海外で働くということ❶

私は20年くらい英語を薄く学んでいるが、いまだに流暢に話せない。それなのにかつてタイで日系企業、日本で外資、マルタで北欧の企業に勤務したことがある。タイの暮らしは同僚がたくさんいてとても楽しかったが、仕事にやりがいはなかった。疲れていないのに毎日マッサージに出かけた。タイ料理が美味しすぎて胃が爛れて痩せた。
 日本ではアメリカの超巨大外資企業だったため、とても社会勉強になった。そこでちょっとした翻訳作業を始め楽しさを覚えた、働き始めて3年以上経過した時、大好きな上司がもうすぐ定年ということで、数年後にはこの部署はなくなり私が40超えで職がなくなると察知し、先に辞めた。
 もう英語を話すことは諦め、本格的に翻訳の勉強をするために1年間旅に出ながら独学で勉強することに決めた。アイルランドかマルタで迷ったが現地調査をしたところマルタ人がとても親切だったのでまずはマルタへ向かった。翻訳の勉強は楽しかったが『専門知識』をつけなければ果てしない道のりになるな。と感じていたある日、たまたま出会った人に、日本人の求人があると言われ調べてことがきっかけで、それから紆余曲折ありましたが約1年後、北欧の企業で働くことになる。
 会社はとても北欧らしいムードで働きやすかった。大きなキッチンで朝食をあさり、コーヒーマシーンでカプチーノをポチり、カシューナッツなんかもさらにのっけたりして。金曜日の夕方はビールが飲める。ただめちゃめちゃ忙しかった。日本でこんなに働いてない。と同僚と話したこともある笑
なんだかペース配分がうまくできない。。。
休憩を取ることを忘れるくらい没頭してしまう。
 
「日本人は賢い」とかいう日本人がいるが、私は欧米人と同じ現場で働いて初めて違うと実感した。そこにいた人たちは実に効率的で論理的だった。どちらが賢いということではなく日本人と欧米人はそもそもが違いすぎて同じやり方は通用しない。辻褄が合わなくなるのだ。
例えば日本とドイツ、同じ案件で問い合わせがきた場合、メールの返信にドイツは3行、日本は10行になる。
チャットで問合せの場合1分と5分。
日本には”お客様”がいるのである。
同じ事柄が起こっているにもかかわらず処理能力的に非応対効果に歴然の差が出る。
英語力がもっとあれば。。。と思う瞬間がずーーーっと続いていた。が、それを感じれる日はなかった。。。しかし毎日本気で働いているので少しずつ英語にも慣れ、最初に欲しいと思っていた『専門知識』も、いつの間にか身につき翻訳の仕事もできるようになった。

願ったり叶ったり。とはこのことか。

諦めずに準備を続けているとチャンスが舞い込んでくる。
受け取る準備のない人にそのチャンスはやってこない。

これは私の師の言葉。




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