理想のキッチン探し㊵町散歩編・田端/駒込/巣鴨
次に引っ越すときに住みたい町は、第一候補が南阿佐ヶ谷あたり、第二候補が高円寺や中野あたり、第三候補として千歳烏山を考えています。しかし、私が考えるようなことはほかの人も考えているわけで、これらの地域で良質な部屋が出ると、あっという間に誰かが申し込んでしまうため、内見にすらたどり着かないことが多いです。
それで、他にも候補地を見つけなければならないと思い、けっこういい住宅地で商店街もある、という噂の田端・駒込・巣鴨エリアを探索することにしました。今のところ、特に住みたい物件が出ていないので、今回は散歩だけです。
何しろ、私たちは長い間東急池上線周辺で暮らしてきたので、五反田や大井町、目黒あたりが最寄のJRの駅で、北側にある田端・駒込・巣鴨は全くのノーマークです。そもそも私は、池袋から北にはほとんど行ったことがなく、私の脳内地図で池袋ー西日暮里間は空白でした。引っ越してから始めて、このつながりを知ったぐらいなんです。当然、それらの駅で降りたこともありません。
まずは田端駅で降り、思いのほか立派な駅に驚きますが、アトレなどはありつつも正面口っぽい出口(写真)の周りには、ビルがいくつかあるだけで、個人店がまるで見当たらないので不安になりました。しかし、田端には戦前、文士村があったそうで、立派な会館があるので行ってみました。
文士村といえば、東京で最初に住んだ西馬込にも、駅に文士村の案内がありました。ここは宇野千代などが住んでいたらしいのですが、それらのエリアには結局行っていません、坂がきつかったからかな。
その後はあまりそういう文人エリアは意識した暮らしをしませんでしたが、今のところは、自転車で林芙美子宅跡地やらトキワ荘などに行けます。東京には文人とゆかりの土地がたくさんあるんですね。
駅から10分ほど行けば商店街がありました。小さなスーパーがあり、隣に大きな八百屋があります。豆腐屋も魚屋もあり、飲食店もちょこちょこ。ただ、なぜか臨時休業が多く、ジャズマンたちの写真や絵があり、しかしJpopがかかっている洋食店に入りました。昭和です。
なおも歩いていると、もう少し使い勝手がよさそうだけど、チェーン店が多い商店街にたどり着き、パン屋を2軒見つけました。バゲットがおいしそうなイマドキのブーランジェリーと、食パンや菓子パンが充実したパン屋。両方使えそうです。向かいにある和服店には、ショーケースに猫ちゃんが。思わず店頭に出ていたマスクを買いました。おばあちゃんがやっている店のようです。
商店街はこんな感じ。
その先が駒込駅でした。こっちのほうが活気があるのね。前にいい本屋があると聞いた気がしますが、どうもないみたい。少し離れたところに小さな書店はあるみたいですが。
せっかく駒込まで来たので六義園へ行ってみました。何しろ来たことがないので全く行ったことがない。六義園に沿った本郷通は、幹線道路沿いなのに、かわいらしげな雑貨系の店がいくつもあって、ちゃんと機能しているっぽいです。幹線道路沿いって商店街がぎっしりのところ以外は、そんなに機能していないところが多い印象でしたが、ここは違うようです。
山手線の内側に、こんな巨大な庭園があるとは。岩崎弥太郎が住んでいたらしく、昔の大金持ちの桁違いの豊かさに驚いてしまいます。その周りのマンションは全部、六義園が名前に入っているという。それから高級住宅街に入ります。昔住んでいた洗足あたりに似ていると夫は言うのですが、あそこは道路が妙に狭かったし、バリアー張ってる感じの成金的な印象もあり、ここはもっとゆとりがありそう、というかやはり山手線の内側のお金持ちは年季が入っています。洗足は、東京で最初に開発された郊外住宅地です。
「文京区本駒込」と住所だけで賢そう。いいなあ、でも山手線の内側に住まなくてもいいです、外側で十分。いい条件の部屋があればですが。
そして、巣鴨に到着。駅手前に、ショートケーキで有名なケーキ屋さんがありましたが、カフェはコロナのため、週末は使えないそうで残念。脚が棒のようなので、地蔵通り商店街へ行くことにしました。ここも初体験。
おばあちゃん御用達だけあって、実用的な生活雑貨の店も充実しています。観光を意識した店も多かったけど。案外使いやすそうな町です。というわけで、山手線北側をついに歩きました。夫は田端の商店街が、大阪で幼少期を過ごした駒川商店街に似ている、と懐かしんでいました。もしかすると、東京の商店街も大阪の商店街も昔は似ていたのかもしれません。そこへ特に東京は開発が入り、地価が高くなって、若い人が継がなくなり、高齢化でシャッターになるか、チェーンのドラッグストアや居酒屋がたくさん入ってきて街の個性を失ったのかもしれません。田端はけっこうシャッターが目立っていて、もしここを若い人たちが発見したら、そのうちおしゃれな雑貨屋やカフェができるかも、という期待をしたくなります。何しろ便利だし、谷中エリアも近いので。
もしいい物件が出てくれば、住みたいかもしれない町発見でした。
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