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開国

こんにちは、APC代表の和泉です。

「トップ画は誰?」となったかもしれませんが、今回のテーマは開国(国ではないですが)ということで、トップ画はペリーにしてみました。

まったくグローバルとはかけ離れたところから、その世界に飛び込んだきっかけや学びについて、さらにはビジネスや転職における英語の重要性についても書いてみました。


鎖国時代

もともとグローバルのグの字も無いような人生を歩んできました。
幼少から日本文学を好み、愛し、勉強も英語は苦手な方で、大学入試の得点もギリギリボーダーライン下、学部も日本文学を専攻、入社先も語学などほとんど使わない小さい紹介会社。
その次に入社した会社もグローバルに強い会社でしたが、グローバル案件であっても実務上使用するのはほぼ日本語。
英語に触れる機会といえば、外資系クライアントのJD(日本語で言う求人票)をななめ読みするときくらいでした。
もしクライアントの担当が日本語が話せない外国人だったら、すぐさま同じ部署で英語ができる先輩に引き継ぐか、翻訳や通訳してもらうなど協力を仰ぐような形でした。


大口クライアントの窓口が外国人に!

きっかけになったのは、表題の通りで、当時担当していた大口クライアントの人事の方が退職し、その後の担当が東南アジアから来た日本語が話せない方になるという出来事でした。
これまでの私であれば、その変更とともに、部内の英語ができる人に引き継ぐという手続きを取っていたはずなのですが、どうしても担当し続けたいクライアントだったため、自分でやるという決意をしました。

メールはなんとか辞書を使いながら意思疎通をし(意外と業務で使用される単語は共通していたのでそこまで苦労はなかった)、会議や電話になるとおそらく相手もあまり伝わってないと思ったのか、「とりあえずあとでメールでも送るね」ということでなんとかやりくり。
アポイントの際も、語学堪能な先輩に同席いただき通訳もしてもらいつつ、下手な英語と日本語を混ぜながら意思を伝えたり、APACに対して英語でプレゼンを作成して受注したり、ろくに英語の勉強はしないものの、業務を介して「読み書きレベルの英語力」は徐々に身についていったように思います。


ほぼ全部英語の世界に

その後、2人目の産後4ヶ月、育休中に会社から突如異動辞令。
異動先は私の強みが生かせる領域でも、志向に合う領域でもなく、絶望しました。(大きな会社であれば、意にそぐわない異動なんてものはあるあるですが)
そこで、まず転職活動。赤子を抱きながらホテルラウンジで面接なんていう貴重な経験もしました。
でも転職するなら起業した方が良いかな、と一念発起し、起業に向けて準備。
ところが残念なことにコロナが始まってしまい、今ここで起業したら失敗するな、と思い直し、起業を諦め、悩んでいたとき、ふと名案が湧いてきました。

「グループ会社のインターナショナルに移ったら?」
というアイデアでした。そこでならこれまでの強みが生かせる領域があるのではないか、というものでした。

唯一の懸念は、英語。
グループ会社には、日本語が話せない外国人コンサルタントが多かったので、データベースの入力から研修、会議、レポート、日常の会話に至るまでほとんど英語なので、読み書きレベルの英語で異動ができるものなのか、と思いましたが、なんとか面接もパスし異動が決定しました。

配属のチームは、マネージャー以外日本語ができない方々だったのですが、初顔合わせではほぼマネージャーに通訳してもらい、実際チームメイトもマネージャーも「この人大丈夫かな?」という所感だったようです。。


恵まれたグローバル環境

2人目育休後の職場復帰は、いきなりグローバルな環境ということで、かなりハードモードでしたが、職場のみんなは本当に優しかった。
ランチや飲み会に誘ってくれ、親切に教えてくれ、そのおかげで徐々に英語力は向上。
英語そのものを学びたいというモチベーションよりも、同僚と仲良くなりたい、もっと知りたいというモチベーションで勉強も捗り、退職する頃には、上級英語!とまではいきませんが、ペラペラと話すことはできるようになりました。(ペラペラ話すのは一方的なので意外と可能)

本当に周りの同僚たちにはとても恵まれており、大感謝。
それから自分自身、インターナショナルな環境の方が、性格的に合っていると感じられたことも、大きな発見だったし、本当に居心地の良い環境だったと今では振り返っています(ノスタルジーですね・・・)



英語が話せるようになって良かったことは

・仕事の幅が明らかに広がった!
海外現地マネージャーや人事の方と直接会議ができるようになったことで、日本の市場感や要件について深く話ができるようになったことはもとより、アジア拠点に開拓して日本法人社長の案件を取ったり、日本語ができない外国人候補の方をご紹介することもできるようになり、かなりビジネスの幅は広がったかと思います。

・世界観が広がった!
これも当たり前といえば当たり前ですが、様々な国の同僚と関わりを持つことで、異なる文化や価値観を知ることができたのも、自分の視野を広げることにつながり、とても良かったと思っています。


今は翻訳機能が優秀とか、誰かに通訳してもらえば、とか思っていた時期もあったのですが、母国語の日本語ですら話す人によって言葉のチョイスは違うし、それによってニュアンスも変わってくる。一歩間違えば全く意図とは異なる意味になることも。
他の言語も同じで、やはり流暢でなくても、自分の言葉で他人に丸投げせずに会話することは重要だよな、という学びにもなりました。


英語とキャリア

さて、ここまでは自分自身の経験について振り返って書いてきましたが、実際問題、英語スキルはこれからの日本でもっと求められていくことになるのではないかと思っています。

私がこの仕事を始めた約10年前は、英語が話せるビジネスマンは日本にはまだまだ少なく、語学だけで転職を乗り切ることもできたし、一方で、語学がまったくできなくても、スキルだけで採用されるなんてことも多かった時代かと思います。

その10年後の今は、市場には英語ができる方がかなり増えた一方で、英語意外の実務の部分でも、よりスキルを求められるようになり、英語ができない中でいきなり外資系や海外案件に挑戦できるというケースも以前よりは少なくなってきたように思います(コロナの影響も一部ありますが)。

小学校でも英語教育が始まっているし、各家庭でも英語を習わせている方は昔より格段に増えていることから鑑みるに、
「英語はできて当たり前、できないとむしろ不利になる」
という時代があと10年くらいで来るのではないかな、なんて予想をしています。


さて長くなりましたが、次回はこの流れで「グローバル転職」の市場感について書いてみようと思います。

皆様、良い一週間をお過ごしください!


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