAI検査サービスを提供…

伊藤 桂一(アダコテック)

株式会社アダコテック 取締役 | 製造業の検査・検品の自動化するAI検査サービスを提供しています。 https://adacotech.co.jp/

最近の記事

未来のメンバーにお話ししたいアダコテックの15年

アダコテックについてアダコテックのCTOをしている伊藤です。 私たちは「モノづくりの進化と革新を支える」というミッションのもと、モノづくりにおける検査・検品の省人化・自動化を推進しているスタートアップ企業です。自動車を出荷する前に車体の数ミリの傷の有無を目視で確認する。そんな作業を自動化し、人はよりクリエイティブな事に集中する事でより良いモノづくりを実現して行きたいと考えています。 国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)で発明された、高次局所自己相関特徴量(HLAC)

    • 初参加したCTO Night&Day 2022

      アダコテックの伊藤です。 今回、縁をいただいて3日間にわたる招待制カンファレンスである「CTO Night&Day Nagasaki」に参加させて頂きました。 色々な方がnoteを公開しており、私もnoteを書いてみたくなりました。 なお、他の方々が執筆されたnoteはAWSの畑さんがまとめて下さっているのでご覧ください。 CTO Nightに参加したいと思った経緯弊社は2022年4月にシリーズBの資金調達を行い採用にも恵まれ、(コーディングとか、スクラムまわすとかの)日々

      • クラウドとAIの混合チーム!アダコテックの開発組織の今とこれから

        製造業×AIのアダコテックでCTOをしています、伊藤です。 この度、2022年4月にアダコテックはシリーズBで11億円の資金調達を実施したことを発表しました。 これまでアダコテックは多くの導入事例を実現しています。 今まで開発組織に関するテーマでnoteを書いて来ましたが、今回の資金調達の機会にどんな組織で導入を実現してきたか、そしてこれからの開発組織について紹介したいと思います。 開発組織元々受託開発がメインだった開発組織を、プロダクトを開発する組織に変化させて行きた

        • 「AI開発機能を提供するプロダクト」を開発する理想の体制とは?

          はじめにアダコテックでは、外観検査自動化を実現するためのSaaSを開発しています。 AIを活用して何かサービスを展開するのではなく、「AI開発機能を提供するプロダクト」をサービスとして提供しています。 「AI開発機能を提供するプロダクト」はどのような体制で開発していくのが良いのでしょうか? よくあるAIの開発体制下記はオライリー社の機械学習デザインパターンに記載されていたAI導入プロジェクトの流れと役割を示す図です。 データの取り込みからユーザーインターフェースの開発の

        未来のメンバーにお話ししたいアダコテックの15年

          エンジニアチームの2021年度を振り返って

          はじめにこんにちは!アダコテックの伊藤です。 弊社は9月が年度末となっており、10月から新年度となります。 そこで、エンジニアチームという視点でアダコテックの2021年度を振り返りたいと思います! 2020年10月~12月2021年度はプロダクト開発の炎上からスタートしていました。 6月末に完了している予定のNuxt.jsからNext.jsへ移行・フルリプレースがこの時期になっても終わっていない状況でした。 スケジュールを優先するためDBの変更とフロントエンドの開発を非同

          エンジニアチームの2021年度を振り返って

          やりたい事にチャレンジできるアダコテックのエンジニアチーム

          はじめに弊社のエンジニアチームは業務委託やインターン生を含めると25名在席しています。 このチームで、「自社プロダクトの開発」、「顧客データの分析」、「AI検査機の開発」の業務に携わっています。 資金調達前のエンジニアチーム5名(こちらもインターン生含みます)と比べると、チームの規模も大きくなっており、近いうちにチームを複数に分ける事も必要だと思っています。 ただ、「自社プロダクトの開発」チーム、「顧客データの分析」チーム、「AI検査機の開発」チームみたいな分け方ではなく

          やりたい事にチャレンジできるアダコテックのエンジニアチーム

          (株)JDSC様と合同勉強会を開催しました

          共同勉強会を開催しました6/22に株式会社JDSC様と合同勉強会を開催しました。 弊社側から2名、JDSC様から2名の合計4名が最適化とかMLOpsとか製造業データとかをテーマに発表しました。 JDSC様からは、実戦的な異常検知事例を紹介頂き非常に勉強になりました。 (JDSC様のスライドはこちらで公開されています。) 弊社からは、私が「製造業におけるインクリメンタル学習異常検知事例の紹介」というタイトルで発表しました。 こちらの内容は一部修正の上、Zennにて公開して

          (株)JDSC様と合同勉強会を開催しました

          アダコテックがクラウドサービスを開発する理由

          はじめに弊社では、国立研究開発法人産業技術総合研究所で発明された機械学習技術を活用して検査の自動化に取り組んでおります。 これまでに、例えば下記のような導入実績があります。 弊社はこのような導入事例を受託開発という形で成功させてきました。 一方で我々は、検査検品自動化のためのクラウドサービスの開発を推進し、昨年末にクローズドβのリリースを行っています。 この記事では受託開発を中心としていた我々が、なぜクラウドサービスの開発する事にしたのかという事をお話したいと思います。。

          アダコテックがクラウドサービスを開発する理由

          pyinstaller(onfileオプション付き)でexe化したpythonプログラムを別プログラムから終了させる話

          はじめに前回に続いてpythonの話です。 今度はこんなユースケースです。 1. pythonで実装されたコードを配布する 2. 配布コードを実行するPCには、Python環境がインストールされていない 3. 配布コードは、別途開発したC#プログラムで起動/終了を制御する pythonでバックエンドが実装され、UIがC#で提供されているみたいな構成をイメージして下さい。 こちらも、困りごとに対する答えをgoogle先生に質問してもドンピシャな回答がなかったので、同じに

          pyinstaller(onfileオプション付き)でexe化したpythonプログラムを別プログラムから終了させる話

          Anacondaのベース環境以外で、C++に組み込んだPythonコードを実行させた

          はじめにアダコテックの伊藤です。こんにちは。 現在進めている案件で、pybind11を使ってpythonコードをC++から動かしたのですが、その際の問題点と対策についてまとめます。 google先生に質問してもドンピシャな回答がなかったので、同じに悩みに直面している方の助けになると幸いです。 なお、「C++からpythonコードを実行するのってどうやるの?」に関しては下記リンクを参照して下さい。https://qiita.com/benikabocha/items/5e

          Anacondaのベース環境以外で、C++に組み込んだPythonコードを実行させた

          画像処理のあれこれ4 輝度補正処理

          はじめにこんにちは。アダコテックの伊藤です。 外観検査の自動化を実現しようと色々評価を行っていると  1. ある欠陥は正常部分との差異が小さく検出が困難  2. 外乱の影響(人の影とか)により照明条件が安定せず、画像ごとに輝度 がばらついて過検出が多い という様な色々な問題に直面する事があります。 (慎重に検証を重ねて、実環境へのシステム導入後に問題が発覚する事も、多々あります。) こういった問題を解決するために撮像環境を見直しましょうと言うのは簡単ですが、実

          画像処理のあれこれ4 輝度補正処理

          Win10 HomeにDocker Desktopを入れようとしてぐぬぬとなった話

          はじめにこんにちは。アダコテックの伊藤です。 現在、弊社ではWinアプリだったプロダクトのWEBサービス化を進めています。 私は、AI側の開発を担当しておりまして正直WEBサービス開発に関しては、素人同然です。 このままではよくないと思いまして、色々勉強し始めたのですがその一環としてDocker DesktopをPCにインストールしようとしました。 その際、経験したぐぬぬな話を紹介します。 (なお、実際にインストール作業を行ったのは9月初旬なのです、今更感がある情報かもし

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          画像処理のあれこれ3 クラス数の推定

          はじめにこんにちは。アダコテックの伊藤です。 先日、閾値自動選定法の多クラス問題への応用という記事を投稿しました。 対象画像に対して分類(多値化)すべきクラス数が既にわかっている事が前提となりますが、クラス数自身が未知であり、幾つのクラスに分類するのが適当であるかを判断したいケースが多々あると思います。 本記事では、対象画像に対して最適なクラス数を推定する手法について紹介します。 どうやるのか画像の多値化は、濃度軸の 1 次元上のクラスタ分析と考える事ができます。 この問

          画像処理のあれこれ3 クラス数の推定

          画像処理のあれこれ2 目指せ!「ぼくのかんがえたさいきょう」の映像解析システム

          はじめにこんにちは。アダコテックの伊藤です。 近年、Python、PyTorch 、openCVなどの開発言語やライブラリを活用して簡単に機械学習を利用した映像解析のプログラムを開発できる世の中になっています。 google検索を行えば、各種詳細な情報を入手する事もできますので、ちょっとした機械学習プログラムを簡単に開発する事ができます。 そこで、「良い感じな」映像解析プログラムが開発できたと仮定します。 仕事で開発を行っていた場合、この成果をもって「自社プロダクトを開発だ

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          画像処理のあれこれ1 閾値自動選定法の多クラス問題への応用

          2020/07/17追記 下記のような情報に見つけたので、実験画像の差し替えを行いました。 https://srad.jp/story/20/07/15/117231/ はじめまして初めましてアダコテックの伊藤です。製造業に向けた異常検知のAIソフトウェアを提供する㈱アダコテックでエンジニア兼取締役をしています。 エンジニアとしては、コア技術の研究開発、顧客から依頼されたPOCの実施などのを行っています。 仕事以外ではエンジニア仲間と飲みに行ったり、週末は息子と釣りに行った

          画像処理のあれこれ1 閾値自動選定法の多クラス問題への応用