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インフルエンサーマーケティングのトレンドは、コンテンツマーケティング
こんにちは。あぶかわ( @abukawais )です。マーケターの端くれとして、ここ数年インフルエンサーとのタイアップによるプロモーション、インフルエンサーマーケティングが一気に広がってきたことを感じてきました。THECOOにジョインしてからは、直接インフルエンサーマーケティングに携わるようになり、その勢いをリアルに目にするようになりましたが、市場の拡大と同時にマーケティング手法として成熟してきていることを感じています。
THECOOが蓄積してきたデータやノウハウを中心にして明らかになってきたインフルエンサーマーケティングのトレンドを「Twitterでファンを増やす!成果を高めるインフルエンサーマーケティングの進め方」というウェビナーでご紹介しました。今回は、その内容をご紹介します。
ウェビナーの資料はこちらからご覧いただけます!
Twitterでファンを増やす!成果を高めるインフルエンサーマーケティングの進め方
インフルエンサーの複数SNSプラットフォームの使い分け
インフルエンサーのことを、「YouTuber」や「インスタグラマー」近年では「Tik Toker」のようにSNSの名前で呼ぶことは割と一般的です。しかしながら、最近の傾向として複数のSNSを使って活躍される方が増えています。
THECOOではiCON Suiteというインフルエンサーマーケティングのプランニングツールを提供していますが、その中にインフルエンサーのデータベースを持つインフルエンサー検索機能があります。
今回のウェビナーはTwitterをテーマにしたものだったので、iCON Suiteに蓄積されたTwitterのデータを調べたところ、3万人を超えるTwitterインフルエンサーのデータベースの中で、機械的に捕捉しているだけで約56%のインフルエンサーがTwitter以外のSNSも利用していることがわかりました。
インフルエンサーはそれぞれ投稿頻度の高いSNSや、フォロワー/チャンネル登録者の多いSNSがありますが、タイアップを依頼する際には目的に応じてSNSを使い分けられるようになってきています。具体的には、リーチに特化したい場合はTwitter、具体的な商品説明などを通して態度変容を促したい場合はYouTube、といった感じです。
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ちなみに、近年急激にユーザーが増えているTik TokもYouTubeと同様に動画投稿プラットフォームですが、今年(2022年)の3月以降、投稿できる動画の長さを最大10分に伸ばしています。現時点ではまだ多くのインフルエンサーがプロフィールにYouTubeのリンクを貼るなどSNS間の遷移を意識していますが、今後は態度変容を促すことのできるYouTubeの代替プラットフォームとして、存在感がさらに増していきそうです。
ユーザーのコンテンツへの興味持続が短くなっているわけではない?
ここ数年はSNSといえばTik Tok、というくらいの勢いがあり、短尺の動画をスワイプでどんどん視聴していくというSNSの特性も相まって、コンテンツへの興味の持続時間が短くなっている、という論調がありました。実際にはどうなのでしょうか。
海外のGWIという企業が公開しているデータでは、短尺(4分未満)、中尺(4〜20分)、長尺(20分以上)の長さの異なる動画を視聴している割合を世代ごとに調べていました。この結果をみると、実はZ世代では大きな差がなく長尺動画も見られており、世代が上がるにつれて全体の視聴割合も、長尺動画の視聴割合も下がっています。
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若者世代のSNSの視聴習慣は、テレビの代替としての位置付けが大きく、若者は長時間の動画も積極的に視聴しています。特に、若者に多く視聴されているゲーム実況のカテゴリーではライブ配信が非常に盛んで、1時間を超える動画が多数アップロードされています。
その他の若者に人気の投稿カテゴリに美容系がありますが、こちらも実際にメイクをする動画など、20分とまではいかずとも比較的じっくり見る動画が多い傾向にあります。そのため、タイアップ案件であってもしっかりと商品内容を伝えられるので、商品説明との相性がいいです。
複数SNSを使い分けるインフルエンサーの特徴とあわせて考えると、リーチに強いTwitterやTik Tok、InstagramなどのSNSでタイアップ内容を拡散し、長尺動画の視聴習慣もあるYouTubeへと遷移させる、という流れが今後より一般的になっていきそうです。
ブランドとインフルエンサーの継続タイアップ
3つ目のトレンドとして、ブランドによるインフルエンサーとの継続タイアップがあります。こちらも海外のデータですが、Tracckr社の調査では、インフルエンサーへの単発の契約が16%にすぎず、継続タイアップが主流になっているという結果が出ています。
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逆に、3ヶ月以上の契約は半数以上にのぼり、継続的な投稿などのタイアップが一般化していることがわかります。実際、THECOOが支援する国内のクライアント様でも、徐々に継続タイアップを希望されることが増えています。
この背景にあるのは一体何でしょうか。
国内に限ってもインフルエンサーは数多く存在しますが、タイアップのキャスティングのために細かく調べていくと、定性的な部分で各ブランドのイメージにマッチしたインフルエンサーはそこまで多くないことが分かります。
この辺りはフォロワー数やエンゲージメント率のような定量的な評価だけでは明らかになりづらい要素が多く、そのため、1度実施をして高い成果をあげたインフルエンサーはなるべく継続的にプロモーションに協力してもらいたい、そういった思いがあるようです。
特定のインフルエンサーに対し、企業が継続的に新商品などのタイアップを依頼することで、別のメリットもあります。必ず、という類のものではないですが、インフルエンサーによってはオーガニック投稿(PR案件ではない通常投稿)でも商品の使用風景を映してくれたり、商品・サービスを紹介したりしてくれることがあり、単純な広告効果以上のアンバサダー的な立ち位置になることがあるのです。
コンテンツマーケティングとしてのインフルエンサーマーケティング
これらのトレンドをまとめると、「コンテンツマーケティング」型のインフルエンサーマーケティングが広がりつつあると言えるのではないでしょうか。
消費者の行動の変化やインフルエンサーの活動の増加、そして企業とインフルエンサーの関係の変化により、カスタマージャーニー全体を網羅したSNSマーケティング戦略を立てるにあたってインフルエンサーマーケティングが重要な役割を果たせるようになってきている、ということです。
インフルエンサー側の特性も見ていきましょう。
Twitterに限定した情報にはなりますが、iCON Suiteで取得しているデータでは、インフルエンサーの1日あたりの平均ツイート数は2.2件です。一方、生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングが実施した調査結果によると、企業アカウントでは1日に複数回SNSを投稿する割合(Twitterに限らず)は16.7%にすぎず、インフルエンサーとは行動量で差があることが分かります。
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言わずもがなですが、インフルエンサーはフォロワーの興味を引く魅力的な投稿を行える強い影響力があり、それはエンゲージメント率(能動的な行動)からも明らかです。インフルエンサーは量と質の両方で非常に優れたコンテンツクリエイターといえます。
これまで、SNSマーケティングは広告やアカウント運用が中心でした。しかしながら、これらだけでカスタマージャーニーを網羅できていたかというと、必ずしもそうとはいえず、消費者の自発的な行動や情報の拡散によっていた部分が多いのではないでしょうか。
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そこで、コンテンツクリエイターとしてのインフルエンサーの力をうまく取り入れることで、カスタマージャーニーを強化することが重要になります。
認知やCVといった特定のステージではSNS広告をうまく活用し、ファンとのエンゲージメントでは自社アカウント運用を強化する。そして、その間をつないだジャーニーを設計するためにインフルエンサーマーケティングをコンテンツマーケティング的に活用していく、こういった流れでマーケティングを進める企業が増えていくことでしょう。
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まとめ
今回ご紹介したインフルエンサーマーケティングのトレンドを大きくまとめると以下のような形になります。
目的に応じたSNSでインフルエンサータイアップの選択肢を持てるようになった。
態度変容を促すために長尺動画の視聴習慣のあるYouTubeへ誘導する。
ブランドマッチするインフルエンサーとの継続タイアップが増加傾向にある。
インフルエンサーマーケティングを他施策と組み合わせて、SNS内カスタマージャーニーを網羅する。
このように、インフルエンサーマーケティングは飛び道具として活用されるだけではなく、マーケティング戦略に組み込まれた施策の1つとして選択できるまでに、成熟してきていることを感じます。
その結果、インフルエンサーの間でもより「誠実な」インフルエンサーが価値を発揮していくことになるのだろうなと感じていますし、我々のような代理店も「誠実に」インフルエンサーマーケティングを実施・支援できなければ信頼を失っていくのだろうと思います。
今回ご紹介した内容が、今後のインフルエンサーマーケティング活動にお役立ていただければ幸いです。今回使用した資料や、実際に話している内容はウェビナーのアーカイブ動画として公開しておりますので、是非ご覧ください!
Twitterでファンを増やす!成果を高めるインフルエンサーマーケティングの進め方
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