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「旅行」と「旅」は違うものと思うのです

長い人生を歩んできた自分の棚卸しをし、ようやく辿り着いた私の着地点『旅の定義』ですが、そんな小難しいことを考えるまでもなく…
そもそも日常生活から脱出して、非日常生活へ旅立つことが「私の全て」と言っても過言ではありません。

とにかく旅が大好きで、暇さえあれば旅をしている気がします。

最近はコロナの影響で、なかなか思うようには行きませんが、なんといっても「散歩も旅」ですから、目線を変え非日常を楽しんでいます。

なぜこんなに旅好きになったのか?

と、振り返ると。

幼少期での体験の積み重ねから、目線が外へ外へと向いていたんですよね。

高校を卒業しアメリカ留学を経て、日本に帰国後は観光専門学校に入学。
卒業後はスキー専門の旅行会社へ入社し、海外旅行部へ配属されました。

時代はまさにバブル!←あっ、年齢がバレバレ(笑)

日本人が大挙して、国内ツアーはもとより海外スキーツアーへと出かけ、まさに今のアジア・インバウンドの先陣を切ったとも言える状況でした。

一応、海外旅行部でしたが、冬の週末になると国内旅行部の助っ人として、スキーバスツアーの斡旋に駆り出されることもしばしば。

東京駅丸の内に100台を超えるバスが集結し、やれ志賀だ、やれ白馬だのと、大勢のスキー客を送り出していました。

とにかく出発までにお客様をバスに誘導し、荷物を乗せ、送り出さなければなりません。多い時だと5000名以上になるわけですから、あたりは雑然としています。

そんなときツアー参加のお客様に、度々聞かれたことがあるのですが。

「自分が一体どこへ行くのかも知らない」
「友達に誘われたけど、一緒に行く人が誰かも知らない」
「申し込みした人の名前すらわからない」

といった驚くべき質問が飛び交うのです。

そんなヒッチャカメッチャカな状況も、なんとかクリアし、バスが全て出払うと、あたりは乗客の残していったゴミが木枯らしに舞い、私たちは寒さに身を縮めながら、ゴミの片付けをして仕事が終了になります。

嵐の後の静けさの中、ふと頭をよぎることがありました。

旅行って一体なんなんだろう?
どこの誰べえさんとも知らない人と、どこへ行くのかも知らずに行くことが旅行?

確かに若い時は良いと思います。

とにかく刺激を求めているわけだから、大勢でワイワイとバスに乗ってスキーへ行き、白銀の世界を楽しむ。

けれど、これは『旅』とは言わないよなぁ…

と、旅行会社に勤めていながら漠然と考えていた記憶があります。

いや、逆に旅行会社にいてパッケージツアーというものに触れていたからこそ、「旅行」と「旅」は違うものと薄々感じていたのかも知れません。

なんか違う、なんか違う…
なんか違う!!


数年でその会社を退社しました。

けれど、当時は「旅行と旅が違うのだ」ということは、これっぽっちも考えてもいませんでした。

それからの私は他の小さな旅行会社と契約をして、自分自身でツアーを作って海外スキー添乗へ行ったり、南半球のスキーシーズンに一ヶ月ほど駐在したりと、いろんな経験を積み重ねてきました。

数年たち、とある日のこと。

何気なく入った本屋さんで目に止まった本がありました。

「リセットハワイ」というタイトルで、「心と身体で感じるハワイ」を目線とした旅のエッセイです。

実際に作者が現地で体験した、スパやヒーリングを始めとしたスピリチュアルな出来事や、現地の人々との出会いを、それは面白おかしく書かれた本でした。

相当昔だから、もうないかと思いましたが、探したらあったのでリンクを貼っておきますね。

https://books.rakuten.co.jp/rb/10404839/

その時の衝撃は今でも忘れません。

ズッドーン!!と頭を撃ち抜かれ、勢いで後ろに10m位吹き飛んだ気分になったのです。

おそらく自分がこの先どうなるのか?や、生きている意味とか、人生のことを考えるタイミングだったんでしょうね。

立ち読みで済んじゃうくらい、あっという間に完読し、本をパタっと閉じたときには、「私はハワイに行く!!」と大きく決断をしたのです。

つづきは「スピリチュアル・ハワイ体験記」へ!




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