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今の国会はただの小学校である


1.今の国会はただの小学校である

最近、政治資金の問題の事もあり、Youtubeにおいて、国会中継を見る機会が増えましたが、ふと、"厳格なルールの下、机の上に名札を置き、皆で律義に机を前に座っている様は、まるで小学校の教室のようだ"と感じました。

やはり、"国会は、世の中の新しいルールを作る場所"であり、規律正しく、形式ばった活動をだけを行うような、所謂流れ作業を続けていたとしても、一人の議員を発端として、新しい法律を作ったり、大胆な改革を行う事は不可能であると思わざる負えません。

なので、議院規則を改訂し、各議員の自律性を発揮できるような内容にすれば良いのではないかと思った訳です。


イギリスでは、議場への出入りが自由

イギリスにおいては、議会や委員会への出席や退席について、各議員が自由に行えるそうです。

仮に、そういった規則が日本でも適用された場合、各委員会であれば、自分の質疑の時間になったら委員会に出席し、自分の質疑の時間が終われば退席するというような事も可能となるでしょう。

また、直近の予算案の審議が行われた本国会においては、ある立憲民主党の議員によって、予算委員長(自民党)の解任決議案に関する趣旨弁明の演説を、約3時間行う等、"フィリバスター"と呼ばれる迷惑行為が行われたそうです。

そういった場合でも、イギリス式の議院規則が適用されれば、事前に投票を済ませ、即座に議会を退出するというような、対策を打てるようになるでしょう。


2.国会の効率化を行わねば、議員の成り手がいなくなる

「自民党議員よりはるかに高い平均年齢」前回衆院選より4.8歳も上昇した"あの政党"

まず、日本の国会議員になる人々というのは、比較的高齢者が多いです。

一般的に、高齢者が多い職業には、"若者がその職業を敬遠する大きな要因がある"と考えられます。

そして、若者が政治家になりたがらない大きな理由として、"国会議事の単調さ"や、"非効率性"が挙げられるではないでしょうか。

今の国会の有り方が、単調であり、非効率的である事の何よりの証明は、居眠り議員の存在でしょう。

仮に、国会の議事進行が、単調でなく、効率的であれば、日本の国会からは、居眠り議員は一人も出ないはずです。


3.結果を残せなければ、意味がない

未だ、憲政史上、一国会議員を発端として、国民にとって有益な議員立法が成されたり、大きな改革が成されたりというような事は、一度も起こっておりません。

つまり、今の国会での議員活動というのは、現実問題として、何の付加価値も産んでおらず現在の慣習を続けたとしても、10年、30年経っても、何の功績も産まない可能性が高いと言える訳です。


4.議員歳費は、条件付きでもっと増やして良い

今回の裏金問題と呼ばれるような、政治資金の問題の大元の原因は、"議員の歳費が足りない"という点にあると思います。

しかし、政治資金の使い道には、大きく分けて、"議員活動""選挙活動"の2つ用途があり、"議員活動"にお金が足りない場合と、"選挙活動"にお金が足りない場合とでは、天と地ほどの差があります。


まず、"選挙活動"にお金が足りないという主張の場合、現職議員にのみ、次の選挙で有利となるようなアドバンテージを与えるという事を議員が求める事と同義であり、言語道断と言い切れるような、大変身勝手な主張でしかありません。

その一方で、"議員活動"にお金が足りないという主張の場合は、議員歳費を増やすという選択は、有意義だと言えます。

何故なら、"議員活動"に必要なお金を、各議員が賄えない場合は、『民主主義のコスト』として、国民や企業が、自分の懐からお金を出して、議員達を支えなければなりません。

仮にそうなってしまえば、大金を自由に支出できる大企業が有利になりますから、アメリカのように、全米ライフル協会が力を持ち、銃規制が行えなかったり、GAFAMのような巨大企業が力を持ち、そういった企業に対して脱税のための抜け道が作られたりするような事が起こっていくでしょう。


イギリスのように、選挙資金の上限規制をすべき

イギリスでは、下院議員の選挙に使えるお金は、約200万円までという選挙資金に関する上限規制があるそうです。

今の国会議員達の、"お金が足りない"という主張の大半は、前述したような"選挙資金"にお金が足りないという主張であると思われますので、選挙資金に総量規制を行い、選挙資金資金が多い者程、選挙で有利になるという構造を解消すべきでしょう。

そうすれば、各議員立候補者達が、選挙活動に無駄な出費をする事を抑える事が出来、裏金作成等、違法な集金手段に手を染める必要もなくなります。

また、選挙資金に上限が設け、供託金の引き下げ等もセットで行えば、手元に十分な資金がない一般国民であっても、国政選挙に出馬でき、勝つ見込みも高まる事は、間違いありません。


まとめ.

やはり、国会活動をより有意義なものにするためには、議員の成り手を増やすような改革を行い、議員一人一人の自律性や発言力を高める事が必須であると思っております。

議員の成り手が増えれば、国民の気に入らないような議員は、即座にクビを切るというような事も行い易くなるでしょう。

そして、その目的を達成するためには、議院規則の改定や、議員歳費の増額、選挙資金の上限規制を行う事が有効であると考えております。

結論として、国会議員とは、世の中のルールを新しく作るルールメーカーであるべきだと言う事は間違いありませんので、現国会議員達には、自分の職場である国会についても、自分が働きやすいように、順次改革して貰いたい所です。


参考文献.

・イギリス政治はおもしろい (PHP新書)


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