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心地よい“ゆるさ”が大切!-ブックナビクラブ-

11月12日に開催されたメンバーズ・コミュニティ「ブックナビクラブ」で取り上げられた本を紹介します。

最初は、『聞き上手さん』の「しんどい」がなくなる本 自分も相手も嫌いにならない話の聞き方です。
キャッチコピーの人間関係がスーと楽になる“聞き疲れ”してませんか?などの言葉が飛び込んできました。
書籍の帯には「あなたはあなた、わたしはわたし」でいいんですと書かれており、心の負担を軽くしてくれる本の印象です。
紹介してくださったチカさんは、
「多々あるスキル本は、聞くことが手段で別のところにゴールがおかれていると思う。一方で、この本は話を聞くときの思いのようなことが書かれており、話を聞くこと自体がゴールとして書かれていたんで興味を持った」と紹介してくれました。


次は睡眠の大切さについての本です。
2002年に出版された筒井康隆の小説『パプリカ』は、女性主人公のサイコセラピストが人の夢に入り込んで治療をする話。
そして、2018年に日本語が出版された『睡眠こそ最大の解決策である』は、人が見た夢を客観的に推定することが可能になったと書かれた本です。
紹介してくださった吉野さんは、
「睡眠によって人間は、記憶の定着化を図っていることを知った。その働きは6時間を超えたタイミングで始まるらしい。睡眠時間が少ないと定着化が図れないため、4~5時間しか寝ていなかった自分の生活リズムを見直したいと思っている」と、これらの本を紹介してくれました。


三番目は経済関連の書籍です。
「日本の賃金は、この20年以上の期間にわたって、ほとんど上昇していない。これは先進国では例外的な現象だ。」とこの本の冒頭に書かれています。
紹介してくださった三林さんは、
20年間のデータを分析した結果を客観的に記している。労働者数は増加して所得の総額は増えたが、短時間労働者が増えたために平均賃金は低下している。また賃金が決まるメカニズムを正しく理解することが重要で、この本では賃金の基本水準は、企業の『稼ぐ力』によって決まる。これは経済学で『付加価値』と呼ばれているもの。個人としても『稼ぐ力』を身に付けることが重要と言っている。日本においては、終身雇用、年功序列、俗に言われる103万円の壁など日本固有の制度が大きく影響している」など、本の内容を紹介してくれました。


四番目は、ポットキャストの番組が書籍化された本です。
世界の見方が変わる7つの対話ということで、「物理学、仏教学、宗教学、脳科学、文化人類学、歴史学、教育学」の7章から成り立っています。
紹介してくださった荒澤さんは、
「毎日の仕事が忙しく、どうしてもHOWを優先して物事を深く考えるWHYやWHATが後回しになっていたことに気付いた。そして新しいアイデアを考えるときこそ教養が重要だと思う。非常に読みやすく、受け入れやすい内容」と紹介してくれました。

最後は、今まさにベストセラーの本です。
本の冒頭に「世界が認めた4名の若き天才が『これからの世界と日本がどうなっていくか』という問いに、“最先端の知見”を元に答えている」と記されてます。
紹介してくださった志治さんは、
「データから様々なことを読み解く成田悠輔氏、資本主義から脱成長を唱える斎藤幸平氏、マッチング理論の小島武仁氏、日本を飛び出して米国で活動する診療内科医の内田舞氏の考えが紹介された本。各々の考えの導入部分で読みやすかったが、より深く知りたければ、各人の著書が紹介されているので、そちらへ読み進めれば良い」と紹介してくれました。

今回も興味深い様々なジャンルの本が紹介されましたが、代表を務める志治さんからは、
「今回は真面目な書籍を皆さんが紹介してくださったが、基本はゆるくやっている会です。仰々しく構えることはなく、漫画でも映画のパンフレットの紹介でもOKです!」と締めくくられました。

紹介された本に対して、素直に感じこと、素朴な疑問を言い合える雰囲気のブックナビクラブには、心地よい“ゆるさ”があると思います。
力を抜いて「ふー」っという感じで楽しく本を紹介しあえる、そんな時間でした。

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子

#アカデミーヒルズ #メンバーズ・コミュニティ #睡眠 #教養 #ポッドキャスト #読書会

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