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ふんどしを買って欲しいの♡

お腹でスクスク育った大きな子宮筋腫を取るため、子宮全摘手術へ向けて、日々の徒然を記録します。

~第11話~

いよいよ入院準備
いよいよ入院があと9日後に迫ってきた。
入院中に必要なものをボチボチ揃えねば。
大抵のものは家にある物。
洗濯物を届けに家族が病院へ来るのも大変だし、パジャマやタオルは病院でレンタルしようと思っている。
1つだけ、懸念事項がある。
ショーツだ。

ショーツ問題
お腹の手術の傷がどのくらいの大きさになるのか、私にはさっぱりわからない。
医師は「予定では大したことない」と言っているが、医師の言う「大したことない」の「大したこと」がどの程度なのか…。
母の様子を見ていると、私が今まで履いてきたショーツでは、傷に被る気がする…
ショーツのゴムが傷に当たったら痛そうだ。
布の面積大きいショーツが良いなぁ。

早速ネットで検索。
フムフム、どうやら妊娠中のショーツは良いらしい。
お腹をすっぽり、胸下まで覆ってくれる。
しかし、さすがに妊婦用は、術後は良いけど、その後は履かなそうだ。
どうせならば長く使えるものが良い。

シームレスショーツも良いらしい。
シームレス…つまり縫い目がないショーツ。
これの股上深いものならば、傷にも当たらず、術後以降も履けそうだ。
よし、ネットでポチるか?!

…と思ったものの、肌触りも大事!
何とか時間を作り、ショッピングモールの下着売場へ。
売場にはシームレス以外にも、股上深めの良さそうなショーツがたくさん!
しかし履かないと良いかどうかわからない。
でも下着の試着はね…
それほど高いものでもないし、どうせ枚数必要だし、気になるショーツは全部買ってみることに。

かごにショーツを入れて、ふと…
下着売場の一角にワ○ールのコーナーが。
あとでこっちのショーツにすれば良かったと後悔したくない。
ワ○ールのショーツも良く見よう!

熱心にショーツを食い入るように見つめて吟味する40代。
吟味のポイントは肌触りと布の面積。

ふと、隣に若い男性が!!
同じく熱心にショーツを食い入るように見つめて吟味するおそらく20代。

店員さんが彼にアドバイスをしにやってきた。
話を聞いていると、どうやら彼女へのバレンタインデーのプレゼントを選んでいるらしい。
ほほぉ!
彼氏から彼女へ下着をね!
吟味のポイントは肌触りと布の面積!!
私と同じでないかい?!
目的は全く違うけど。

断然ショーツ選びが楽しくなっちゃった私は、さりげなく彼氏と店員さんの近くで聞き耳頭巾。

レースたっぷりの…
布が極端に小さいの…
(むしろそれは紐じゃん?!という…)
透け感ありの…
清楚な印象の…
いろいろ検討した結果…
最終的に彼氏はなんと、ふんどしを選んだ!

意外な結果に、私はこっそり聞き耳頭巾なことを忘れて、彼氏が会計を済ませて去った後、店員さんへ話しかけた。
「ふんどし、今、人気なんですか?」

なんと人気らしい。
店員さんからふんどしの良さを聞くうちに
これはアリですよ!
と思ってきた。
自分で身に着けるたびに、巻く位置は調節可能。
紐を縛る位置や強さも調節可能。
とにかく、自分好みに身に着けられる。
私が術後にショーツに求めていることが全て、ふんどしでカバーできるではないか!
あぁ、私はふんどしを求めていたのかも…。

結局私は、試しに買ってみるショーツと共に、ワ○ールのふんどしも買って帰ることにした。
しかし、彼氏にふんどし買ってもらった彼女がなんとなく羨ましい。
私も彼氏にふんどしをプレゼントされたい。
その時、なぜかそう思った(今は思わないけど)。
彼氏が彼女のために悩んで選ぶ微笑ましい幸せいっぱいな過程を見守っていたせいだろう。
…なので、夫のカードで支払ってみた。
夫よ、ありがとう。
ふんどしと共に、術後のツラい時期を乗り越えたい!