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【初心者向け】 #龍が如く 8タイトル(+1)の魅力を全力紹介

 緊急事態宣言の延長が発表され「さすがにもう家でやることがない」と悩んでいる人は多いかもしれないが、安心してほしい。龍が如くがある。

 龍が如くシリーズは、いくつかのスピンオフ作品を除けばほぼすべてPS4で遊べる。もともとPS4用として出ていた作品以外も、リメイクされたり移植されたりして、最近ついに全部PS4版がそろったのだ。シリーズは0から7まで(ナンバリングタイトルのみで)8作品出ており、『龍が如く7』は今年の1月に発売されたばかり。

「ヤクザだらけの暴力ゲームでしょ?」と思う人は多いかもしれないが、楽しいミニゲームが満載のドキドキ街歩きドラマだ。精巧に作られ忠実に再現された街を歩き回れるので、コロナ禍で旅行はおろか散歩もままならない方々に外出の擬似体験としておすすめ。タイトルによっては大阪、福岡、札幌、名古屋、沖縄の繁華街を旅行気分で楽しめる。

 正直なところ“ヤクザだらけ”は否定できないけど、基本的には、誰かに深く感情移入せずにはいられないほどの素晴らしき人間ドラマだ。私も何度号泣したことか、何度刺青だらけのヤクザたちにガチ恋したかわからない。
 皆、複雑なバックグラウンドや正義があり、勧善懲悪とは言い切れないストーリー。それぞれの人間性や生き様がくっきりと浮かび上がる。あなたもきっと思い入れのあるたったひとりが見つかるはずだ。

「シリーズ長いから途中で飽きちゃうでしょ?」と思う人もいるだろう。安心してほしい。龍が如くシリーズはどこからやっても楽しい。どのタイトルもゲームの中で過去の話を振り返るので、意外と支障ない。なんなら私は『龍が如く6 命の詩。』が初プレイだから。

 長くなったが前置きはこれくらいにして、龍が如くシリーズの全ナンバリングタイトルを紹介する。

稼げ!遊べ!バブルを味わい尽くせ!『龍が如く0』

 とにかく人も街もド派手で欲望にまみれたギラッギラしたバブルの世を遊び尽くせるのが、『龍が如く0 誓いの場所』。舞台は新宿歌舞伎町をモデルにした神室町と、大阪道頓堀をモデルにした蒼天堀。ストーリーは初代『龍が如く』よりも前(発売したのは5より後)。神室町の一等地にぽっかり空いた小さな土地をめぐるヤクザたちの争いがメインだ。

 人々は万札を見せつけてタクシーを止め、眩しいボディコンを着た女子たちが街に溢れ、ド派手なディスコで躍り狂い、毎夜ワッショイするばかり(主題歌の湘南乃風『バブル』がとにかく最高なので聴いてほしい)。もちろん街でプレイヤー自身も遊び倒せるのだが、バブル全開の街で遊ぶのが楽しすぎて、遊び倒しすぎて全然ストーリーが進まない。神室町の不動産を買い占めたり、蒼天堀のナンバーワンキャバクラを経営したりするサブストーリーがある。景色も遊びも何もかもがド派手な世界。

 6までの主人公は桐生一馬なのだが、0には主人公がもうひとりいる。シリーズ通して重要なキャラクターであり桐生のライバル的存在の真島吾朗。ふたりの主人公、それぞれのストーリーを楽しめる。
 正直真島編がのっけから素晴らしすぎて、私は真島吾朗にガチ恋をしてしまい「どうして真島吾朗はこの世に存在しないのだろう…」と真剣に悩んで苦しんだ時期がある。ちなみに0以外の真島はキャラがイカれすぎているので、以降のシリーズをプレイすると良くも悪くもショックを受けるかもしれない。

 もうひとり注目したいのが、桐生の兄弟分・錦山彰(通称、錦)。錦は0と1にしか出てこないのだけど、特に0の錦は最高にイケメン。ザ・バブルという感じの明るく社交的で派手なイケメン。かわいい。最高。後述するが1の錦はずっと不幸なので、錦のカッコよさを存分に味わえるのは0。余談だが7からの主人公・春日一番と錦の声優は同じ中谷一博。

 0はシリーズの中でも特に敵のインパクトが強い。なぜなら、竹内力・小沢仁志・中野英雄だから。ヤクザ映画常連の俳優たちがそろい、見た目はもちろんのこと声の演技も、迫力もキャラクターも、おそらくシリーズ史上一番(芸能人の出演者の中で)ヤクザ感が強い。ちなみに鶴見辰吾や井浦新も出るよ!

一番シンプルに楽しめる『龍が如く 極』

 初代『龍が如く』のリメイク版が『龍が如く 極』。シンプルに龍が如くシリーズの原点。「『龍が如く』がどんなゲームなのか、とにかく早く知りたい」という人におすすめ。しかも新価格版が出ており、1,990円(税別)で買えちゃう。ほかのゲームに比べれば「試しにちょっと」というノリで買いやすい。もともとは6,490円(税別)なのでめっちゃお得。

 ストーリーを簡単に説明すると、東城会から突然100億円という大金が盗まれ、桐生は“消えた100億の謎”を解き明かす鍵を握る少女・遥と出会う。桐生は消えた幼なじみ・澤村由美の行方を、遥は自分を施設に預けた母親を探す。ふたりの目的のために行動するうちに、東城会の内部抗争に巻き込まれていくという話。

 ストーリーは長いようでシリーズの中でも一番シンプル。同じくマップも神室町のみでシンプルなので、シリーズ初心者にもゲーム初心者にもおすすめ。舞台は2005年なので、ちょっと懐かしい歌舞伎町が味わえる。

 そもそも桐生は兄弟分である錦の罪を被り服役して出所してきているのだが、錦は東城会から期待される桐生に嫉妬し(嫉妬以外にも原因はあるけど)、桐生が出所したときには何もかも裏切って東城会の中で権力を手に入れている。0とキャラ違いすぎるしひたすらに不幸だし、1の錦は正直最後までかわいそうで見ていられない…。

関西ヤクザとの戦い『龍が如く 極2』

 龍が如くシリーズの中で東城会に次いでよく出てくる極道組織が、関西を拠点とする極道組織・近江連合。そして『龍が如く2』および『龍が如く 極2』はその近江連合と東城会の抗争がメインなので、要は関東ヤクザと関西ヤクザの殴り合い(もっとちゃんとストーリーは複雑)。つまり神室町と蒼天堀が今回のメインフィールドとなる。

 2の主要キャラクター、近江連合五代目会長の息子・郷田龍司という男は歴代登場人物の中でもファンが多い。金髪の大男で、一本筋が通っていて男気があり豪快。敵だけどキャラクターとして非常に魅力的(龍が如くあるある)。郷田龍司好きが本当に多いこともあり、2はファンの中で根強い人気がある。余談だが小学生のときの龍司が0にちょっと出てくる。
 ちなみにもうひとりの主要キャラクターが狭山薫という女刑事なのだが、この女刑事がいけ好かない。無駄に強がるわ余計なことするわ、それなのにストーリーの大事なところで急に弱さを出してくる。けっこう最後の最後までそんな感じなので私は狭山だけはどうしても愛せない(狭山ファンの方々ごめんなさい)。

 2で高島遼という登場人物の声を担当するのは舘ひろしだが、極2では見た目も声も白竜になっている。めちゃくちゃ別人。ちなみに主人公の育ての親・風間新太郎の声は渡哲也、のちに東城会六代目になる堂島大吾の声は徳重聡で、最初の頃の龍が如くシリーズは石原軍団みが強かった

シリーズ唯一沖縄を楽しめる『龍が如く3』

 3のメインフィールドは沖縄。琉球街(国際通りおよびその周辺)を歩き回れる。今年の頭に沖縄へ行ったら公設市場が移転していたが、国際通りの感じはけっこうマップそのまんま。ちなみに3に大阪は出てこない。なんなら東京もあんまり出てこない。でも沖縄が最高に楽しい。

 2の説明で「関東を拠点とする極道組織・東城会とどこかしらの極道組織の抗争に桐生が巻き込まれる話」と書いたけど、3は早速だけどちょっと違う。政治と裏社会が複雑に絡み合い、CIAまで出てきちゃう話。

 3で注目したい登場人物は、話の鍵を握る峯義孝。めちゃくちゃイケメン。声を担当するのはなんと中村獅童。敵のひとりではあるし、かなりの凶暴性を持つ人間ではあるものの、ずっと自分の境遇に囚われてもがき苦しんでおり、だんだん「峯を救いたい…」と思ってしまう人は多い(と思う)。私は思った。

 ちなみに3からは石原軍団以外の芸能人も続々と登場し、沖縄の極道組織・琉道一家の組長の声は泉谷しげる、組員の力也は藤原竜也、同じく組員の幹夫は宮川大輔が担当している。宮迫博之も出てくるよ!

主人公4名、芸能人も登場『龍が如く4』

 舞台はほぼ神室町のみだが、以前よりも行動可能エリアが広がっている。『龍が如く4 伝説を継ぐもの』の特徴は、ストーリーの中で主人公が4人切り替わって進行する点。
 桐生に加え、神室町で消費者金融を営む秋山駿、“極道18人殺し”の異名を持つ脱獄囚・冴島大河、そして警官の谷村正義。3はヤクザと政治の話だったけど、4はヤクザと警察の欲望と陰謀の話。

 PS3版では谷村正義の見た目も声も成宮寛貴が担当しているのだけど、芸能界引退しちゃったからPS4版では成宮くんにちょっと似てる架空の人になっている。成宮くんの谷村を見たい人はPS3版をぜひ。

 4からは声優だけでなくビジュアルも芸能人の実際の顔からモデリングされている(厳密には、スピンオフ作品『龍が如く 見参!』や、それ以前の3ではキャバ嬢役で『小悪魔ageha』のモデルなどが登場している)。
 成宮くんがいなくてもモデリングされて登場している人たちは豪華で、小沢真珠、沢村一樹、桐谷健太、遠藤憲一、北大路欣也といった俳優陣が登場する。

 芸能人も魅力的だけど、4から6まで主要キャラクターとして登場する秋山駿が本当にイケメン。まず、声が山寺宏一。キャラとしては程よくノリが軽くて優しくて色っぽさもあって、見た目も人間性もかなり魅力的。龍が如くキャラクター総選挙でも常に上位にランクインするほどファンが多い。4で秋山さんを好きになったら、5はプレイ必須。5の秋山さんが本当に最高なので。

 4の話から脱線したが、4は主人公が切り替わることもありいろんなバトルアクションが楽しめるのも魅力。龍が如くシリーズの中でも特にアクションゲームとしてのやりごたえがある作品。

東京・大阪・名古屋・福岡・札幌が登場『龍が如く5』

『龍が如く5 夢、叶えし者』は、ナンバリングタイトルの中でも特に要素てんこ盛りで、ゲームとして総合的にかなりのやりごたえがある。とにかくエンタメ性がめちゃくちゃ高くて、やればやるほどワクワクする
 舞台が5つの街に分かれ、神室町(東京)・蒼天堀(大阪)・錦栄町(名古屋)・永洲街(福岡)・月見野(札幌)を散策できる。歴代シリーズ同様どの街も精巧に作られているので、散策自体がまずめちゃくちゃ楽しい。

 舞台が5つの街なだけじゃなく、なんと主人公も5人いる。桐生、冴島、秋山までは一緒だが、新キャラクターの品田辰雄(元野球選手で風俗ライター)、そして遥が今回ついに主人公のひとりになる。遥ちゃんはアイドルを目指すよ!

 5は主人公それぞれが紆余曲折を経て夢に向かって突き進むストーリーなので、軸となるストーリーが一本ある感じでもないのだが(交差はする)、それぞれの登場人物のストーリーやサブ登場人物が非常に魅力的で、やりこみ要素もかなり多い。

 冴島大河は脱獄(ちなみに4でも脱獄しているので、二度目の脱獄)してしばらく雪山で過ごすのだが、その間に楽しめる狩猟クエストの作り込みがすごい。装備をそろえて熊や鹿などを狩猟し、獣肉や山菜を獲得し、大物を捉えるために徐々に山の奥へと進んでいく。これが「モンハンかよ」ってくらいのやりごたえ。ここで極めすぎてなかなか先に進まない。
 遥のストーリーは“歌やダンスを極めてアイドルを目指す”というあまりにも龍が如くっぽくないもので、音ゲーをがっつり楽しめる。数々のつらい現実を乗り越えて華やかなアイドルの世界を目指すのだけど、つらい経験との対比としての意図もあるのか(知らないが)、アイドルシーンは目がさめるほどの華やかな色合いやポップなエフェクトで表現されていてとってもかわいい。
 なぜか桐生はタクシードライバーになっており、永洲(福岡の中洲がモデル)の街を走ったり高速道路でカーチェイスするサブ要素もある。
「秋山さんの出番ないじゃん!」と思うかもしれないが、基本的に今回秋山さんは遥を助ける係。その中でめちゃくちゃカッコいいシーン盛りだくさんなので…。秋山さんがカッコよすぎて泣いたくらい。

 ちなみに芸能人は哀川翔や吹越満、大東俊介などが登場。なぜか川越シェフやすしざんまいの社長も出るよ!

ヒューマンドラマ感が特に強い『龍が如く6』

 シリーズの中でも雰囲気が違う作品で、ずっとヤクザ映画っぽかったけど、『龍が如く6 命の詩。』は邦画やテレビの2時間ドラマっぽい。個人的にはそれが6の好きなところ。あんまりヤクザの抗争感がない。しかも主題歌が山下達郎

 そして桐生一馬編の龍が如くシリーズの中で一番新しく、全体的にグラフィックがめちゃくちゃ精密できれい。新しいどころか桐生一馬編は6で終わるのだが。

 ストーリーは、突然行方不明になってしまった遥を桐生が探すところから始まる。どうやら遥の足取りは尾道仁涯町で途絶えた(しかも遥に子供がいる)ということを突き止めて現地へ向かうのだが、小さい町なのになぜか誰も遥のことを知らない。人々は何を隠し、何を守っているのか。尾道の街が抱える深く巨大な謎に巻き込まれていく。神室町は神室町で中国や韓国のマフィアたちとの抗争がある。

 今回の舞台は5から規模縮小して、舞台は神室町と尾道仁涯町。名前にもうそのまま入っているが、広島の尾道がモデル。6をプレイしてから実際に尾道へ行ったのだが、本当に景色がそのまますぎて感動したくらいこれまで以上に街並みが精巧に再現されている。
 尾道のスナックで遊んだり草野球したり、素潜り漁をしたりすることができる。ちなみに神室町には『RIZAP』がオープンしていて、結果にコミットすることができる(桐生のステータスが上がる)。街の猫に猫缶をあげて懐かせることもできる。サブ要素としてわりとほっこりするゲームが多い。私が6で一番好きなキャラクターは小野ミチオくんです(調べてみてね)。

 なんだかんだで桐生は広島の極道組織である陽銘連合会の末端組織・広瀬一家と行動を共にすることが多いのだが、広瀬一家の総長がなんとビートたけし。若頭は宮迫博之だし、若衆に藤原竜也がいる。宮迫、藤原は『龍が如く3』ぶりの登場(3には声優として登場)。
 宮迫演じる南雲剛が思いを寄せるスナックのママが真木よう子だし、東城会のヤクザとして小栗旬が登場する。広島の造船会社の社長として大森南朋も登場する。シリーズ屈指の豪華キャストで、それぞれ人間味溢れるいいキャラクター。そして造形がリアルすぎて本当にすごい。特にビートたけしと宮迫博之の造形に注目してもらいたい。

横浜で暴れ回る本格RPG『龍が如く7』

『龍が如く7 光と闇の行方』はもう何もかもが違う。まず主人公が桐生一馬じゃなくて新主人公・春日一番。そしてアクションゲームからコマンドバトルのRPGになった。これまでのシリーズのプレイヤーとしてはどうなることかと思ったのだが、新しい龍が如くとして最高に楽しい

 神室町の風俗店で生まれ育った春日は、少年時代に命を救われたことをきっかけに東城会系荒川組の若衆になる。組長は中井貴一演じる荒川真澄、若頭は堤真一演じる沢城丈。春日は荒川に恩を返すべく、ある事件で沢城の代わりに刑務所に入ることになる。ところが刑期を終えて帰ると、東城会系荒川組はなくなっており、さらには再会した荒川に拳銃で撃たれてしまう。そこから7の物語が始まる。

 舞台はおなじみ神室町…は終盤までほとんど出てこない。メインの舞台は横浜・伊勢佐木異人町。マップは神室町の3倍以上もの広さがある。名前の通りモデルは伊勢佐木町なのだが、伊勢佐木町だけでなく横浜中華街や山下公園なども登場し、横浜の街並みを思う存分堪能できる

 今回はコマンドバトルRPGで、要所要所に(公式に)ドラクエっぽさがあり、ハローワークへ行けば転職ができるし、従来のシリーズよりも装備品の役割がかなり大きい。これまではあくまでちょっとしたステータスアップ的な装備だったが、今回はレベルや職業に合わせて多種多様な装備品を選ぶことができる。そもそもこれまでは登場人物にレベルアップという概念もなかった。
 そもそも今回は戦う相手や状況に合わせてパーティを組むことができる。今までは基本的に桐生がひとりで暴れ回るのみだったが、今回は複数キャラの特性(武器や魔法など)を把握し戦術を考えて戦えるのが楽しい。

 春日は荒川に撃たれてからなぜか伊勢佐木異人町に身ひとつで放り出されているので全然お金がないのだが、サブ要素である煎餅屋の経営をしっかり進めると簡単にお金を稼げるようになる。この煎餅屋経営は奥が深く、横浜の会社や店を買収しながら会社を成長させていくのだが、0のときのように最終的に暴力でなんとかする経営ではなく、買収の戦略を考えたり株主総会を開いたりとリアルに着実に企業として大きくしていく本格的な経営ゲーだ。この経営ゲー以外にも、横浜の街を爆走するレースゲームや、巨大地下ダンジョンの攻略など、やり込み要素がいろいろある。

 シリーズの中でも一番最近プレイしたものだから長くなったが、7は春日と共に戦う仲間として安田顕が出る。しかも大量にハトを呼んだり火を吹いたりする。先に挙げた中井貴一、堤真一、安田顕とあんまり芸能人が多数出るわけではないのだが、全員重要すぎるしエピソードがありすぎるし、これまでの芸能人出演は比較的ゲスト感があったが、今回はしっかり主要キャラになっている。

初心者には通称”キムタクが如く”もおすすめ

 ナンバリングタイトルのみ解説と言っておきながら、龍が如くシリーズ初心者におすすめしたい作品がひとつある。それは“キムタクが如く”の通称で知られる『JUDGE EYES:死神の遺言』。こちらも新価格版が出て8,280円(税別)から4,540円(税別)になったので買い時(リマスター版が1,980円(税込)で出たのでさらにお得)。ピエール瀧が出てないけど。龍が如くシリーズではないけど、龍が如くシリーズの入門としてはぴったりのゲームだ。

 木村拓哉が主人公ということで大きな話題となったが、そもそもかなりゲーム性が高く、ストーリーには繊細で奥深い魅力があり、総合的にとんでもなく完成度が高い。あとゲームの中で動くキムタクも本当にカッコいい…。特にこのオープニングムービーがキムタク以外もえげつないくらいカッコいい。[Alexandros]が歌う主題歌もいい。

 まず、キムタク演じる八神隆之がヤクザじゃないこともあり殴る蹴る中心のストーリー進行ではない(殴るし蹴るけど)。探偵として動く要素が多い。尾行したり証拠を集めたりしながら調査を進め、謎解きゲームとしての楽しさがある。

 フィールドが龍が如くシリーズ同様神室町だし(マップもほとんど同じ)、東城会が出てくるので龍が如くシリーズとは重なる部分がある。ざっくり世界観を触れるにはちょうどいい。龍が如くシリーズの要素をつまみ食いできる感じ。

 先にも述べたがストーリーが本当に魅力的で、「そこが繋がっていたのか」とか「この人にはこんな役割があったのか」とか、驚いたりすっきりしたりするポイントがたくさん散りばめられていてワクワクする。サスペンスらしく、解き明かされない謎や要素に対する恐怖感、クライマックスに近づくにつれて味わえるゾクゾク感もかなりある。
 八神と行動を共にする海藤正治やヤクザの東徹といったオリジナルキャラクターたちも非常に魅力に溢れている。ちなみに芸能人は中尾彬、谷原章介、滝藤賢一などが登場する。

 ずいぶん真正面からジャッジアイズの魅力を解説してしまったが、「ヤクザの話にはちょっと抵抗あるけど、ゲームとしては興味あるんだよなあ」みたいな人には迷わずジャッジアイズをおすすめしたい。

 コロナ禍のあらゆるストレスを少しでも解消したい人は、ぜひ龍が如くシリーズやジャッジアイズをプレイしてみてほしい。9本の中にきっとあなたに刺さるストーリーや人物が見つかるはず。

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