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独学8か月 "再現可能"な簿記2級取得法(テレビ朝日アナウンサー平石直之)
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独学8か月 "再現可能"な簿記2級取得法(テレビ朝日アナウンサー平石直之)

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「ABEMA Prime」火曜コメンテーターのハヤカワ五味さん(株式会社ウツワ代表取締役)が簿記取得に向けて勉強していることをツイッターのタイムラインで知り、かつての光景が脳裏に浮かんできました。

カタカタカタカタ…

試験開始とともに会場に電卓をたたく音が一斉に響き渡り、その雰囲気に圧倒されます。問題数が多く、時間も限られていて、電卓を使いこなす技術も合否を分けるので、みんな必死です。

そうです。私も以前、「数字が読めるアナウンサー」を目指し、簿記に挑戦し、8か月かけて3級と2級を取得したのでした。

数字が読めるかどうかは合格後の実践次第なので、いまも修行中の身ですが、「日商簿記」の受験者は年間60万人いて、「完全独学8か月、2級合格までのプロセス」については、自分自身の経験からある種の攻略法といえるものもあり、他の人にも再現性が高いのではと思い、ここで一度まとめておくことにしました。

■何のために取得する?

まず目指すにあたっては、中途半端な挫折を避けるためにも、目的をはっきりさせておきたいところです。私の場合は、入社以来、さまざなま現場でニュースを取材してきましたが、特に経済系を扱う際に、自分なりの判断基準を持てず、事の深刻さや相場観がなかなかきちんとつかめませんでした。それを自分の印象や感覚でごまかしておくわけにはいかないと感じたことが一番の動機です。ということで、以下の3点(4点?)

・取材先の企業や自治体、国
・自分の会社
・家計
(・将来の自分の会社??)

のファイナンスをきちんとつかめるようにするために簿記2級取得を決意しました。

■"大人の勉強"は"見える化"してゲーム感覚で

仕事をしながらの受験で学校に通うわけにもいかず、最短距離で合格を目指す"大人の勉強"にしたかったので、エクセルで表を作って、試験日からの残りの日数を意識して、やるべきことを逆算。合格するために必要なおおよその学習時間をネットで調べて、「3級50時間、2級100時間、あわせて150時間」と設定。合格のカギは、過去問をどこまで精度高く解けるようになるかなので、過去問15回分の表も作って、その進捗と完成度も見える化。「合格ライン(70点)」と「自分の位置」と「残り日数」の3つを意識しながら進めていきました。

エクセル_修正版_テロップいり

上の画像は、2級受験用の学習計画で、左の表は過去問の進捗状況。大問が5問あり、そのうち3問が商業簿記、2問が工業簿記という出題構成は毎年変わらないので、大問5問 x 過去問15回分 x 解き直しを含めて2回ずつの、150マスを埋めていきます。
また、右の表は試験までの日数と学習時間の確認用。Sが商業簿記、Kが工業簿記。日付のマスに学習時間を入れると、「総学習時間」と「残り学習時間」が連動するしくみで、マスを埋めるたびに「総学習時間」が積み上がり、「残り学習時間」が減っていく感覚が密かな喜びになります。こうしてゲーム性を自ら演出していくことも、独りで試験勉強を続けていく動機づけになります。この表は人に見せるためのものではなかったのですが、ご参考まで。

■教材は最低限にしてシンプルに

教材は、テキスト(教科書にあたるもの)と過去問題集だけ。2級は商業簿記と工業簿記があるのでもう少し増えますが、いずれにしても、過去問に早めに着手して、間違えた問題をできるようになるまで解き直し、ゴールからの逆算を意識することに尽きます。
結果的にはあわせて約130時間の学習で3級と2級に合格することができました。

2枚目

上の画像は、2級の問題用紙と計算用紙と合格証書。ちなみに、この回の合格率は25.5%でした。

■"電卓早打ち"を極める

再現するためのコツをいくつか。
数学の試験ではないので、電卓は持ち込み可です。冒頭でも触れたように、次々に計算して解いていかないと間に合いません。自分の電卓を使いこんで打ち慣れた状態にしていきます。キーの配置を体で覚え、ブラインドタッチに近い状態まで仕上げましょう。この辺りもゲーム性が高いところ。また、私は独学だったので人と会話することがなく盲点でしたが、簿記の試験では桁の大きな数字を扱うことが多いので、「0」だけでなく「00」のキーもある電卓を使ったほうが圧倒的に有利です。何なら「000」キーがついているものもあります。当時はそんなことも知らずに「0」だけしかない電卓を使っていましたが、いま思えば「何回ゼロばかり打っていたんだ!」と怒りがこみ上げてきます。

4枚目

3枚目

計算用紙が2枚配られますが、表と裏を使っても足りなくなるので、問題用紙の表紙のスペースも使います。解き終えた後は、後からもう一度解き直して確認。すべての問題を2度解くことになるので、冗談抜きで"電卓打ちまくり"です。見直しが終わった問題は斜線を引いて完了。

5枚目

使いこんだ相棒の電卓。「0」が壊れるくらい打った…。

■過去問を小分けにして"常在戦場"

結局、会社員である以上、まとまった時間は週末にしか取れません。しかし、1、2問解くだけの時間ならいつ生み出せるかわかりません。ということで、過去問をコピーして、いつでもどこでも解けるようにバッグに忍ばせておき、「1問だけでもやる」気持ちでいることで、細切れの時間を捻出できます。また、簿記の試験は年に3回なので、今回、合格できなければ、また4、5か月先まで続けなくてはいけないと、背水の陣で臨むことでも本気度が上がります。

モザイれ修正

合格ラインが70点で、80点以上を目指し、ぴったり80点。

■不自然な数字が浮かび上がって見える?

実際に挑戦してみてよかったのは、財務諸表だけでなく、データや統計など数字を扱うもの全般に対する見方が変わりました。おかげで、テレビやネットの数字の切り取り方がおかしいとか、表の中の不自然な数字が浮かび上がってくる感じがあります。

■お金の流れや規模感を意識

また、継続的なお金の流れや規模感を意識するようになり、コスト感覚も高まりました。いくら稼いでいたとしても、支出が多ければ、穴のあいたバケツに水を貯めるようなもので、ストックとフローの感覚も身につきます。減価償却、直接費・間接費、のれんなど会計学特有の概念も面白いですね。

■簿記はあくまで分析のツール

これらの簿記の受験で学んだことは、あくまで決算書から経営などを分析するためのツールにすぎないので、それらを踏まえて、どう日々の放送につなげていくか、自分自身がどう行動するかがより大切だと感じています。これからも「現場」と「数字」を大切にして、地に足のついた情報発信を心がけていきたいです。

というわけで、少しでもみなさまのご参考になればと思います!

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◆ 平石直之のTwitter

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