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家族関係のモヤモヤ、イライラ、聴いてもらえます?

 家庭の中でのモヤモヤ、イライラ。感じたことのある方は多いでしょう。モヤモヤ、イライラには、違和感や不快感、いやな気持、腹立たしさ、寂しさ、我慢・・・いろいろな感覚や感情があると思います。
 家族に吐き出して受け止めてもらったら解消されるかもしれないし、友人に愚痴をこぼして聴いてもらったらスッキリするかもしれません。
 あるいは、好きなことをして発散したり、時間が経つにつれて薄れたり、自分の中で処理をして落ち着いたりすることもあるでしょう。

 しかし、誰にも言えず、あるいは誰にも分ってもらえず、自分でもうまく処理できずに持ち続けていたなら・・・心の中でくすぶりながら、いやな気持になったり、落ち込んだりするかもしれません。
 そんな中でさらにモヤモヤ要因、イライラ要因が発生すると、モヤモヤ、イライラは膨らんで、心の中を少しずつ占領していきます。気持ちが敏感になって、不快な要因をキャッチしやすくなり、いろんなことがモヤモヤ、イライラにつながりやすい状態になります。
 これがずっと繰り返されると、心の中は複雑になって、モヤモヤ、イライラはその理由も見失いながら、だんだん根深く重いものになっていきます。

 「大したことじゃない」「まあ、いいか」と振り切ったモヤモヤ、イライラも、その根っこを残していることがあります。残っている根っこは、新たなモヤモヤ要因、イライラ要因を取り入れて、不快の芽を出し、育てていきます。ずっと昔の子どもの頃に生やした根っこが残っていて、結婚して家庭を持った頃に芽を出すことだってあります。ここは、まさに根深いところ、です。

 家族だからこそ、やっかいなところもあります。
 一般的には、家族は愛情で結ばれていることを前提として、無条件に互いを大切にし、分かり合い、助け合って生きていくものだと、当たり前に期待し、求めているでしょう。与え、与えられて当然の愛情。しかしあなたにとっての当然は、あなたの夫、あなたの妻、子どもたちにとってはそうじゃないかもしれない。そこに生じる違和感は、あなたをモヤモヤ、イライラさせるかもしれません。
 モヤモヤ、イライラがつのるたびに、分かってもらえない感覚や、思いが叶わないような気持ちになって、これが積み重なると、自分の中の愛情や信頼の基盤を揺るがされてしまう。すると強い怒りや悲しみ、憎しみの感情が生まれたり、不安や孤独感、空虚感にさらされたりするかもしれません。気づかぬうちに、自分の気持ちを、自ら苦しみの方へと追い込むこともあります。そうなると、心はますます傷つきやすくなります。ものごとや周囲の人々の言動をフラットにとらえづらい場合も起こってくるでしょう。

 そうした心の事情を、家族や周囲の人たちは、どんなふうに理解するのでしょうか。あなたの言動や雰囲気を受け取って、心配したり、気遣ったり、理解しようと頑張ったり、逆に、不快感や怒りをあなたに出すことだってあるかもしれません。それをあなたは、どう受け取るでしょうか。
 お互いの受け取り方や、相手のことがどう見えているかによって、関係が良くなることもあれば、お互いにうまくいかないと感じることもあります。

 モヤモヤやイライラ、心に違和感を持ったときは、それに気づいて、自分の心の中に閉じ込めない、見ないふりや我慢を続けないことが大切です。
 まずは、自分の気持ちを言葉にするなど、今の自分の状況を整理してみるといいかもしれません。自分のことが客観的に見えてくると、少し楽になったり、気持ちが落ち着いたりすることも多いですよ。


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