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東京信州一人旅2日目①(東京→小田原→新宿、おはようライナー新宿26号)

青春18きっぷ一人旅の旅行記は2日目に入りました。僕的にはようやくといった感じですね。この旅行記は全部で4日分です。


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2019/12/27  前回、大垣からムーンライトながらに乗って東京に着きました。時刻は早朝5:05。

ちょうど始発が出るぐらいに着くので、乗客たちはここからさらに別の目的地へ向かいます。というわけで僕は

小田原まで戻ります。

せっかく東京まで来たんだけどね。でも戻ってまで乗りたい列車があります。逆に、そこまで戻らないと乗れない危険すらある列車です。


今回乗りに行くのは

おはようライナー新宿26号

という列車になります。首都圏で平日朝に運転されるライナー列車の一つで、定員制の列車に520円で乗ることができます。

グリーン車も、普通列車グリーン券があれば利用することができます。

このおはようライナー新宿26号は、車両が車両なのでグリーン車がとんでもなく豪華なんです。

さらに、この26号は来年3月のダイヤ改正で、少なくともこの車両には乗れなくなります。

ならこの旅で乗らない理由はないと。ムーンライトで睡眠1時間だった疲労とかどうでもいいわけです。


てなわけで、向かいのホーム9番線から東海道線始発5:20沼津行きに乗車。

乗客の半分ぐらいはムーンライトからそのままの18キッパーでした。東京出発時の乗車率は40%ぐらい、途中停車駅で通勤客を拾い、後半は普通に大混雑になったのが意外でした。

僕は新海監督のZ会CM「クロスロード」の小説スピンオフを読み、結局一睡もしませんでした。たぶん今日はこのまま睡眠1時間でやってくことになるでしょう。


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6:42小田原に到着。まずはグリーン券を買いに改札の外へ。

改札を出るときにライナー券売機を横目に見ると、

おはようライナー新宿26号 完売。


マジかって感じですよ。途中停車駅分の座席もあるものの、出発1時間前でライナー券すら完売とは。グリーン車乗れるのか?てか座れるのか!?

急ごうと思ったけどホームが分からず右往左往。駅員さんに聞いてようやく向かいましたが…


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すでに列が。

出発1時間前です。やっぱりみんな引退前に、しかも格安で乗れるとだけあって狙ってきたようですね。僕は17番目ぐらいでした。あとで後ろにも10人強並びました。

それに今日12/27は2019年最後の平日ダイヤ、つまり全てのライナー列車は今日が今年最後の運転だということでみんな乗りに来てます。

ここで一つ不安が。

一人席に座れるのか…



ここで、おはようライナー新宿26号に使われる車両について少し説明。

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車両は特急「スーパービュー踊り子」に使用される251系電車です。普通車はハイデッカー、グリーン車と両端の2両は2階建となっており、JR東日本でもトップクラスの豪華車両です。

グリーン車は小田原側の1号車と2号車。座席は1+2配置で、1号車の一人席は全部で8席、先頭2列が展望席。2号車の一人席は全部で9席。

つまり、一人席は全部合わせて17席あるわけです。で、僕は前から17番目。ライナーのグリーン車は定員なしの自由席。

………ん?

いや、数的にはいけるが実際どうなる。たぶん先頭6人から10人ぐらいは1号車に乗るのが確実。しかし1号車の一人席は8席。

自分が1号車で一人席を取れる確率は低いのではないか?

つまり1号車か2号車のどちらに乗るかによって座れる座れないの運命が分かれるということです。


そこで僕がとった作戦はこう。

基本1号車は捨て2号車に乗る方針。 1号車に乗る人数が自分が乗る時点で少なめなら1号車へ。 1号車に乗る人が多ければ2号車へ。

自分が乗る時にまで一人席が余っていることは確定なので、より座れる確率が高い車両に乗ります。いやー怖いなあ。

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先発の215系おはようライナーが何本か出発していきます。

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上下2段でホーム確認する車掌さん。

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すげえ顔してんなこの電車。


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7:23、251系入線。さあ戦いが始まるぞ。

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グリーン車の乗客は2号車から乗ることになっています。

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↑なんかスターウォーズに出てきそう。

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開いた!!!

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どんどん乗り込んでいく人々!やはり1号車が多い!先頭集団みんな1号車!!!

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よし2号車にしよう(焦ってたから真っ暗なのは許してくれ)!!!

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さあ急げ急げ!!

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あああーーこれは!!どうだ!?


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座れたあーーーー!!!!

奇跡的に端の方の3席ぐらいが空いていて、そこに座れました!!続いて乗り込んでくる人々がすぐに一人席を取り、二人席も数十秒で埋まってしまいました。

恐ろしいことに、小田原でグリーン車は満席となってしまったようです。

いやー本当に座れてよかった。幸運です。

その後も何人か通路を行ったり来たりしていましたが、空席がないのか諦めてデッキに行くようでした。

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いやー窓がめちゃくちゃでかい。2階だから景色も高い!

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座席はこんな感じ。グランクラスぐらいデカいんじゃないでしょうか。前の席ともかなり距離があります。座り心地もどっしりと、フカフカしていてめっちゃ優雅。

今までの人生で乗った列車の中で一番スケールがデカかったです。

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窓も頭上まで広がっています。

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常設のテーブルがあり、けっこう大きな物も置けます。右の肘掛けには折り畳み式のテーブル。

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足元はとんでもない広さで、いっぱいに伸ばしてもまだ余るほどです。荷物棚はありませんが、大きめのリュックぐらいなら足元に置いても何ら問題はありません。

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さらに座面の下には引き出し式のレッグレストもあり、これを出して…

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リクライニングを倒せば…

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気分はもう社長。

しかもこれは特急ではなくライナー、快速列車なので

小田原〜新宿がグリーン券1000円で乗れてしまうのです。

もちろん青春18きっぷも使えます。18きっぷが使える列車の中でもダントツで豪華な座席の一つです。

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みんなリクライニングを倒して寛いでいます。天井も間接照明、床もカーペット。今回の旅行で1番豪華な車両かもしれません。


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7:42小田原発車。朝陽が眩しい。大きな窓から太陽の光が入ってきます。

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空も晴れています。予報では雨だったので晴れてよかった。

このグリーン席は2階にあるので走行音が小さめですね。通勤電車の5分の1ぐらい。揺れもそこまで大きくありません。

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たびたび普通列車と並走。

満員の通勤電車を見下ろして豪華な席でゆったりと東京へ。なんとも言えぬ優越感。

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この列車の停車駅は茅ヶ崎と藤沢と渋谷のみ。かといってスピードを出すわけでもなく、悠然と通勤ラッシュの駅を通過していきます。

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一瞬だけ海も見えました。

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8時ぐらいに車内で朝食を頂きました。昨日大垣のローソンで買ったパン。こんな優雅な朝食は生まれて初めて。

あとコーヒーもあれば最高だったね。

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良い空。スーパービューの名にふさわしい眺めです。


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8時ごろ、茅ヶ崎に到着。グリーンにもお客さんが乗ってきましたが、誰も降りなかったため通路を歩いては空席を探してデッキに戻っていく人ばかりでした。

たぶん小田原乗車組は全員新宿まで乗り通すでしょうね。全員鉄道ファンだし。

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この座席が1000円。

価格崩壊してます。

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凄いマンション。だんだん都会の風景になってきました。

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こんな超高層ビルも見渡せるくらい巨大な窓です。

東京のビルはめちゃくちゃでかいなー

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いい景色!!快晴。

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しばらく住宅街の間を縫って走ります。

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今日2回目の東京。ながらで着いた時は暗くて何も見えなかったので改めて東京に来たことを感じますね。

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先頭がちょっっっとだけ見えた…!

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おおおー東京って感じだ。

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お、ここは!!(この日の夜、ここにもう一度来ることになるのですがそれはまた別の記事で)

この歩道橋をくぐってすぐ、渋谷に到着。終着新宿までもう少し。


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宮廷ホーム。初めて見た。電気点いてる。

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新海作品によく出てくるドコモタワー。初めてじっくりと見ました。

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9:02新宿到着。

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1時間20分の(ほぼ)豪華列車の旅、特急車両のグリーン車も人生初だったのでめちゃくちゃ良かったです。何より、この251系は2020年で引退が決まっているので、その前に乗ることができたのも大きな収穫になりました。

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本当に宇宙船みたいなデザイン。

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近未来感溢れる顔をしていますが、製造からはすでに30年が経過しています。この車両よりも古い国鉄型185系(ムーンライトながらで乗った車両)の方が長生きするとは誰も思わなかったことでしょう。

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このおはようライナー新宿26号は新宿到着後、そのまま特急スーパービュー踊り子伊豆急下田行きとして運転されます。

また、この251系の引退とともに「スーパービュー踊り子」という列車名も消えてしまいます。

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東日本トップクラスの豪華列車の旅最高でした。



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というわけで、平日朝に運転される「おはようライナー新宿26号」の乗車記でした。

乗車券とグリーン券のみで豪華列車に乗れるという価格崩壊列車。

ちなみに

「ホームライナー小田原23号」

という夜に新宿から小田原へ向かうライナーにもこの251系が充当されるのでそこでも乗るチャンスはありますが、

朝の「湘南→東京」は「拾う列車」

夜の「東京→湘南」は「帰す列車」

と考えると、おはようライナーの方が座れる確率は高いと考えられます。

そして、ライナー券も発車1時間前で完売、グリーン車も小田原で満席なので、確実にこの列車に乗るためには

始発の時間帯から小田原で座席を狙うのがほぼ必須と言えるでしょう。

もはや通勤とか関係ない。


ただ、もしこの列車に乗れれば

通勤ラッシュの東海道線を観光特急の高い位置から見下ろしつつ東京へ向かうリッチな気分を味わうことができます。

難しいとは思いますが、乗る価値は大アリですのでぜひ挑戦してみてください。

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読んでくれてありがとうございました!次回の旅行記は

東京 聖地巡礼編

です。よろしくお願いします!

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