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母が私をどういうふうに見ていたかがよくわかった

以前、タイトルと表紙に魅せられて衝動買いをしてしまった本がある。『美しい日本語の辞典』(小学館)である。

直感で買ってしまった本だったので、実用的かどうかは全く考えていなかった。故にしばらく本棚を彩ってもらっていたのだが、最近になってこの本を使うようになったのである。クイズ出し合いっこのためだ。

それは単純に、意味からなんの言葉を指しているか当てるだけのことなのだが、これがなかなか面白い。私はこのクイズを空いた時間に母と出し合うようになった。


ある日のクイズ出し合いっこで、クイズを出す番になった私は「へっぴり腰」をお題に決めた。その意味は以下のようなものだった。

びくびくした態度。自信のなさそうな言動。

頭文字が「へ」であることはヒントとして伝えてある。

それ以上意味を読み進めてしまうと答えに直結してしまうので、追加のヒントとして「私がよくそうなっちゃう」と母に伝えてみた。(私はちょっと不器用なのだ)

そうすると母がはっとひらめいたような顔になって一言。

「へこへこ」!!

…なるほど、確かに「へっぴり腰」の意味と被る部分もあるだろう。だが、ひとつ母に聞きたいことがある。

あなたは私を「へこへこ」しているやつだと思っていたのですか?


へこ-へこ                            1.張りがなく、へこんだり、ゆがんだりしやすいさま。       2.頭をしきりに下げるさま。また、へつらうさま。ぺこぺこ。    (デジタル大辞泉)

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