『人間の建設』No.55「素読教育の必要」 №1〈はっきりした教育〉
小林さんが前章のプラトンの話題からガラッと変えて、江戸時代の寺子屋式の、岡さんの素読教育をするべきだとの論述を取り上げます。寺子屋といえば、いわゆる「読み、書き、算盤」ですね。
武士や僧侶などの知識階級の人が先生となって庶民に教育を施す。うまいシステムを考えたものです。識字率など、江戸時代の民度が当時の諸外国に比べても非常に高いものだったと聞いたことがあります。
「開立の九九」とは巻末注で「ある数や代数式の立方根を求めること」とあります。三乗九九とも言い、1³=1、2