ストリングスの奏でる音は群青色
足元の雫から立ち昇る季節
雨 さらさら
信号機を濡らす
街路樹を濡らす
鳩を濡らす
太陽の予感はしばらくなく
雨の存在が埋め尽くした街
交差点に傘があふれて流れる
落ち葉のような色をした傘たち
景色すべてにフィルタをかけて
靄がかった街に
ストリングスの音色はよく似合う
夏は別れを告げていた
いつのまにか
いつのまにかで季節は移る
そうやって夏から秋になり
秋から冬になっていくのを
止められないと言ったのはだれだっけ
道端の
捨てられた
新聞紙の端から
次の季節が始まっていくのに

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