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技術不足が生んだ味。発酵バター。

西洋料理に欠かせない、バター。
パンに塗れば、バターのまろやかさとコクが口の中に広がって、しあわせな気持ちになります。

そんなバターにも、発酵食品が。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが「発酵バター」です。

普通のバターに比べて、さわやかな味わい。
こってりしすぎない感じが、わたしもすき。

でも、ただでさえ高いバター。
発酵バターともなると、さらに高くなっちゃいます。。
美味しいから、買っちゃったんですけどね〜

原料を見てみると「生乳・食塩」。


あれ?
バターと同じじゃない?
原料には発酵されているかどうか、わからないみたいです。

では、発酵バターはどこが、発酵しているのでしょうか?


■発酵バターのつくり方


まず、生乳を脱脂乳とクリームに分離します。
クリームとは、生クリームのこと。


この生クリームを乳酸菌で半日ほど、発酵させます。


乳酸菌、酸っぱいと想像されがちですが、乳酸菌が出す酸味がさわやかさを付与してくれます。

万能だぜ!乳酸菌!

ちなみに、本場ヨーロッパでは発酵のタイミングによって名前が違うそう。

生クリームを発酵させるか、バターにしてから発酵させるか、などなど。

フランスはバターといえば、発酵バターだそうです。夢の世界!

ところで、発酵バターはどのようにしてできたのでしょう。


■発酵バターの歴史


実は、発酵バターは偶然の産物なんです。
現在のように、技術が発達していなかった頃、バターを製造する過程は結構時間のかかるものでした。


この時間が、偶然を呼びます。


乳に含まれる、乳酸菌が生クリームに含まれる乳糖を分解して、乳酸を作り出すのです。

技術が発展していなかったからこそ、時間を要し、その時間のおかげで、発酵が進んだ。
と、いうわけなんですね。

今は技術的に発展してそのようなことはないため、乳酸菌を入れて発酵させています。


技術が発達することも、もちろん大事ですが、ひとつ立ち返って、あえてゆっくりした時間を過ごすことも、新しい気づきになるかも。
と、発酵バターに教えてもらったような気がしました。


さて、今回の発酵バターは同じく発酵食品のパンに軽くぬって食べようかな。

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