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【緊急企画】新たなインサイト発見や訪日インバウンド復活のヒントが盛りだくさんの『中国プチ富裕層インタビュー調査結果』

2ヶ月にも及んだ上海ロックダウンの後、中国のプチ富裕層・訪日リピーターの方々にオンラインインタビューを行いました。

【緊急企画:中国プチ富裕層・訪日リピーターのオンラインインタビュー〜アフターコロナに訪日中国観光客が求めるニーズとインサイト】

訪日インバウンド市場がいよいよ再始動する今、観光・旅行業界、インバウンドに従事されている方はもちろん、その他中国ビジネスに関わっておられる方々にも参考になりそうなリアルな声を聞くことができたので、テーマごとにコメントをいくつかピックアップしたいと思います。

Thema1:訪日旅行について
『アフターコロナに行きたい海外旅行は日本が断トツNo.1』

・社内インセンティブ旅行の目的地として、バリ島、タイ、日本の3カ所で8000人の社員投票を行い、圧倒的に日本に行きたい人が多かったが、帰国後の14日間の隔離措置が続いているので、最終的に国内旅行に変更になり残念だった。
・今すぐにでも日本に行きたいが、明確な目的地はない。日本の魅力は海でも畑でも都会でも京都の街並みでも、どこに行っても情緒的で美しい風景を見ることができること。言い換えれば、行き先はどこでも良くて、日本の空気感が好き。
・日本の旅行で求めるものは、壮大な景色より日本特有の文化的な雰囲気。
・京都の百年以上続く豆腐屋、染物屋といった老舗は一見の価値があると思う(中国にはなかなかそういうお店が無い)。
・日本人は親切な人が多い。日本語がわからなくても楽しく旅行することができる。むしろ日本語が分からない方が、日本の“おもてなし”が体感できると思ったほど。
・最近は観光客が少ないニッチなところに行って、隠れ家的な場所を探したり、比較的ゆっくりとした旅を楽しんだりしている。
・最後の日本旅行は2019年の青森と和歌山。この思い出を振り返ることがこの2年間で最大の楽しみ。
・上海ロックダウンの反動で早く海外に行きたい。日本のコロナ事情は特に心配していない。
・中国国内の状況(特に帰国後の隔離)が緩和されれば、すぐに日本に行きたい。

行楽ジャパン:中国プチ富裕層・訪日リピーターのオンラインインタビューより 2022.6

Thema2:日本食と日本のお酒について
『行けないからこそ”日本の雰囲気を味わう”』

・コロナ禍が始まってから日本に行けないため、中国国内の日本料理店が大繁盛している。
・料理そのものだけでなく、日本の雰囲気、日本で体験した楽しさを求めている。
・最近は特に焼鳥屋が人気。焼鳥は種類が豊富で満足感を得やすいのと、日本らしい雰囲気があり、日本酒を軽く飲んでリラックスすると、まるで日本にいるような気分になれる。
・ここ数年ほどで、日本酒が知られるようになってきたが、多くの人は有名な獺祭や十四代以外はあまり知らないと思う。
・ニッチだが実は美味しい地酒を探して、日本酒とその土地の美食を味わう旅がしたい。
・中国にも日本料理店が増えているので、日本に行ったら、なかなか予約の取れない店に行くなど、中国では味わえない体験を追求したい。
・日本酒や焼酎以外で、日本のウイスキーにも興味がある。

行楽ジャパン:中国プチ富裕層・訪日リピーターのオンラインインタビューより 2022.6

Thema3:アウトドア・自然体験 
『コロナで注目のアウトドア・自然体験は”スキー”に期待』

・日本の行き届いた管理による自然環境の美しさは世界に誇れる。
・以前に青森の奥入瀬に行ったが、景色がとても綺麗で、宿泊した星野リゾートもとても魅力的だった。
・同僚が富士山に登ったことがあるので、私も行ってみたい。
・中国でもコロナの影響でアウトドアが人気。日本でアウトドアを楽しむなら、さらに日本らしい温泉や宗教の探求も合わせて体験したい。
・スキーは(北京オリンピックの影響もあり)中国も力を入れていて、富裕層を中心に人気が広がっていると思う。
・日本のスキー場は雪質が良く、交通が便利で、周辺施設も整っていて、食べ物も豊富。
・日本のスキー場周辺にはたくさんの温泉ある。日本のスキーはコストパフォーマンスも良い。中国東北のスキー場のハード面は良いですが、値段が高い(春節は一泊2万元≒40万円のホテルも)。

行楽ジャパン:中国プチ富裕層・訪日リピーターのオンラインインタビューより 2022.6

Thema4:買い物について
『コロナ前には戻らない⁉︎大きく変化する買い物ニーズ』

・以前は日用品や化粧品などのお土産でスーツケースがいっぱいになったが、今はそれらをECでも購入することができるので、わざわざ日本から運んでくる必要がなくなる。
・日本の陶磁器、特に佐賀県のものは中国のものに比べて繊細な印象。
・宮内庁御用達の漆器なども、中国には愛好者がいて、中国国内でも販売されているが、販売価格は日本の3〜4倍、場合によっては6~7倍もする。
・買い物のニーズが日用品から高級品、さらに芸術品・工芸品へシフトしてきていると思う。
・地方での工芸品購入などは、現地事情に精通している知り合いがいないと難しい。

行楽ジャパン:中国プチ富裕層・訪日リピーターのオンラインインタビューより 2022.6


以上、日本人が気づかない日本の良さや、コロナ禍やロックダウンを経た今現在の中国人の感覚を聞くことができ、とても気づきの多いインタビューでした。宜しければ全文もご覧ください。

中国のゼロコロナ政策による隔離措置などの影響で、日中間の自由な往来再開まではもう少し時間がかかりそうですが、上記のような訪日観光客が求めているニーズやインサイトを読み取りながら、前向きに今できる効果的なプロモーションや情報発信を行なっていきたいと思います。


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