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成長の方向は垂直か水平か?

昨年(2021年)11月に電通若者研究部の協力で、「“最初に変わる世代”と考える、変わらないこと」というトークイベントを開催しました。

「変わらないことラボ」を主宰されている吉田将英さんにファシリテーターを務めていただき、実際に3名のZ世代と言われる方々と語り合いました。
その中で印象的だったことは、「成長って良いことですか?限りある地球でみんなが成長することを目指したから、地球が疲弊しているのではないか?」という発言でした。

この言葉がずっと気になっていたところ、以前の記事「日本人の自己肯定感は低いのか?」で紹介した石川善樹さんの著書『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』の中に、「日本は『奥』、西洋は『上』を目指す」という章がありました。

この本によると・・・。
日本人は大切なものは「奥」にあるという価値意識。例えば「奥の手」や「奥の間」という言葉にはその意識が表れているとのこと。
一方、西洋的思考では大事なものは「上」にあるという認識だそうです。
ユニークな例えとして、「死後にたどり着ける場所を『彼岸』、すなわち三途の川の奥にある同じ目線の向こう岸として表す日本と、地上からはるか上空にあるイメージの『天国』とする西洋。」と著されています。

ふと、垂直方向だと直角に伸びることが効果的ですが、水平方向だと、どの方向へ伸びても同じ距離になるなと思いました。

垂直方向と水平方向への成長のイメージ

横をX軸、縦をY軸とした場合、左の図の垂直方向の成長はY軸が基準になります。成長の大きさをベクトルとしならば、以下の式が成り立ちます。
(ベクトル)^2=X^2+Y^2
例えば、「1」だけ成長したらベクトルは「1」になります。垂直に成長すると、X=0、Y=1になります。
角度が低くなると、X>0、Y<1になるので、垂直には敵わないという結果になります。
一方、右図の水平方向の成長はX軸が基準になります。水平なのでY=0が必ず成り立ち、どの方向へ成長しても基準値X=1となり、優劣は発生しません。
優劣ではなく「多様性」という基準になるのではないか?
突っ込みどころ満載の状態ですが、思いついたので記事にしてみました。

「垂直」ではなく「水平」の方向へ成長する価値観、アカデミーヒルズが目指したい成長の価値観かもしれません。
今後も引き続き考えていきたいと思います。

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子

#アカデミーヒルズ #多様性 #成長 #石川善樹 #ウェルビーイング




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