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非二元とは?そして、非二元を反映した知覚とは?
想念はその源を離れない
非二元とは何か?
というなら、「二つに非(あら)ず」ということです。
「二つに非ず」とは、分離していないということです。
「分離がない」ということは、想念はその源を離れてはいないということです。
想念はその源を離れない。(W-pI.132.5:3)
想念はその源を離れない。
それは、原因と結果は離れないということを意味します。
実際のところで言うなら、自分(主体)と世界(客体)は分離していないということです。
つまり、自分の内側にあるものと自分の外側に見えているものは別々に存在しているのではないということです。
形而上学的に言うなら、自分の想念(考え)が作り出した結果としてこの世界があるだけで、自分と世界は別々なのではないということです。
ですから、非二元の観点から言えば、「自分と世界は二つに非ず(分離してはおらず)、一なるものである」というのが真理なのだということです。
自分の心(考え)と外側の世界は関係なく存在しているのではないということです。
そう、自分と世界はつながっているのです。
もっといえば、この世界は、自分の考え(想念)が投影されて知覚されているだけなのです。
投影が知覚を作り出す。(T-21,in.1:1)
ただし、私たちはそのような真理を知的に理解したところで、実際には、そのようにはまったく見ていません。
むしろ、「世界は自分の心はまったく関係なく、すべてのものは独立して別々に存在している」と信じています。
それこそが、分離の想念であるのです。
私たちがその分離の想念(思考体系)を信じるとき、世界が敵となり、この世界が戦場のように知覚されるようになるのです。
言わずもがな、私たちはこの世界をそのように見ています。
そこから見ている世界は、戦い、争い、競争、攻撃が絶えません。
そこには、平安などありません。
一時的な平安はあったとしても、それは長くは続きません。
今や、私たちの心はそのような戦場の中に幽閉された状態になっていると言うことができます。
そんな私たちにとって唯一の救いは、「自分と世界はつながっている」「自分と世界は一つ」ということを思い出すこと以外ないということです。
そのための手段が「赦し」であり、その「赦し」の視点から見ていくことによって、世界は自分(私たち)の心が作り出している夢(幻想)であることを思い出していくようになります。
知覚しているそのすべてはただ投影が知覚を作り出しているにすぎないことが認識できるようになっていくということです。
外側に見えるものは、その源を離れてはいないわけです。
つまり、世界と自分の心は別々ではなく、つながっているということが分かってきます。
そのとき、内側も外側もない、内側も外側も同じ、という知覚になっていきます。
世界と自分は一なるもの(一なる自我)である。
それこそが、真理をこの幻想世界に反映した見方(知覚の仕方)であるということを知っておくと良いでしょう。
そのようにして、コースが教えている「想念はその源を離れない」という原理に基づいた知覚が思い出されていくということです。
逆にもし、そのように知覚していないのなら、その知覚は明らかに二元性のまやかし(虚偽/幻想)であるといえます。
想念はその源を離れない。
つまり、主体と客体は離れないのです。
それが、「非二元」というものであることを知っておきましょう。
非二元から純粋非二元へ
非二元(ノンデュアリティ)を探究していく上で私たちがわきまえておかなければならないのは、「非二元」「悟り」についていくら知的に理解しているとしても、それだけでは何の助けにもならないということです。
ようするに、それが体現されていないならば、まさに絵にかいた餅にすぎないということです。
つまり、私たちは非二元を体現(マスター)していく必要があるのだということです。
そして、どのようにして非二元を体現していくのか?について学んでいくのが、コース(ACIM/奇跡のコース/奇跡講座)の学びなのだと言うことができます。
だからこそ、コースは、非二元の霊性の道といえるわけです。
もっといえば、コースが教えているものは、さらに先に踏み込んだ純粋な非二元の霊性の道を提唱しているといえます。
というのも、
「世界と自分はつながっている、世界と自分は一つである」と言っているその「自分」すらも「世界」すらも実在しない、
と教えているからです。
ジブンもいなければ、セカイもないのです。
それらすべてが、非実在です。
無、です。
神との完全なる一体性(ワンネス)の前では、自分も世界も、ただ「無」に帰するだけであり、
自分も世界も無に帰するとき、もともとそこに臨在していた真の自己を思い出していくことが、このコースという霊性の道が教えてくれているものなわけです。
幻想を超えたところに、もともとそこに臨在しているもの。
分離の幻想を看過したその向こうにただ在るもの。
神との一なる一体性。
つまり、それが「ワンネス」「愛」と呼ばれているものです。
それを、仏教では「空(くう)」と呼んでいます。
コースでは、それを、真理、天国、神、智識、実相などと呼んでいます。
そして、それを体現することを「目覚め」と呼んでいます。
真理の求道者たちがゴールとして目指しているのが、その「目覚め」なのだということです。
非二元を一瞥するだけ、ワンネスを体験するだけでは、それを「目覚め」とは呼びません。
それは真理を垣間見ただけにすぎないということです。
この今も、私たちは分離してなどいないのです。
真理は、私たちはひとつであり、一なるものなのです。
ならば、この世界の中にいながらも、私たちはそのように真理を反映した知覚をしていくこと、さらには完全に修得(マスター)していくことが私たちに求められていることだということです。
私たちが目指している「目覚め」とはそういうものなのだということを知っておきましょう。
コースでは、その知覚の仕方を学ぶことができますし、その知覚の仕方(見方)を根付かせていくことがコース学習者の私たちが実践でしていくものだということです。
ようするに、この世界で自分と他者を別ものとして見ているなら、つまり、自と他を区別して見ているのなら、私たちはまだ学ぶ必要がありますし、訓練していく必要があるということです。
いくら「非二元」を知って(悟って)いるとしても、あるいは、たとえ真理(非二元/ワンネス)を一瞥したとしても、この世界で自分と他者を区別して見ているなら、まだ目覚めてなどいないということをわきまえておかなければなりません。
コースは、その完成(達成)をゴールとしているということです。
コースが純粋な非二元のスピリチュアリティであると呼ばれる所以はそういうことです。
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