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読書のスピードは遅くて良い

読書のスピードが遅いと悩む人も多そうです。ところで、そもそもたくさん読む必要があるのでしょうか?

本をどれだけのスピードで読めるかは、もちろん読み手の能力にもよります。本を読み慣れてる人はある程度のスピードで読めるでしょうし、読書習慣のない人は遅いかもしれません。
しかし、本にはスラスラ読める本とスラスラ読めない本があるのは事実です。たとえば、多くの人はネットのニュース記事やブログ記事などは、あまりストレスを感じることなくスラスラ読めるはずです。ところが、これが本格的な書籍となると、とたんに読むスピードが落ちてしまう。その理由はいろいろあるのですが、大切なのは、スラスラ読めないからといって落ち込む必要はないということです。スラスラ読めないのであれば、ゆっくり読めば良いじゃないですか?

スラスラ読める本というのは、その本があなたにとって認知的負荷が低い本だからです。簡単な本はスラスラ読めるし、難しい本はスラスラ読めない。ただそれだけのこと。
(ちなみに、まったく興味の持てない本もスラスラ読めないかもしかもしれませんが、そんな本はとりあえず読まなくても良いです。「いつか読める時が来るかも」と考えて、とりあえず本棚にしまっておくか、目障りであれば売るなり捨てるなりして処分しましょう)。

ここでひとつ考えてみましょう。「スラスラ読める本って、そもそも読む必要があるのか?」と。あまりにもスラスラ読めてしまうような本は、言い換えれば、既に知っていることしか書かれてない本かもしれません。スラスラ読めて楽しい本というのもあるかもしれませんが、スラスラ読めない本を読むことこそ読書の価値だとも言えます。なぜなら、そこには、あなたの知らない知識がある可能性が高いからです(単純に文章が下手な本である可能性もありますが)。

ですから、本はスラスラ読めなくても構いません。個人的には、むしろゆっくり読むことをお勧めします。だって、受験勉強じゃあるまいし、急いで大量の知識を身につける必要なんてないですよね。いわゆる”小説家”とか”作家”として有名な人の中にも、ゆっくり読む人(遅読家)は少なくありません。
ひとつの文章をじっくり味わうつもりで読んでみましょう。小説とか物語であれば、ひとつの文章ごとにしっかりと情景をイメージしながら読む。何かを説明している本であれば、ひとつの文章ごとに意味をしっかりしてから次の文章に移る。そういった読書の方が、よっぽど楽しく実りのある読書時間になりますよ。

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