コースを学ぶ必要なんてあるの？

コースを学ぶことの必要性について

コース（ACIM／奇跡のコース／奇跡講座）とは、どんなスピリチュアリティ（霊性の道）なのか？

コースの学びと実践を通して何を目指しているのか？

というなら、

コースの学びと実践を通して私たちが目指している目標は、自我の思考体系から聖霊の思考体系への完全なるシフトであると言うことができます。

別の言い方をするなら、狂気の思考体系から正気の思考体系への完全なるシフトだと言い換えられます。

そして、それを達成することを、コースでは「贖罪」と呼んでいます。

コース学習者の私たちは、そのためにコースの思考体系（正気の思考体系）を学んで、そしてそれを修得していくための訓練をしているのだといえましょう。

では、なぜ、私たちはそれをしていく必要があるのでしょうか？

端的に言うなら、

真理においては私たちは「一なる自己（ワンネス）」であるにもかかわらず、私たちはまったくそのようには知覚してはいないからです。

自分が何者なのか？も、そしてその自分が今どんな状態にあるのか？も、まったく忘れてしまっているからです。

ようするに、私たちは自我の狂気の思考体系と同一化した状態になっているからなのだということです。

今や自分の本性を忘れてしまって、偽りの自分（自己概念）と同一化しているわけですが、そのことにまったく自覚がありません。

それだけでなく、それによってもたらされているその代償についても、まったく認識していない状態になっています。

私たちはもはや何が自分に幸せをもたらすのか、何が自分にとって最善なのか、まったく分かっていない狂気の状態になっています。

それが、今の私たちの状態なわけです。

でも、私たちはまったくそのことを自覚していません。

そしていえるのが、コースが教えていることを真に理解するようになるまでは、そのことに気づくことができないということです。

それゆえに、私たちはそのことが自覚／認識できるようになるために、コースを学んで、そしてコースが教えていることを理解していく必要があるわけです。
（ちなみに、コースだけが唯一の非二元の霊性の道ではないので、コースでなければならということではありません。）

つまり、私たちはコーの学びと実践を通して、自分たちの状態を把握すること、さらには、すでに忘れてしまったもの（正気の思考体系）を思い出すことを試みているのだと言うことができるでしょう。

コースを学んで、そしてコースの思考体系が理解されるようになっていくとき、自分たちが自我の思考体系と同一化してしまっていることをはっきりと自覚するようになります。

そうしてようやく、そこから自我の思考体系から聖霊の思考体系へのシフトの実践的な訓練がはじまるといえます。

言い換えるならば、コースの思考体系が理解されないかぎり、私たちは自我の思考体系と同一化したまま、その自分の狂気さと愚かさに無自覚なまま生き続けることになるといえるわけです。

だからこそ、コースの教えをしっかり学んで、その思考体系を理解していくことが私たちに求められているのだということです。

コースを学んでいくことができるようになるために自覚／認識していくべきこと

上記のことからも分かるように、まず自分たちは自我の思考体系と同一化した状態にあることを自覚していくために、コースを学ぶ必要があるのだということです。

学び初めの段階においては、かつての私もそうだったように、ほとんどのコース学習者たちが、まさか自分たちが自我（狂気）の思考体系と同一化しているなどとは思ってはいません。

むしろ、「自分はまともだ、自分は正気だ、もっと言えば、コースを学んでいる自分は神聖だ」とさえ思っています。

そんな私たちがコースを本格的に実践（訓練）していくことができるようになるには、それなりの学びの準備の期間を要するということも知っておくと良いでしょう。

コースが教えていることが理解できるようになっていくにしたがって、自分たちの愚かさ、狂気さを自覚／認識していくようになるということです。

どのようにして自覚／認識できるようになるのか？

ということで言うなら、

コースは、自我の狂気の思考体系と聖霊の正気の思考思考体系との対照性を示して、その違いを認識させようとしているわけで、私たちはその対称性を認識していくことによって、自分たちが自我の狂気の思考体系と同一化していることが自覚／認識できるようになるということです。

なにせ、そのことが自覚／認識するようになるまでの私たちは、自我の思考体系にあまりにも当たり前のように馴染んでしまっているので、そのことに気づくことができないのです。

でも、コースの思考体系（形而上学）が理解されていくにしたがって、私たちは自我の思考体系と同一化していることが認識できるようになりますし、その自我の思考体系がいかに狂気の思考体系であるか！ということも認識するようになります。

さらには、自我の思考体系と同一化したままでは、平安、幸せ、喜びなど絶対にあり得ないということも分かってきますし、自我の思考体系は、苦痛、苦しみ、死、破壊といったものしかもたらさないということも明らかになっていきます。

そのようにして、自我の思考体系と同一化したままであるならば甚大なる代償を支払うことになるということを真に理解するとき、自我の思考体系から脱却していこうというモチベーションがますます高まっていくといえます。

というのも、まともに考えても、自我の思考体系と聖霊の思考体系の両方を見比べるなら、自我か？聖霊か？その選択は明らかだといえるからです。

それが認識できていないからこそ、私たちは、自我を選んでいることに寛容でいられるわけです。

ですから、まずは、自我の思考体系か？聖霊の思考体系か？の選択肢において自ら自我を選んでいることを認識していくこと、そして、その代償も認識していくことです。

それがとても重要です。

私たちはそのことについて何も分かっていない状態だからこそ、コースを通して学ぶ必要があるのです。

要約するなら、

私たちは、このコースを通して、何を学んでいるのか？

というならば、

何が自分に平安、幸せをもたらし、何が自分に苦痛、苦しみをもたらすのか？その識別ができるようになるためにコースを学んでいるというふうにも言うことができましょう。