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【植栽家の日常】20221116 紅葉・落葉を観賞&観察する季節

一昨日、那須のartbiotopさんにホカンス旅行してきました。


artbiotopさんは、建築家 石上純也さん設計の水庭に隣接した全室ヴィラスタイルのホテルです(ヴィラ棟の建築設計は板茂さん)。

石上さんによる水庭のランドスケープが大好きで、竣工後の変遷、季節ごとの景色を味わいたくて、自分へのご褒美と植栽家・園芸家としての勉強も兼ねて、年に数回、artbiotopさんに宿泊しています😊✨

昨年秋の訪問では、ちょうど紅葉が終わって落葉してしまった後だったので、今年は少し早い日程で行ったのですが、あいにく前日に強い寒風が一日中吹いて葉を飛ばしてしまったそうでタッチの差で水庭の木々が落葉してしまった後でした😅

とはいえ、水に浮かんだり沈んだりしている枯れ葉の景色も少しメランコリックな初冬の風情が味わい深くとても美しかったです。

植栽家の視点からすると、秋の旅行は、この地域ではいつ頃が紅葉・落葉の季節なのかとか、特徴的な自生植物は何かとか、各植物が冬枯れするときの姿や特徴など、かなり「普通の園芸書には載っていない」コアで体験型の情報もたくさん得られて、とても勉強・刺激になるんですよね😊✨

そんなこんなで、今回は、artbiotopさんで見た印象的な名残りの紅葉と枯れ葉を2点。

多くの落葉樹が葉を落とした後、まだ落葉していなかったブルーベリー🫐の鮮やかな紅葉。ブルーベリーはartbiotopさんの食事でも使うため自家栽培していて、敷地内でも散見されます。

食べ物としてのブルーベリー🫐は知っていても、どんな木にどんなふうに成るのかとか、どんな花からこの実が成るのかとか知らない方も多いと思います。植栽や園芸でこの植物を扱うのであれば、四季を通しての姿の変化や観賞どころを理解していた方が豊かな植栽表現につながりますよね😊✨

朴葉味噌でお馴染みのホオノキの落葉。ホオノキは高木なので、春から秋まで私たちはこの葉を見上げで遠くに見ているから、葉の大きさにはあまり気が留まらなかったりします。
ですが、落葉して他の枯れ葉との大きさの比較で間近に見ることで、改めて私たちはいかにこれが大きな葉であるかを知覚できるんですね。
郡を抜いて巨大なホオノキの落葉が地面に点在する景色はなにげに奇異な驚きを感じさせてくれます。私的には落葉期はホオノキの見どころのひとつだなと思います😊。

紅葉つながりで、artbiotopさんから帰ってきた後で私の店、ACID NATURE 乙庭の農場でちょうど見頃た紅葉・黄葉をいくつかご紹介します🤗
たぶんこれらの美しさに着目して紹介している園芸書はないんじゃないかな😊✨✨

500円玉大の大実が成るブルーベリー🫐の品種 チャンドラー。ブルーベリーの紅葉は赤み鮮やかで、皮革っぽい照り質感と相まって美しいですね。
ちなみにブルーベリーはツツジの中間で、ドウダンツツジによく似た壺型の下向き花もかわいいんですよ😊✨

アジサイの仲間、斑入りコンテリウツギの照り黒紫の落葉前の葉色

ユーフォルビア ファイアーグロー。春の鮮オレンジ色の花で知られる冬季落葉性の品種ですが、この紅葉の美しさは実際に育てている人しかあまり知られていないかもしれませんね😊✨

黒実のザクロ エイトボールの鮮やかな黄葉。ザクロの実を知っていても、落葉前にはどんな色に枯れていくのかあまり意識しないですよね。ザクロは、食べられる実も、年季が入ったときの幹の荒々しい風情も、タコ🐙さんウインナーのようなオレンジ色の花も観賞価値があって、私も大好きな「推し」庭木です。

コティヌス ダスキーメイデン。葉がラッフル定宿に波打つタイプのスモークツリーの銅葉品種です。
スモークツリーも紅葉が美しい樹種ですが、あまり紅葉については言及されることがありません。
特に銅葉品種は秋の紅葉が真っ赤になり、暗紫褐色の夏葉からの色の移ろいが楽しいです。
ちなみに黄金葉品種のスモークツリーはコーラルオレンジみに紅葉します。

あまり園芸書には取り上げられないけど知ってると植栽のボキャブラリーとして結構使える情報でした😊✨✨


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