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BtoB SaaSのマーケターが一念発起し、広告代理店のBtoBマーケティングを半年間やってみた
お久しぶりです。あぶかわ( @abukawais )です。直近のnoteではインフルエンサーマーケティングに関する投稿をしていましたが、今回は久しぶりにBtoBマーケティングについて書きます。
今年の6月にTHECOOという会社にBtoBマーケティング担当でジョインし、半年が経過しました。まだ仕掛かり中の施策も多いものの、入社以前の数値と比較して少しずつ成果が出てきました。
新規商談数:約20%増加
新規獲得Webリード数(広告を除く):約70%増加
サービスサイト自然流入Webアクセス数:約30%増加
全ての活動がうまくいっているわけではないですが、マーケティングから商談を生み出す流れが形になってきたので、振り返りも兼ねて入社してからの半年間で取り組んできたことを紹介します。割と王道のBtoBマーケティングを行ってきたので、BtoBマーケティングに関わる方に少しでも参考になれば幸いです。
こんな人におすすめ
これからBtoBマーケターとしてのキャリアを広げたい人
新しくBtoBマーケティング担当になり爆速でパフォーマンスを出したい人
THECOOについて
本題に入る前に、THECOOという会社について簡単に紹介します。2014年にGoogleの広告営業のメンバーを中心に創業した会社で、2021年12月に東証マザーズ(現グロース)に上場している、従業員数は現時点で約150名ほどの会社です。
事業は大きく2つあり、アーティストやアイドルなどのファンコミュニティを作れるアプリ「Fanicon」事業と、デジタル広告やインフルエンサーマーケティングなどの代理店事業を行う「法人セールス」事業です。直近の四半期では全社で10.7億円、法人セールス事業で4.6億円ほどの売上規模となっています(詳細は決算資料をご覧ください)。
私は法人セールスのインフルエンサーマーケティングのマーケティングを担当しているのですが、前職のSaaSベンダーとの大きな違いを感じたのは、売上の大部分は既存顧客からの継続発注が占めていたことです。フィールドセールスは既存顧客への対応が中心で新規獲得には依存しておらず、マーケティングのミッションとして課されていた新規獲得の増加は、営業リソースとのバランスを取りながら進めていくような動きになりました。
まずは改善点を見つけ、活動方針を定めていく
入社して最初に行ったことは、事業を理解し、最速で立ち上がるためのマーケティングの活動方針を立てることでした。前職の上司から「新しいチームに入った時は、90日で周囲のメンバーに力を認められるようなアクションプランを立て、実行する」とアドバイスをもらったことがあり、それを意識していました。
まずは事業部内の営業チームも含めた関係者と1on1を組む機会をもらい、現状の把握を行って、改善点を洗い出しました。
マーケティング部門としての改善点
活動量の増加
マーケティング部門がセールスオペレーション業務も担っていたこと、他部門と兼務のメンバーもいたことで、そもそもフルでマーケティング業務にリソースを割ける既存のメンバーがいませんでした。
また、部門のOKRとして新規リード獲得数は設定されていましたが、ウェビナーやニュースレターなど、当時実施していた個別施策の目的が明確にはなっておらず、OKRから必要な施策数を算出して月次or週次のアクションプランに落とし込んで実行していく、というプロセスが確立できていませんでした。
そこで、まずは活動量を増やし、マーケティング部の役割を社内に明確に示しつつ、何を実施すれば成果が出やすいかを模索するところからはじめる必要がありました。
レベニューモデルの概念の浸透
次に、顧客の目線から考えた際、インフルエンサーマーケティングを検討し実施に至るプロセス(カスタマージャーニー)はどのようなものか、それ以前に、
誰が(業界、役割、役職など)
何をきっかけに
どのような情報を得るために
THECOOに接触するのか、が定まっていませんでした。お客様は日々情報収集しながら徐々に検討を進めていきますが、メンバーのリソースの問題もあって、インサイドセールスは資料をダウロードされた方やセミナー参加者などにメールで一度連絡するだけ、というオペレーションになっていました。
メンバーの位相を合わせていくためにも、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスと、順番に接点を持っていくことになる顧客の検討フェーズを設定し可視化していく、という意味でのレベニューモデル(カスタマージャーニーを売り手側から見たもの)を設計し、進めていく必要がありました。
マーケティング業務の標準化
THECOOは上場してはいますが、スタートアップ気質の強い企業でもあり、個人の力に頼って業務が属人化している傾向にありました。マーケティング業務も例に漏れず、ナレッジの蓄積が少なく業務の再現性が高くありませんでした。1つ目の改善点でもある活動量を増やすために、ミスを極力なくしながら業務のスピードを上げるには、マーケティングオペレーション的な発想であらゆる業務(特に定型業務)の標準化を行っていく必要があると感じました。
よほどの大企業でもない限り、マーケティングを強化していく段階では似たような状況の組織が多いのではないかと思います。
まずはこの状況を改善し、足場を固めるという意味でも、商談創出やリード獲得の増加、それを実現するためのマーケティング予算の確保や市場での認知拡大は一旦脇に置いて進めることにしました。
活動量を可視化する
とはいえ、足場を固める取り組みは、効果測定が難しいものです。
そのため、まずは量をこなして進捗を意識するようにしました。まだ事業部内では全員の顔が見える規模の組織なので、定量的な成果が出ていなくても、「なんかあの人がんばってるな」と思わせることができれば信頼を勝ち取れると思っていました。
すぐに改善した方がいいものはタスクを細分化してToDoで管理しつつ、活動方針を立てることで、いつでも立ち戻れる場所を作るようにしました。
アクションプランの作成
入社したてではビジネス理解や商材理解が非常に浅いため、すぐに顧客向けのメッセージなどを考えることは難しいですが、ある程度ビジネスのことがわかると、定量的な視点からのプランニングはすぐにはじめることができます。
入社1ヶ月程度で、3種類の計画書を作成しました。
年間売上目標からマーケティング目標を逆算した月次の数値プラン
四半期ごとの施策のボトムアッププラン
マーケティング予算の使用用途プラン
現場担当者は、日々の業務で次のタスクを考えたり迷う時間を減らすために、計画はなるべく細かく分解して設定し、進捗をイメージしやすくすることが大切です。施策単位の揺らぎはありますが、毎月達成し続ければ最低限年間の目標は達成できる数値をセットし、施策に取り組んでいきました。
次に、ボトムアッププランと呼ばれる、マーケティングの各施策(1つひとつのウェビナーだったり、メール配信だったり、ホワイトペーパーなど)で得られる成果を足し上げて、目標を達成するための計画を四半期分作成しました。これを作ることで、自分自身に施策へのプレッシャーをかけられるので、とてもおすすめです。
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そして最後にマーケティング予算(ここでいう予算は使うお金)を割り当てられている金額内で抑えられるように調整します。この予算プランは施策実施と密接に関係しているので、ボトムアッププランと一緒に作っていくようなイメージです。マーケティングは良くも悪くも、何かしらの投資をすることで成果を出すのが仕事なので、予算が抑えられたから良いというわけではなく、割あれてられているものを100%使い切ることを意識して予算を組み立てていきました。
各種業務マニュアルの作成
何度も実施するものや、今後自分以外のメンバーが業務を行う際に教える手間を省くために業務マニュアルを作成しました。
社内向け
記事制作手順書
ウェビナー準備手順
新規取引先登録の社内フローまとめ
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社外向け
事例制作依頼書
ロゴ使用許諾書
![](https://assets.st-note.com/img/1671776379058-CIIASfKKzc.png?width=800)
インパクトの出るフェーズから手をつける
このように、1ヶ月ほどで最低限の足場を固めてから、2ヶ月目以降は本格的にマーケティングの個別施策を実施していきました。
BtoBビジネスの新規獲得段階では、顧客との接点を大きく6つのフェーズに分けることができると考えています。
サービスカテゴリー認知→社名認知→リード獲得→ナーチャリング(情報収集)→ホットリード(具体的検討)→ 商談
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どこから手をつけるかはビジネス状況による判断かと思いますが、THECOOのインフルエンサーマーケティング事業においては、最初の半年は以下の順番を意識して進めていきました。
商談
ホットリード
社名認知
ナーチャリング
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まずは受注に近い部分から順番に手をつけ、次にTHECOOを認知させ、また受注に近いナーチャリングに戻る、という流れです。
商談
マーケティングチームが直接お客様と商談で提案するわけではないのですが、間接的に役に立てるよう、資料作りや裏づけのデータ作成などで貢献しようと思い、まずは手をつけました。
商談を後押しする資料作り
The Model型の組織では、マーケティングはインサイドセールスに引き渡すまでが役割だ、というような印象を持たれがちですが、営業フェーズでもマーケティングが貢献できることはたくさんあります(実際、The Modelの本でもそう書かれているはず)。
私はまず以下のことに取り組みました。
スライドテンプレートの整理
資料作成の手間を減らすためには、チーム内で資料を使いまわせることが大事です。スタートアップだと個々人で自由にスライドを作成することが多いと思いますが、コピーしても使えるように、最低限のデザインを統一できるように以下の要素を決めたテンプレートを作成しました。
スライドデザイン
フォントスタイル
テーマの色
コンテンツエリア(このエリアに文字や画像をおさめるというルール)
これによってマーケティングチームがウェビナー用などで作った資料をそのまま提案時に使ってもらえるなど、わずかではありますが営業への直接的な貢献ができていると感じています。
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実名事例の作成
B2Bビジネスで最も引きの強いコンテンツが顧客事例です。過去に制作したものはありましたが、インフルエンサーマーケティングのようにまだ施策が固定化しておらず変化が大きいものはその時々でトレンドが変わるため、なるべく新しいものを更新し続けることが欠かせません。
そこで、受注実績のデータをもとに、営業チームのメンバー1人ひとりに声をかけながら事例取材のお願いをしていきました。その結果、ありがたいことに2社、事例取材を受けていただけることになりました。
THECOOの事例ページ
匿名事例の作成
とはいえ、インフルエンサーマーケティングを検討する企業はさまざまな業界にわたり、その課題感もさまざまなため、2社の事例だけでは全ての企業にマッチする提案になるわけではありません。そこでまた、営業1人ひとりにヒアリングの時間をもらいながら、担当するクライアント企業での施策とその成果をまとめていきました。
また、営業資料の中には野良事例(利用許可のとれていない事例)が眠っていたので、それを汎用的に使えるものにアップデートしました。
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消費者理解のための調査の実施
提案の初期段階には、市場の動向をお伝えし、興味を喚起することも重要です。そこで、比較的簡単にはじめられる、ネットリサーチによる消費者動向の調査を実施しました。最近はインターネット人口が増えてきたので、オフライン調査でなくても消費者を網羅できるようになってきましたし、安価なセルフサーブ型のネットリサーチのサービスが出てきましたので、そこまで予算を圧迫せずに調査ができるようになりました。
これを実施することで、Why インフルエンサーマーケティングの裏付けができ、信頼できる企業だと安心してもらうことにもつながっていると考えています。
以下のような調査レポートを作成し、それを営業資料にも組み込んでいます。
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ホットリードからの問い合わせを増やす
次に注力したのは、直接商談につながるホットリードをいかに増やすかです。商材がオンラインのサービスなので、問い合わせについてもサービスサイトでのコンバージョンが最重要になりますが、まずはコンバージョンポイントを洗い出すことにしました。
入社時にあったコンバージョンポイントは以下でした。
問い合わせ
サービス紹介資料
ウェビナー(アーカイブ含む)
問い合わせを増やすためには、「ニーズ顕在層に接触して」「行動に移してもらう」という2ステップが必要になります。このためには、広告をたくさん出稿してインプレッション数を高めるか、ホワイトペーパーなどを量産してコンバージョンポイントを増やすか、ということを考えるパターンが多いですが、予算とリソースが限られている場合には、限られた顕在層を既存のコンバージョンポイントに誘導するかが大事ではないか、つまりいかにサイト訪問者のコンバージョン率を高めるかを考えることにしました。
そこで実施したのは、サービスサイトのページの拡充です。主に以下の2点に取り組んでいきました。
サイト回遊の改善
まずは、検索意図に沿ったページ表示がされてほしいので、キーワードに対応する該当ページが正しく表示されるようにするために記載されている内容を整理し、特定のキーワードで上位に上げたいページには意図的にそのキーワードの記載を増やしたり、そもそもの文字数や画像数を増やしたり、ということを行いました。
その上で、普通のサイトはここにこの情報が載ってるよね、ということを意識し、グローバルナビゲーション(ページ上部のタブになってるところ)の整理とディレクトリの整理を行っていきました。Wordpressで自前でサイトを作ると、何気にディレクトリが適当になってしまったりするので、まずサイト構造を整理してからサイトコンテンツを強化するの、とても大事です。
顧客が抱えるであろうニーズの細分化
マーケティング系のサービスの場合、情報収集では「手法」「マーケティングチャネル」「業界」あたりを気にされることが多いので、これらの要素の中でTHECOOが得意としているものをピックアップし、コンテンツ制作に取りかかり、そこからサービス紹介資料、もしくは問い合わせへの誘導を目指しました。
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CRM(とMA)管理強化でインサイドセールスのアプローチ効率化
分業型の営業モデルでは、マーケティングとインサイドセールスのつなぎは非常に大切で、いかにインサイドセールスに成果を出してもらうかがそのままマーケティングの成果となります。
インサイドセールスのメールや架電のスキル、オブジェクションハンドリングの知識などは習得に時間がかかるものですが、個人的にはインサイドセールスの成果は「活動量」と「アプローチ先の選定」がより重要だと考えています。ですので、この2点伸ばすためには、CRM上の情報がリッチであること、さまざまな基準ですぐにアプローチリストを作成できることが大切です。
そういうこともあって、既に活用は進んでいましたが、インサイドセールスがアプローチリストを作りやすい形でCRMを使えるようにするため、少しテコ入れをしました。
CRMキャンペーンの活用
THECOOではCRMにSalesforceを使用しているのですが、Salesforceでは顧客との接点は全てキャンペーンで管理します。レポートなどで簡単にキャンペーンメンバーを抽出し、アタックリストを作成するために検索性を高めるルールを決め運用をはじめました。
キャンペーン名
キャンペーン種別
キャンペーンメンバーの状況
![](https://assets.st-note.com/img/1671777445126-4WVD1a0Jod.png?width=800)
また、これまで管理できていなかった情報、例えば顧客事例ページを閲覧した方などをMAでトラッキングし、キャンペーンで管理するようにしました。
リードスコアとホットリード基準の定義
MAを利用して、行動に基づくスコアリングと、スコアリングなどに基づくホットリードの設定を行いました。リードスコアリングは非常に奥が深い領域なので、検証なしにすぐに完璧なモデルを作ることはできないので、まずはインサイドセールスのアプローチリストの基準の1つとなる、動きのある人を見つけるための基準として位置づけています。
ナーチャリングフェーズに戻す理由の記載
インサイドセールスがアプローチしてアポイントに至る見込み客は、多くて10%程度です。残りの90%は、将来の提案機会をいただけるように一旦アプローチを終える段階で次の準備をします。
引き続きアプローチをした方がいい人
先方から連絡があれば対応した方がいい人
可能性がほぼない人
リードを例えば上記のように分類すれば、2回目以降のアプローチが楽になり、かつ新規リードが少ない時期の際アプローチの際にもリスト作成が楽になるというメリットがあり、取り入れてもらうようにしました。
認知の拡大
次に取り組んだのが認知の拡大です。
認知の拡大というのはすごくふわっとした概念ではありますが、THECOOはインフルエンサーマーケティングの業界の中では歴史も長く、大手のクライアント企業とも長年取り組みを続けて知見が蓄積されているにもかかわらず、市場では勢いのある新興企業に知名度で劣っているという、客観的にみるともったいない状況にありました。
そのため、リード獲得よりは認知を増やし、少なくともWebサイトアクセス数を増やす必要があると考えていました。
他社の力を借りる
自社だけですぐに認知を高めるのは難しいので、まずは他社の力を借りて少しでも認知を高めることを意識しました。すぐにはじめられることとしては、イベントやウェビナーがあったので、これらをきっかけに外向けに情報を発信しています。
スポンサーイベントへの出展
スポンサーイベントへの出展は多くの方に認知してもらえるよい機会なので、予算が許す限り出展するようにしました。直近では六本木のミッドタウンで10月に開催されたad:tech tokyoとインプレスのオンラインイベント、Web担当者 Forum ミーティングに出展しました。
オフラインイベントは前職ではパートナー企業の方に任せっきりだったのですが、いざ自分で進めるとチラシを作成したりブースデザインを考えたりとやることが多く、タスクを分解して着実に進めていかないと直前でばたばたしてしまうので、とても学びが大きい機会になりました。
知名度の高い企業との共催ウェビナー開催
世間では出社する方が増え、ウェビナーへの参加者も少し減る傾向にはありますが、リード獲得よりもプレスリリースや認知のきっかけとして、共催ウェビナーを月1回のペースで実施していました。その際の意識として、必ずしも近しい業界の企業にこだわるのではなく「あの会社とウェビナーやるんだ」と思ってもらえるような企業に積極的にお声がけしました。
以下が共催ウェビナーの一例です。
外部リンクをなるべく増やす
外部リンクを増やすことでどれだけ効果があるかはわからないものの、ドメインパワーに効果があると信じていろいろと実施していきました。
ウェビナー情報サイトへの掲載
プレスリリースのPR Timesへの掲載
比較サイト・まとめサイトへの掲載依頼
元が少なかったのもありますが、地道な取り組みを通じて被リンクの数が3倍程度に増えています。
ナーチャリングの改善
商談、ホットリード、認知獲得に比べると優先度を下げながら、ナーチャリングの改善にも取り組みました。前職で使用していたMAとは別のMAを運用することになったのでとても苦労しました(現在も苦労しています)が、最低限のメールマーケティングを行えるように整備をしていきました。
最低限のルールを決める
すごくシンプルなことですが、「CTAボタンを画像ではなくHTMLで作る」「件名で伝えたいことは15文字目までに記載する」「画像の高さをあまり高くしない」などを意識して、メールテンプレートを作成し直しました。
メールアセットのリニューアル
ステップメールのアセットは新しく作成したメールテンプレートで全て作り替え、配信間隔も見直しました。
配信リストのメンテナンス
配信リストのメンテナンスは非常に重要です。どうしても海外の方が紛れてしまったり、フリードメインのメールが入ってしまったりしますが、そういった人の中で、アクティブでない方に配信をたくさん送ると、スパムとして報告されたり、スパマーに引っかかってしまう可能性が高まります。
それを防ぐために、シンプルではありますが以下のことを意識していました。
リード名にアルファベットが含まれている人を除外する
なるべく一斉配信の回数を減らし、セグメントを分けて配信する
メールの到達率については、かつて作成した資料があるのでご興味があればこちらをご覧ください。
ナーチャリング用記事の執筆
自社サイトの記事は、時間が経つとどうしても情報が古くなってしまったり、記事内の画像から時代を感じるようになってしまいます。その結果、ステップメールのCTAとして使えるコンテンツが枯渇していってしまうため、リライトも含め継続的に記事制作を行うようにしました。
将来的なステップメールの拡充を考え、「課題」×「検討フェーズ」の2軸で制作コンテンツをマッピングし、10月から継続的にコンテンツ制作を進めています。
![](https://assets.st-note.com/img/1671778091783-ZGm45TH4gS.png?width=800)
ここで意識しているのは、SEO用のコンテンツは情報が網羅的で情報過多になりがちでありながら、態度変容を促せるような専門性やエモーショナルさを入れ込めないので、明確に目的を分けて制作することです。
半年が経過し、次のステップへ
半年間をかけてマーケティングの足場を固め、レベニューモデルを設計し、4つの検討フェーズを中心にさまざまな施策を実施してきました。これらの施策は、メンバー全員が能動的に動いてきたからこそできたので、やっぱ爆速で上場するようなスタートアップには優秀な人が揃ってるんだなあ…という感想を持っています。
また、転職して早々に無茶ぶりや丸投げを繰り返してきているのですが、それを受け入れてくれる上司やメンバーの懐の深さに感謝しきりです。
この半年ですごくいい雰囲気が作れていますし、新しいことにも挑戦していこうという空気ができているので、2023年にかけてもっとアクセルを踏んで、マーケティングに力を入れていこうと考えています。平社員なのであんまり勝手なことは言えないんですが、個人的には以下のようなことを考えています。
ターゲット企業への能動的なアプローチ
フィールドセールスとインサイドセールスとともに始める新たなチャレンジとして、企業データベースを導入し、過去の受注傾向や商談傾向、インフルエンサーマーケティングの実施経験などのデータから、相性のよい企業のピックアップをはじめています。
これらにもとづき、明確にターゲット業界やターゲット企業を決めて能動的に提案を進めていこうと考えています。
マーケティングチームとしては、データを見てターゲット企業を決めて終わりではなく、マーケティングチームも連携して訴求するメッセージを開発していきながら、それに沿ったコンテンツやセミナーなどを企画・制作していくつもりです。
リード獲得の強化
次に、リード獲得の前後のフェーズの施策を強化したことで、結果として新規リードの獲得も増えていますが、これからさらにアクセルを踏んでリード獲得を強化し、よりインサイドセールスと連携して商談を増やしていこうというフェーズにきました。
ダウンロードコンテンツの強化と、それを用いたデジタル広告の出稿の強化を通じて、潜在層も含めた新規リード獲得を強化していこうと考えています。
ちなみにですが、12月に入ってようやくホワイトペーパーが完成しました。せっかくなのでよかったらご覧ください(ターゲット企業でなければそんなに深追いはしません)。
コーポレートマーケティング的な役割
事業部に特化したマーケティングはとても楽しく、信頼できるチームメンバーや営業チームとの連携の強化は進めていきますが、このフェーズの企業だから、こそもっと自分たちの役割を広げていきたいと考えています。社内でさまざまな人と話せば話すほど、他事業部とのコラボや新規事業のマーケティング、PRやIRとの連携、採用マーケティングなどなど、マーケティングの力で貢献できることはたくさんある、そう感じるようになりました。
最後にお願い
最後になりますが、今、一緒に働いていきたいメンバーを大募集しています!マーケティング施策を通じてインフルエンサーマーケティングに関心をお持ちいただく企業が増えておりますが、その結果、営業担当・プランナーとしてお客様に向き合いながら事業を成長させていくメンバーがもっともっと必要になってきました。
大手企業を担当し、インフルエンサーマーケティングでブランドの発展に貢献したい
広告代理店ではまだ少ない、分業型の営業スタイルを自分の力で確立させキャリアアップしたい
純粋にインフルエンサーが好きでもっと案件を増やしてあげたい
などなど、いろいろな思いをかなえられる職場だと思いますし、すごく優しくて楽しいメンバーが揃っていて「なんだよこの会社最高じゃねぇか…」みたいな感情を一緒に分かち合えると思っています。
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それでは、みなさま良いお年を。
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