馬謖と王平

"泣いて馬謖(ばしょく)を斬る"

馬謖とは三国志の後期に出てくる人物である。

ざっくり書くと、ここ一発という大事な一戦で、頭デッカチな考え方をして失敗した馬謖という将軍にその失敗の責任を取らせて処刑したという話である。

これは街亭の戦いという諸葛亮の第一次北伐戦での負け戦に出てくる。


諸葛亮は馬謖の文人としての才能を愛していた。

そしてそれがために失敗する。大責任者である諸葛亮は馬謖を重い任務に任命してしまったのだ。

で、失敗する。


机上の空論、生兵法、これらは頭デッカチの特徴。

しかし、実戦とは、もっと老獪で地味なものだ。


"百戦錬磨"とはよく言ったもので、経験とは実戦でしか身に付かない。

頭で理解するのと、やってみるというのは違うのだ。だが知識とは、人を思い上がらせる。


王平とは、馬謖とは対称的に文章能力こそ無いが、実戦の鬼。

失敗した馬謖の副将として諸葛亮に任命されていた叩き上げの将軍。

王平は再三馬謖を諫めるも、馬謖は聞かない。

文章能力の低い奴の助言など聞くか!といった具合。

で、失敗する。


大責任者の諸葛亮は生前、自分の主である劉備が、"馬謖を重用するな"と釘を刺していた事を思い出す。


人生の縮図のような話。

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