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最果てからの手紙06
色んな事が大きく変わり、 塞がれてしまうことの方が多いように感じて気分がしぼんでいたある日、 サップ(スタンドアップパドルボード)用ボードに乗って海を進むと体を巡っ ていた様々な言葉がいつの間にか消えていました。 自分の言葉、誰かが言った言葉。パドルをひと漕ぎすると一つ言葉が消え、一つ進むと一つ軽くなって、 海原を漕いで漕いで詰まっていた言葉をポイポイ棄てるつもりで水を斬る。クールミントガムの清涼感に刺激された時のように爽快で出発した海岸が 遠くぼやけて見える頃には体が軽くなったように感じました。 ボードの上に座り波の音と太陽の熱を感じながら海にゆらりと漂っている間、 浮世を忘れ自分の心が静かに整っていく。その横を小指程の大きさの青い魚の群れが滑らかに通り過ぎていくのでした。海岸に戻ってくると心が潤い晴れ晴れとして、まっさら。 気持ちがいっぱいいっぱいの時こそ、“海上の散歩”をおすすめしま す。空と海に囲まれて水面をスーッと進むサップは気持ちの切り替えを手伝っ てくれることでしょう。
紅葉の季節に川や湖でも挑戦してみたいですね。 海から出た後に食べたご飯とお味噌汁は特別美味しかったです。 今回は食卓を彩る、柑橘模様の箸置きを贈ります。
〈 写真/Mare Monte(マーレ・モンテ)宮田修 〉
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