「自分が好きなこと」を大切にしよう!
月に一度、メンバーがリアルに集い語らう会「Library Lounge Talk」の9月は、ONE・GLOCAL代表取締役の鎌田由美子さんをお迎えして開催しました。
テーマは、「リモートワーク・副業・週休3日時代の地方とのかかわり方」です。
鎌田さんは、JR東日本に就職をされて“エキナカ”という業態の立ち上げや、地域活性化に携わった後、カルビーの上級執行役員に転身され、現在はご自身が創業されたONE・GLOCALの代表として、「地域の未利用資源や希少素材」にフォーカスしたものづくりや、生産者や自治体のアドバイザーなど地域と深く関わった仕事をされています。
30代のころから「何歳になっても仕事を通じて社会と繋がっていたい。そのときの仕事とは一体何か?」というモヤモヤとした気持ちを持ちながら仕事をされていたそうです。
JR東日本において、地域活性化の事業で取り組んだ一つが青森の「A-FACTORY」。少しでも傷が付いたリンゴは商品としての価値がなくなる状況を見て、考えたのが“シードル”、そしてそれを原料とする“アップルブランデー”への加工。加工を通じて産業につながり、観光の名産にしたいと考えました。 そして、鎌田さん自身もそのときに「こういう地域とのつながりを持つ仕事をやりたかった!」と腹落ちしました。これが現在のONE・GLOCALの活動につながっています。
以上のご自身のキャリアを踏まえつつ、副業や週休3日、テレワークの常態化で働き方が多様化するこれからの時代に、「自分という資産をどのように活用して社会と繋がっていくのか、自分の中にある知見、経験、スキルをどのようにアウトプットしていくのか?」という鎌田さんの問題意識が、今回のテーマの根底にあります。
また、参加されたメンバーの問題意識は、人それぞれでした。
既に地域の情報発信にボランティアとしてかかわっているメンバー
一極集中に問題意識を持っているメンバー
今からは「ノマド+(自分の経験やスキルの)切り売り・ばら売り」をテーマに日本各地を渡り歩きたいと考えているメンバー
テレワークが中心になり、地方へ移住できる状況になったので地域の状況を知りたいメンバー
そして、鎌田さんから、自己紹介で複数でた意見「地域の情報発信が何故弱いのか?」など、自分の疑問をシェアすることからトークがスタートし、自分がどう関わりたいか、関わるには何が課題だと感じているか等多様な意見が交わされました。
日本人は文化的価値観により自己主張してこなかったことが、情報発信の弱さに繋がっているのではないか。
「うちの街には何もない!」とよく聞くが、地元の人は地域の良さを分かっていない。「当たり前」だと思っているので情報発信する発想がない。しかし外から見ると、とても価値があることが多い。
米カリフォルニア州のギルロイのガーリックフェスティバルは、「ガーリック」だけですごく盛り上がる。そこに見習う点があるかもしれない。
補助金が邪魔をしていないか。「補助金のある産業は衰退する」という説がある。
これからは、第一次産業の法人化が進むと思う。従来とは構造が変わってくるのではないか。
この半年で、地域の雇用状況が変わってきている。フルタイムではなく副業としての雇用も増えているのではないか。東京にいながら、週1日は地域の情報発信の仕事を副業として行っている人など現れている。
マネジメントに課題。フルタイムが当たり前から、パートタイムで携わる人々のマネジメントへの移行がスムーズではない。
地方では女性が生きづらい。地域の男性の女性への考え方(「女性は結婚・出産を第一に考えるべき」や「女性=アシスタント」など)を変える必要がある。
ここでは書ききれないほどの様々な意見が出ました。
1時間という限られた時間では、議論しつくすことはできませんでしたが、このように自分の考えをアウトプットして、シェアする機会は重要なことだと思います。
そして、鎌田さんの締めくくりの言葉、「これからの人生、自分が好きと思えることを大切にしたい。」がとても印象的でした。
ところで、鎌田さんには今年の2月にカタリストトークにご登壇いただきました。そのときはオンラインでしたが、今回はリアルでの開催。メンバーからは、「オンラインではなく、リアルに話すことができて満足した!」というコメントをいただきました。
今後も、対面で語り合う場を企画したいと考えています。
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子
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