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阿古真理
2021年7月8日 10:14
「特に印象深かったのは、定番だけどやっぱりニューヨークね。映画の見過ぎかもしれないけど、ミュージカルを観に行ったときに、休憩時間にラウンジでしゃべっている人たちがみんな英語で、まるで映画みたいでカッコよかった。独特のクラシカルな茶色っぽいビル街も、自由の女神像もセントラルパークも、映画やテレビで観たまんまで。やっぱり、他の街と比べてニューヨークは断トツで映像の事前情報が多いせいね。自分が映画の中
2021年7月1日 11:07
「こんばんは」 真友子たちが入ってくる姿を認めて、立ち上がった女性は、意外にも真友子とさほど年代が変わらないと思われる女性だった。黒のワンピースがよく似合う、落ち着いた雰囲気だが、セクシーと言うよりは仕事ができそうな顔つきである。「よお!」と気軽な雰囲気で語り始める航二。「ごめんなー、急にメンバーを増やしちゃって。これが、うちの奥さんの真友子」 これって何よ、と思いながらも、真友子は笑
2021年6月10日 12:08
結局、真友子はピンクのカットソーにお気に入りのトルコ石のネックレスを合わせ、下はベージュのパンツ、とおとなしめの洋服を選んだ。後で食事に行くからスカートやワンピースもいいかと思ったが、一応メインの用事としているテニスコートでドレッシー過ぎるのも不自然だし、気合が入った服装では美帆さんに警戒されてしまう。あくまで何も気づいていないフリをしなければ、と考えたのだ。美帆さんが若くてきれいな人だったら、