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サードポイントによるソニーへの提案②
お疲れ様です。
久々の台風ですが家の近くのカフェに赴きnoteを書いているActivist Timesです。
本日はサードポイント編の第2弾ということで、2019年にソニーに再度投資をしたサードポイントの提案内容をまとめていきたいと思います。
⭐️サードポイントによるソニーへの提案内容(2019年)
サードポイントは2019年6月に、ソニーを15億ドル(日本円で1800億円程)を投資していることを公表しました。
併せてソニーへ求める内容も公表しました。
詳細は以下のURLをご参照ください。
ポイントをまとめていきたいと思います。
●投資規模
15億ドル(日本円で1800億円程度)
→サードポイントの資金力圧巻です、、、
●投資理由
・現在ソニーが世界で最も過小評価されている大企業の1つだと考えているから。
・ソニーのバリュエーションは、同社の事業の質の高さを反映しておらず、的を絞った資本配分とさらなる業務改善により意味のある長期的価値を生み出す機会も反映していないため。
→現在の株価がソニーの本源価値よりも割安ということですね。
●2013年の投資の目的
・株価が以下の4つの要因で割安と思ったため
①投資家向け情報開示が不十分
②借入金が多すぎる
③企業構造が複雑すぎる
④家電部門が一貫して損失を計上している
・またアベノミクスの恩恵を受けると思ったため
→結果成功。2014年に吉田CEO主導の元ソニーは変革している。
●ソニーの事業内容についてのサードポイントの評価
ゲーム
ソニーのゲーム・フランチャイズのプレイステーションは、売上高で世界最大のビデオゲーム事業。現世代のゲーム機の利用台数は世界全体で1億台に近づき、最も近い競合会社であるマイクロソフトのXboxの2倍を超えてる。この6年間(2013年〜2019年)で、プレイステーションは、利益率の低いハードウェア製造事業から、利益率の高いソフトウェア・サブスクリプションサービス・プラットフォームへと順調に進化。売上高では、ゲーム内購入、ファーストパーティー・ソフトウェア売り上げ、ソニーの3600万人のPS Plus加入者からの定期支払といった景気循環から独立した収益源の貢献が増加。クラウド・ゲームへの新規参入に関連する最近の競争上の不安は、過剰と思う。ソニーは現在、世界最大のクラウド・ゲーム・サービス(PS Now)を運営しており、クラウドの競合他社より5年早く開始している。
音楽
ソニーは、レコード音楽および音楽出版業界を独占する主要3社のうちの1社(他の2社はユニバーサル ミュージック グループとワーナーミュージック)。スポティファイ、アップル、アマゾンなどの会員制ストリーミング・サービスは、数十年間にわたる音楽業界の収益減少傾向を反転させ、この業界は現在急成長して利益率を高めている。2018年にEMIを買収したことで、ソニーは賢くも音楽に賭け、いつの間にか世界最大の音楽出版会社となった。
映画
ハリウッド・スタジオ大手5社の1つとして、ソニー・ピクチャーズはほぼ1世紀に及ぶ豊富な象徴的な知的財産ライブラリーを有しているという利点がある。この2年間にメディア分野では統合の波が起こったが、ソニー・ピクチャーズは大手通信会社やメディア配給会社(例えば、コムキャスト、AT&T、ディズニー)によって所有されていない数少ない独立系映画スタジオ・フランチャイズの1つとして事業を続けている。この独立した地位がソニーの競争上の利点であり、ネットフリックス、アマゾン、アップルなどの十分な資金を有して急成長するストリーミング・プラットフォームのいずれにも、テレビや映画のコンテンツを自由にライセンス供与することができます。
半導体
スマートフォンのイメージセンサー(携帯電話のデジタルカメラの心臓部)で70%以上の市場シェアを誇るソニーは、半導体業界で非常に優れた長期的見通しのある末端市場を事業対象としている。写真や動画のイメージングは、スマートフォンと自動車においてますます重要な部分になりつつあり、これらの大型市場のいずれにおいても、販売台数を大きく超える持続可能なコンテンツの増加が促進されている。
→どの事業も大絶賛しています。
一方でこの事業の複雑性が企業価値の向上の足枷になっていると指摘してますね。
●ソニーへの提案内容
・提案内容は以下の4点
①半導体部門を独立した公開会社としてスピンオフし、社名を「ソニー・テクノロジーズ」に変更して日本の市場で上場すること
②ニュー・ソニーをトップの世界的エンターテインメント会社に位置付けること
③ソニーフィナンシャル、エムスリー(M3)、オリンパス、スポティファイの公開株式持分の売却を検討すること
④資本構成を最適化
●結論
(原文)
6年前、過小評価されたソニーのフランチャイズに市場の注目を集める上で当社が何らかの役割を果たしたことをうれしく思っています。そして現在も再び、市場が気がついていない価値が同社にあることを当社は確認しています。現在と2013年の違いは、ソニーがそのコングロマリット・ディスカウントについて何らかの行動を取る非常に良い立場にあるということです。www.AStrongerSony.comでは、ソニーでの価値創造の最適な道筋に関して、さらに詳しい分析を公開しています。当社はこれらの見解をソニーに伝えてあり、当社との対話に対する経営陣のオープンな姿勢に感謝しています。さらに強力なソニーを構築することで、同社のステークホルダーに長期的な価値を生み出せるよう共に取り組むことを楽しみにしています。
⭐️まとめと最後に
本日はサードポイントによるソニーへの提案内容をまとめました。
コングロマリット・ディスカウントを日本企業に指摘したアクティビスト事例は実はこの案件が初なのではと思っています。
株主として投資している会社の変革を望むのは理想的な形だなと常々思います。
今回もありがとうございました‼︎
このnoteが皆さんの糧になれば幸いです。
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それではまた会いましょう!
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