不妊治療と旅行_いつから旅行していいの?

もしあなたがIVF(体外受精)の為に、もしくは妊活中で旅行を考えているようでしたら、この投稿を最後まで見ていってくださいね!

こんにちわ!
私はニューヨーク在住45歳、あつこです。 去年44歳になってから体外受精を3回試して、全部失敗してしまいましたが、現在アメリカの卵の質改善プログラムに参加しながら、卵の質改善中です。今年の5月には今度は日本で体外受精を試す予定です!

そんなわけで私も体外受精のために旅行を控えているわけですが、いろいろ心配ですよね。

*IVFサイクルの付近で旅行して大丈夫?
*飛行機に乗っていい?
*いつから乗っていい?

とうわけで私も調べました。今回は、IVF(体外受精)の採卵、移植のための旅行という部分と、妊娠してからの海外旅行という感じで5つのポイントに分けてお話ししていこうと思います。

  1. みんなが心配だろうなあ〜と思う点と、それらに伴うエビデンス

  2. 採卵と飛行機

  3. 胚移植と飛行機

  4. 不妊治療と飛行機と被ばく

  5. 飛行機に乗る時全般の注意点

1 みんなが心配だろうなあ〜と思う点と、それらに伴うエビデンス

なんだかんだいろいろ心配になりますよね?
特に体外受精される方、ここまでくるのに結構な金額も労力もかかっているわけじゃないですか。 少しでも確率を下げたくないし、コントロールできるものはしたいと思いますよね。
私が気になるのは、

  • セキュリティーの時にスキャンするやつ

  • 飛行機の気圧の変化

  • 飛行機と放射線(被曝)

  • 同じ姿勢で長時間座っていることについて

  • 脱水症状

  • コウビッド、ウイルス、ワクチンなど

これ以外にも何かあるかな?
(もしあったら聞いてみたいです!メッセージください!)

で、これらについて体外受精に不利になるか、というエビデンスがあるかなんですけれど、実はないんですよね。
まだ体外受精自体が新しいからかもわからないですけれど、特に飛行機に長時間乗ったからといって、体外受精が失敗に終わるというエビデンスはありませんでした。

私の卵再生プログラム的なのに所属しているメンバーさんたちも、インターナショナルで、よく体外受精をするために違う国とか州に飛んでいるんですけれど、これ実はよくある行為で、みんなちゃんと成功しています。

ただ、スチュワーデスのようなお仕事で、常に色々なタイムゾーンでお仕事をするので、睡眠時間が変わったり、立ち仕事で飛び回ったり、スケジュールの変化も激しい、みたいな人は少し妊娠するのに時間がかかる、というようなエビデンスはあるようです。まあ、これは理解はできますけれどね。

2 採卵と飛行機

採卵をするために飛行機に乗られる方、
採卵の前に基本的に血液検査だったり、ウルトラサウンドをクリニックで行うので、生理の開始ごろからすでにクリニック付近へ飛んでいるかとも思いますが、もしも採卵のためだけに飛ぶ、ということでしたら、
どんなにギリギリでも2日前には着くように飛んでいたいです。

なぜならば、排卵のタイミングがとても貴重だからです。
もしあなたの都合じゃなくって、航空会社の都合で飛行機がキャンセルされたら、とか、遅延された場合、採卵のタイミングを変えることができないですよね?

これまで高いお金をかけてタイミングを測ってホルモンの薬を投与して、チェックしてきて、神経削ってきているわけですよ。飛行機の都合で台無しにされてたまりますか!?

そういうアクシデントにハラハラするとストレスにもなりますし、極力ストレスを減らす事は、ゆとりを持ったスケジュールで実現することができるので、せめて2日前には着いていたいです。

そして、採卵後ですが、すぐに飛び帰らないといけない場合でも採卵の2−3日後にしたいところです。本当に急いでいる場合でも最短で採卵後24時間後ですね。

物理的には採卵という作業は15分から20分で終わりますけれども、リカバリーが本当に個人差があるんですよ。私は1回目の採卵後はすごく痛くて、3日は何かしら痛かったです。おそらく卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が引き起こされていたのかと思います。

この症状が出てくる場合は、術後12時間以内には痛みが出てくるはずなので、航空券のスケジュールを変更できるタイプのものだと安心かもしれないです。

アメリカで言われているのは、最短で24時間後、できるようなら採卵後2−3日はゆっくりして、それから飛びましょう、ということです。

3 胚移植と飛行機

胚移植をするために旅行される方、
胚移植の施術は麻酔もなく、5分ぐらいでサクッと終わります。からの、少し横になっている時間も15分ぐらい。 なので、何の負担もかかりません。

ただ、注意したいのが移植されてから着床するのに体を温めて、水分もしっかり摂って、着床しやすいコンディションを作ってあげたいという部分。

胚移植の前に飛行機に乗られる方は、採卵同様、ストレスを軽減したいという理由で2日前に着く予定を押さえておきたいです。

胚移植後の飛行機は、これはできるだけ遅らせられるのが良いと思います。一般的には2−3日遅らせて、と言われていますが、個人的に最短でも着床して、妊娠検査をするまでの移植後11日はみておきたいと思っています。

繰り返しますが、こんなに時間と、お金と、労力をかけて胚を作って、胚移植をしているわけで、その着床率も低いわけです。

着床するためのベストなコンディションは作っておかないと、妊娠検査で陰性だった時の後悔が大きいのでは?と思ってしまいます。
可能性は低いけれど、低いからこそベストを尽くしたいという理由です。

飛行機に乗る時間が2−3時間であれば心配する事はないと思いますが、アメリカと日本間とか、10時間以上かかる場合、血流が普段よりも悪くなってしまったり、水分補給が普段よりもできなかったり、微量ではありますが被ばくの可能性もありますし、できるだけ胚が育って、着床して、定着してからの渡航を心がけたいです。


4 不妊治療と飛行機と被ばく

体外受精をするための旅行ではなくて、妊活中の旅行はどうなの?

気持ちはすごくよくわかります。妊活中は、いろいろやらなければいけないこと、やってはいけないことがあって窮屈ですよね。
たまには息抜きに旅行に行きたい!!と思いますよね。

だけど、妊娠に影響があるのも怖いし。
距離に関係はあるのかな?場所は?タイミングは?と色々な疑問が頭をよぎると思います。

先ほども述べましたが、不妊治療と海外旅行の関係のエビデンスはないんですね。で、不妊治療のために飛行機でクリニックへ行くという方も多々いて、成功されています。

ですが、医療系の方で、海外旅行を勧める方はまずいないでしょう。何があるかわからないし、エビデンスがない。そういうものは進めない方が良いと思うからですよね。もちろん誰が、どのように、何が体に影響するかもわからないですよね。

一番安全なのは、体外受精などをしていない休憩中の時にプランされるか、採卵後、自然胚移植をされなかった場合、生理が来るまでの間の時期にプランされるのもいいですよね。

胚移植された後だったら、せめて妊娠検査の結果が出てからの旅行にされるとか、できるだけ体に影響が出ない時期にプランするといいかと思います。

ちなみに、飛行機に乗る際の被ばくの量なのですが、地上にいるよりも被ばく量は増えます。

被ばく量目安

日常の被ばくの量=一日約0.001mSv(ミリシーベルト)年間約2.1mSv
(自然放射線や、食べ物、空気中のラドンによる。病院で検査を受けないでこの値)

日本〜ニューヨーク間の往復(片道13時間前後)= 約0.15mSv

羽田〜北海道の往復では=約0.01mSv

胸部レントゲンでは=約0.05mSv

(空港のボディースキャナー=日常生活の被曝量に換算すると3〜9分間に相当。胸部のレントゲンの1/4000の量。)

被ばく量と胎児への影響


では、どのぐらいの被ばく量だと体・胎児に影響があるのでしょうか?
被ばくが、胎児へ影響を及ぼす可能性は極めて低いと考えられているようです。

引用:放射線被爆と先天異常:日本産婦人科医会先天異常委員会東北大学医療技術短期大学部教授 高林 俊文 

流産の危険性ー着床前(受精後0〜8日)

胚が細胞分裂を繰り返して着床しようとするのがこの時期で、
100mSv 以上で流産の可能性が出てくるようです。
この時期は特に胚の細胞分裂が止まってしまうことが多い時期なので、被ばくが原因かは不明のようです。

奇形の危険性ー着床後1ヶ月(受精後9〜60日)

心臓や中枢神経など臓器が形成されるのがこの時期で、
100-200mSv以上で臓器や体が奇形になる可能性が出てくるようです。

発育遅延の危険性

100mSv以上で、妊娠発覚後からずっと危険性はあるようですね。

精神遅滞

8〜15週に、120mSv以上でIQが下がる危険性があるようですね。


先ほどの飛行機に乗った際の被ばく量と比べて見ると、
日本〜ニューヨーク間の往復(片道13時間前後)= 約0.15mSv

心配するようなものではないかと思われます。
そうはいっても、少しでも影響があるものはできるだけ避けたいと思う方もいるかもですね。 
各自、自己責任のもと検討の要素にしていただけたらなと思います。


5 飛行機に乗る時全般の注意点


飛行機に乗ることが決まったら、できるだけストレスにならないように時間にゆとりを持って行動するのと、用意周到にしておくのがベストだと思うんですよね。 注意した方がいいな、と思うポイントをまとめてみました。

  1. 空港券を、変更可能なものにしておく。 (体外受精中の場合、体のリズムで採卵の日だったり、採卵後の痛みだったり、移植をする日が変わってきたり、と何が起こるかわからないので、変化に対応できるものにしておくと安心。)

  2. 投与が必要な薬は、その付属品なども忘れずに持っていく。(シリンジ、注射針、アルコール、バンドエイドなど) 採卵のための渡航だったり、胚移植だったり、それぞれホルモン注射が必要になってくるかと思います。ちゃんとそれようのシリンジ、サイズのあった針、量が足りていますか?アルコールのワイプするものだったり、ガーゼだったり、いろいろそれ関連で必要なものも忘れないようにしましょう!

  3. 心配ならば医師からの手紙ももらっておく。注射を飛行機に持っていくので、もし取り上げられるか心配、という人は、ぜひ医師に一筆書いていただいて、手紙を用意しておくと安心ですよね。注射器が薬投与で必要っていうのは結構聞く話だったりもするので、アメリカ国内なら平気な感じもしますが、ハラハラするストレスの方が体に悪そうだから。

  4. 薬はチェックインせずに、手荷物で持っていく。荷物を預ける部分の気圧のコントロールだとか、温度だったりがコントロールされていないと思うんですよね。なくなることも心配だし、手持ちで持っていくのが一番安心です!

  5. ゆったりとした過ごしやすい服装、靴。長時間の旅なら尚更、血流が止まってしまったり、居心地が悪くなるような服装、靴は避けよう!ゆったりとした、ウエストや股関節に締め付けのない伸び縮みのする素材の洋服と、キツくないスニーカー見たいに足も締め付けない靴を選びましょう!

  6. 水をたっぷり飲む(大きいボトルを買っておく)機内は特に乾燥するのでこまめに水を飲むようにしましょう!水がないと体の中のシステムもちゃんと働かないからね!!

  7. 1時間ごとに立ち上がって歩き回ったり、ストレッチをする。ずっと同じ同じ体制だと、血液の流れが滞ってしまうので、股関節周りのストレッチをこまめにして子宮付近に栄養を送ってあげましょう!


それではでは、結構ボリュームのある投稿になってしまいましたが、これで旅行も安心して行けるね!

ここで全然触れなかったのがワクチンだけども、ワクチンは不妊治療中は打たない方がいいようですよ! 
なので、アフリカとかそういったワクチンを打った方がいいような行き先は避けて、安全そうな場所に変更するとかがいいですね!

長期戦なので我慢はせずに、楽しんで過ごしましょう!
では、一緒に頑張りましょう〜



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?