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お仕事ミステリー!小川菜摘『平安あや解き草紙』について

ときは、平安時代

場所は、御所

十六歳年下である帝の求婚に応えられないまま、後宮で働く伊子(かのこ)
元恋人、嵩那(たかふゆ)への想いを自覚しつつも、尚侍(ないし)の仕事に追われる日々

その仕事の大きな部分は、なぜか頻々起こる事件への対応

名探偵に事件はつきもの

そうでなければ物語にならないから当然か

数々の事件をさえわたる推理で見事に解決します


小川菜摘さんの平安後宮お仕事ミステリー!

『平安あや解き草紙』シリーズ

もう数年前になるこの物語との出会い

以来、新刊が出るたびに楽しませていただきました

特別の世界にも様々な人間模様があります

心の動きー男女、親子、主従、同僚、ライバル同士


相当研究されたのでしょう

感心するのが「考証」の確かさ


御所のしつらえ、ありさまが手に取るようです

後宮の后や女官はもちろん貴族男子の正装など衣装にまつわる様々

色彩、衣装のアレンジや組み合わせに見る美意識の妙

四季折々の行事や笛などの音楽の描写にも想像を刺激されます


シライシユウコさんの挿画もいいね!

次作が楽しみで、このシリーズから目が離せません


※娯楽ないみさんの画像をお借りしました



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