第三話~勉強をする意味(理科編)~

意味が分からないからやる気が出ない 

 小学校の授業が始まった。授業中は、ずっと椅子に座っていなければならないし、先生の話も聞かなければならない。はるかは慣れないながらも先生の話に耳を傾けていたが、はるきはどうしても勉強をする気になれない。なぜならば、なぜ、勉強をしなければいけないのかがわからないからだ。

はるき:ねえ、なんではるかはおとなしく座っていられるの?
はるか:仕方がないじゃない?座ってなきゃいけないんだから。
はるき:どうして座ってないといけないの?幼稚園はもっと自由だったよ。
はるか:私に言われても困る。

 はるかとはるきは小学校から自宅に向かって歩いていく。今日は、いじわるな子どもたちにもお相撲さんにも出会わずにエレベータに乗ることができ、家に帰ることができた。

さとし:おかえり。
はるか:あれ、今日もパパがいる。お仕事はないの?
さとし:今日はテレワークなんだよ。
はるき:だって、パパがいないとこのお話始まらないじゃないか。
さとし:そういうメタなことは言わない約束。

 はるかとはるきは、手洗いうがいを済ませると、さとしの元へ向かった。

はるか:ねぇ、パパ。はるきが授業中座っていられないの。
はるき:だってつまらないんだもん、勉強してなんのためになるの?
さとし:うーん、確かにパパも小学生の時はなんで勉強するのかわからなかったな。誰も教えてくれなかったし。多分、誰もわかっていなかったんじゃないかな。友達も大人も。
はるき:やっぱりそうか。
はるか:じゃあ、勉強って意味がないの?
さとし:そうは思わないよ。パパも歳をとって、色々考えたから、今なら勉強する意味が少しだけわかるよ。知りたい?
はるかとはるき:うん。

理科編

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