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進捗報告ーードイツ軍参謀本部篇

 どうもミリタリーサークル
 『徒華新書』です。
 (@adabanasinsyo

 本日は夏コミ進捗の報告です。
 久保智樹がお送りします。
 (@adabana_kubo)

 ドイツ軍参謀本部。
 何とも甘美な響きでしょう。
 ミリオタならそう思うでしょう。
 というか私はそう思うのです。

 しかしドイツ軍参謀本部っていったいどれのことなのか一度深く考えて見ると案外わからないものです。
 
 特に第二次世界大戦におけるその答えを知りたいのです。

 それが私の夏コミのテーマです。 
 
 一応本日のお品書きです


疑問1:誰が一番権力を持っているのか?

 
 当時のドイツ陸軍の中央には二つの大きな組織がありました。
 国防軍総司令部。通称OKW。
 陸軍総司令部。通称OKH。

 この二つの組織は共に「参謀本部」を有しています。

 さらに「総統大本営」がOKWの上にあります。

 少し調べると「戦争大臣」というポストが一時期あったのもわかりました。

 さて、一体全体誰が何を決める権限を持っていたのでしょうか。


疑問2:なぜドイツ軍の構造は複雑なのか?

 
 これには雑な答えがあります。

 馴染みがないからです。

 第二次世界大戦の日本軍のことについてなら多少馴染みがあるでしょう。
 
 例えば天皇と軍部の関係。
 例えば陸軍と海軍の関係。
 例えば陸軍省と参謀本部の関係。
 例えば軍令部と連合艦隊の関係。
 
 これについて多少なりとも私は心得があります。
 
 ではドイツ軍のことについてはどうか。 
 残念ながら私は心得がありません。
 
 一方で細かな知識はなぜかあります。
 501重戦車大隊の活躍。 
 ハリコフやクルスクの激闘。
 ルーデル大佐の伝説。
 ロンメルやマンシュタインといった天才たち。

 思うのです。
 私は木を見て森を見ていなかったのではないかと。
 
 だからそう、私の同人誌の記事は自分自身がドイツ軍の構造に馴染みを持つために書いているのかもしれません。

疑問3:「ヒトラー対国防軍」神話への疑問

 
 軍事の天才たるドイツ参謀本部とボヘミアの伍長アドルフヒトラー。
 このヒトラー総統によって勝利は失われたと往々にして語られます。
 ドイツ屈指の軍人マンシュタインの回想録などはその典型でしょう。
 
 しかし、近年の議論は違う視座が提供されています。

 たとえばフリーザーの『電撃戦の幻』では快進撃に対してOKWとOKHに始まり各軍団長や師団長が銘銘各々見解を述べドイツ軍が混乱の極地にあったことを語っています。 
 
 テッペルの『クルスクの戦い』でも各階層の司令官の意見の不一致が描かれています。

 国防軍は正解を知っていたがヒトラーが自説を曲げなかったと信じるにはあまりにも「国防軍」としての一致した意見というものが見当たらないのです。
 
 さて、ドイツ参謀本部の天才的頭脳に基づく一致した軍事的見解なるものは本当にあったのでしょうか。

これからの話

 
 思うがままに分からないことを書き連ねて見ました。
 こんなことにヒィヒィ言ってるのかという方はどうか資料を教えてください。
 
 とりあえず今の予定は読める限りの「総長」という肩書にいた人物の回顧録、回想録を読み漁って彼らが何をしていたのかを確定させることです。
 
 残念ながらドイツ語はさっぱりなので、日本語と英語文献に加えて機械翻訳に頼ることになりそうです。


 今はこんな本を読んでいます。
 OKW総長ヴィルヘルム・カイテルの回想録です。

 この感想なども追々、進捗報告や夏コミの同人誌で語れたらと思います。
 引き続き徒華新書の応援をよろしくお願いいたします。 


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