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オルタナティブデータ活用ブームの先に何があるのか

先日、金融事業×人工知能コミュニティで「オルタナティブデータ活用ブームの先に何があるのか」というテーマで発表しましたが、発表時間が15分だったので伝えきれないことがありました。このnoteでは伝えきれなかったことや参考文献などを共有します。
また、当日の発表資料は以下にあるのでご高覧下さい。

発表で伝えたかったこと

「金融事業×人工知能」のステークホルダーに向けて、自分から伝えらられる事は何か考えた結果、これからの社会に向けて金融として取り組んで欲しい事と、そのためにどんなデータが必要となり、どのように利活用できるかについて話すことにしました。また、その前に現状のオルタナティブデータやAI予測の状況や、それらを加速・変化させるための技術的な情報源についても知ってる範囲で共有しました。

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金融機関に最優先で取り組んでいただきたいこと

金融機関には、ウィズコロナ、アフターコロナに向けて企業や日本経済の回復・活性をサポートして欲しいのですが、その条件として地球を壊さないように企業側の見張りもしていただきたい。例えばSDGsを謳っている企業の中には、PR目的で本質ではなかったり、組織内で浸透されていないという問題もあります。そこで金融機関には持続可能な企業になるようにコンサルなどをして欲しいです。
世の中の中心は、人間から地球全体の共生によって持続可能にすべきと考えが変わってきています。私は6年前に「BIG PIVOT」という本を読んでレビューを書きました。その当時はまだMDGsからSDGsへの転換時期で、「サーキュラーエコノミー」も「サーキュラー経済」と言ってました。自分の信念はこのレビュー当時から変わっていません。

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発表のために参考にした本

今回の発表した3つ内容で、主に参考とした書籍は以下になります。

1.Cururent state(現状を覗く)
 『オルタナティブ投資の実践
 『無形資産が経済を支配する: 資本のない資本主義の正体
 『2060 未来創造の白地図~人類史上最高にエキサイティングな冒険が始まる

 『エンジニアが学ぶ金融システムの「知識」と「技術」
2.Gear(変動・加速要因を見つける)
 『富岳 世界4冠スパコンが日本を救う 圧倒的1位に輝いた国産技術の神髄
3.Backcasting(未来を考えながら進む)
 『ITロードマップ 2021年版
 『ダークデータ: 隠れたデータこそが最強の武器になる
 『ビッグ・ピボット―なぜ巨大グローバル企業が〈大転換〉するのか
 『金融機関のための気候変動リスク管理
 『進化思考――生き残るコンセプトをつくる「変異と適応」

情報一覧

発表で共有できなかったこと

今回の発表では、オルタナティブデータにおける課題やコンプライアンス、法的問題については伝えれませんでしたが、KPMGや西村あさひ法律事務所から非常にわかりやすいレポートが公開されているので共有します。

https://jiam.tokyo/cms/wp-content/uploads/2020/04/Alt_Data_Survey_with_Tokyo_Open_data_Eng.pdf

発表後に受けた質問

発表後「どのように情報収集してますか?」という質問を受けました。
実はあまりきちんと情報収集できてません。理由はAIの論文や最先端情報は膨大すぎて追いつけないからです(というかみんなそうだと思います)。世界中にはいくつものカンファレンスがあり、一度に1,300種類の論文が発表されるトップカンファレンスもあります。調査する体力もだんだんなくなってきました。このため最近は有料サロンなどに入会して情報収集しています。もう一つはAIのコミュニティに参加して情報収集したり意見交換しています。
最近のお薦めサロンは「ステートオブAIガイド」です。全てをリサーチしているわけではないですが、詳しい内容やトレンドがレポートで報告されるので非常に助かっています。
コミュティでは「Machine Learning 15minutes!」で毎月勉強会が開催されていて最後にAIのトレンドを発表するのでこちらも非常に重宝しています。

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他にも役立つ発表が満載

他にも「金融×機械学習の落とし穴」や「データサービスCustella(カステラ) ~二年目を迎えて~」という発表がありました。機械学習で躓くポイントや、デジタルの動きとリアルインタビューを比較しながらリサーチする内容など役立つ内容が満載で次回は是非ゲストとして参加したいと思いました。

新刊「実践 シナリオ・プランニング」を金融でも活用して欲しい

タイトルがオルタナティブデータのこの先についてにも関わらず、サスティナブルや未来創造にまで発展しましたが、それは私がVUCA Laboというコミュニティを運営していているからでもあります。ここでは、先が見えないVUCAの時代に、私たちは何を考えどんな行動をしていけば良いかについてそれぞれのテーマを掲げてゲストを迎えた勉強会をしたり、Facebookのプライベートグループで関連する情報などを公開しています。
このコミュニティを一緒に運営している新井さんが『実践 シナリオ・プランニング 〜不確実性を「機会」に変える未来創造の技術〜』という本を5月29日に発売します。シナリオプランニングは企業では中長期計画には活用されておりますが、組織内で浸透されていなかったり、実践には生かせてないという課題があります。この本では、このような課題を解決するためのアプローチや手法、実践で活用する方法について解説されています。
金融機関は、あらゆる企業や産業を後ろから支えているので、この本を参考にして顧客企業をレジリエンスで持続可能に導いて欲しい(≒ドライビングフォース)と思いました。
Amazonでは予約も受け付けているので是非この機会にお申し込みください。出版イベントも企画しているようなので私のnoteでもいずれ共有しますね。




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