見出し画像

「あびら教育プランとわたし」Vol.9〜インターンを通して発見した地域ならではの教育づくり〜

あびら教育プラン」に何かしらの形で関わってくれた方々の想いを聞く連載企画、「あびら教育プランとわたし」。
8月から約2週間「地域おこしインターン生」として「あびら教育プラン」に関わってくれた、”みっきー”こと中里美紀(なかざと みき)さんに、インタビューを行いました!


自己紹介をお願いします!

日本大学法学部3年の中里美紀です。
大学では、法律と経営を学びながら、文化人類学のゼミに入っています。
最近では、コミュニティデザインや探究という切り口での教育という分野に興味があります。


今回のインターンに参加したきっかけはなんですか?

今回参加したきっかけは、株式会社FoundingBaseさんのイベントです。
就職の進路を決めるにあたり、具体的に地域で働くイメージを持ちたいと思っていたところ、このインターンを紹介していただきました。

安平町に決めた理由としては、主に2つ。
地域の環境を活かした教育を自分の目で確かめる。
②教育からの切り口で見たときに、地域の人たちとどのようにして関わっているのかを学びたい。

上記の理由で、参加を決めました
私自身、将来「場づくり」に関する仕事をしたいと思っている中で、「教育」「地域」「コミュニティ」が揃っているところに滞在してみたいという想いがありました。

主に活動したことを教えてください!

2週間ながらにたくさんのことに触れさせて頂きました。
遊育の企画にて、子ども向けの「うどんづくりイベント」を実施したり、町内放送番組「あびらチャンネル」の動画編集をしたり、地域のお祭りの撮影に行ったり。安平町のカフェに足を運んで、地域の方と交流したり。
毎日が気づきの連続でした。

特に印象に残った仕事は何でしたか?

その中で、印象に残った2つを取り上げたいと思います。
1つが、あびら教育プランのスタッフとして、子どもたちと関わり、遊育のぷれいばという時間の中で「うどんづくりイベント」を企画したこと。
2つ目が、シティプロモーション事業の中で、町内放送番組「あびらチャンネル」の撮影から編集まで行ったことです。

1つ目のうどんづくりは、遊育の中の毎週水曜日放課後に開催されている「ぷれいば」という場で企画しました。
今回、私がうどんづくりをやろうと思ったのは、自分の問いを追求するためです。
自分の問いとは、「子どもたち1人1人が『自分らしさ』を表現するためにできる仕掛けとは?」です。
うどんづくりは、作る工程が一緒でも、最後完成したときには、それぞれ違う形になります。
生地の切り方やトッピングによって、個性が出て、違うものができる楽しさを子どもたちに体感してほしいと思い、何日も考え、悩み、うどんづくりを行うことに決めました!

生地をこねたり、生地を切ったり、同じ工程の中でそれぞれの個性や好みを表現していました!
最後は、みんなでおいしくいただきました。

2つ目の町内放送番組「あびらチャンネル」では、撮影から編集までやらせていただきました。

実際に撮った素材を見て、どうしたら町民の方々にわかりやすく届くのか。
どのような伝え方をしたら、より魅力が伝わるのかなど、同時期に一緒にインターンをやっていた子と何度も話し合いを重ね、試行錯誤していました。
私が、編集に携わった「あびら教育フォーラム」というイベントは、町民向けというよりかは、自治体職員や道外の教員さん、議員さんが来るような場だったため、町民の方が見るあびらチャンネルとして、わかりやすく伝えるための編集が難しかったです。

あびら教育プランやあびらチャンネル(シティプロモーション)などを通して、安平町の子どもや大人に関わってみて、どのような気づきや学びがありましたか?

実際に、この期間を通して、見えてきたものが2つあります。
それは、「子どもたちの創造力」と「地域の人たちの主体性が子どもたちの教育に関わってきている」ということです。
1つ目の子どもたちの創造力について、
今回私がこのうどんづくりを企画した背景には、「工程は、一緒であるが、つくる人によって違うものができる楽しさを体感してほしい」という気持ちがあったことは先程もお話しました。
その違いが生まれやすいように、「こねる・切る・盛り付ける」の3つの工程に仕掛けを用意して、みんながどんな反応や行動をするのかを見ていました。
それぞれの工程での、個性の発揮はもちろんですが、自ら進んで役割分担をし、みんなでアイデアを出し合い作っていた姿が印象的でした。
うどんづくり以外のシーンでも、けん玉の皿の部分でコマを回したり、自分たちでドッジボールの遊びをアレンジして、ボールを使わないゲームを考案したり。
子どもたちと関わる時間の中で、様々なアイデアや引き出しを見せてもらいました。
このような場面から、子どもたちの創造力の豊かさを感じました。

手ではなく足でこね始めました。笑

2つ目の「地域の人たちの主体性が子どもたちの教育に影響している」という部分は、あびらチャンネルの撮影や地域の人たちと関わる中で見えてきたものです。
安平町に来るまでは、以下のようなことを考えていました。
・教育と地域の関わりは、学校教育の中にしか存在していないのでは?
・都会と地域での教育の違いは「自然」の豊かさにあるのでは?
しかし、上記だけではなく、学校以外でもたくさんの大人が子どもたちの教育に関わっており、地域の人たちの主体性やパワーが、まちの教育を支えていることに気づきました。
例えば、はやきたこども園では、遊具の設計や馬の飼育も飼育員さんや建築士という専門家に任せるだけでなく、こども園の先生方や保護者が一緒に関わる。そして、こども園の子どもたちも一緒につくる。そんな取り組みをしています。
過去に卒業した当時の年長さんたちが、もっと園で遊べる遊具を増やしたいと、子どもたち自らが主体となって遊具を考案して大人の人たちと一緒につくったという話も聞きました。
また、私が安平町に滞在した2週間の中に「ひまわり音楽祭」というイベントが開かれました。(ここの取材をさせていただきました)
主催側のスタッフの方々は、町民や安平町に足を運んでくれる人たちのために、朝の7時から真夏の暑い中で汗を垂らしながら、準備をしていました。このことから、地域の大人1人1人の主体的な姿が、子どもたちの主体性を創っていくのではないかと感じました。
「子どもたちは、もらった言葉でできている。だから、子どもたちにどんな言葉をかけるかによって、その子の性格や価値観がつくられていく」という言葉を聞いたことがあります。
ここ安平町で育つ子どもたちは、そんな大人の姿や言葉をきいて、育っていきます。私が2週間という期間の中で、子どもたちの主体性を感じたのは、大人たちの影響があったからだと思います。
地域ならではの教育は、そこにいる人たちの考え方や文化が影響して、できあがるものである。
ということが今回見えてきた、地域と教育とのつながりでした。


今回のインターンの経験をどう活かしたいですか?

自分がいつかやりたいカフェであったり、子どもたちに向けたワークショップに活かしていきたいと思っています。
地域のカフェの魅力は、ふらっとおしゃべりしに行きやすいことだと思っています。
カフェで出会った人と話して、どんどん輪が広がっていく。そして、共通点が見つかり、その話題で盛り上がって気づいたら1時間経っていた。
みたいなことが安平町にいたときに何度もありました笑
そんな空間を東京でどう形にしていくかというところはこれからも探究していきたいと思います。


もう1つ。
私は、東京でやっているインターンで、子どもたちに探究カリキュラムをつくっています。
そのときに、子どもたちが何に興味があって、どんなことに熱中しているのかよくみた上で、仮説を立てて、好奇心をかき立てるような仕掛けをつくっていきたいと思います。
そして、企画を考えるときに、何を1番届けたいのかという軸をぶらさないことを大切にしたいと思います。

最後になりますが、約2週間大変お世話になりました。
今までの経験から、自分的にはこう思うという固定概念を良い意味で、崩され、自分のやりたいことをもう1度見つめ直す機会になりました。
たくさんの学びをくれたFounding Baseの方々含め、安平町の皆さん
本当にありがとうございました!!
自分なりに吸収して、次に必ず活かします!

みっきー、ありがとうございました!
2週間という短期間の中でしたが、たくさんの機会を掴み、悩みながらもたくさんチャレンジしていた姿が印象的でした。この経験がみっきーの将来に役立ったら嬉しいです!
今後の活動を応援したいと思います^^

あびら教育プランでは、今年度も地域おこしインターン生を募集中です!
ご興味ある方や、話を聞いてみたい方はWEBサイトのお問い合わせフォームより受け付けております!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?