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伝統的企業の新しい研修(4)

前回の記事はこちら。

ということで続きを書いていきます。

新しい研修の在り方とは

以上を踏まえると新しい研修の在り方のポイントは2つあると言えます。

一つ目はプラットホームの重要性が高いということです。

二つ目はニーズの細分化とコンテンツの短時間化です。

順に説明していきます。

プラットホームの重要性

企業と企業すなわちBtoB領域の場合、専門性の高い研修は機密情報との戦いでもあります。うっかり口を滑らせて話してはいけないことや、過度な期待を持たせるような誤解を与えるわけにはいきません。オンライン研修でいつでもどこでも開催でき大人数になりがちな場合は特にリスキーです。

また、自社の配信ツールであればいいですが、顧客の要望で来ているツールで研修をする場合にはセキュリティに問題ないかを確認しようもないままやらざるを得ません。また無断で録画されてしまうリスクもあります。

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こうしたオンライン研修の負の側面を回避する上で、プラットホーム選びは今後重要と考えています。結局、沢山の人に見て欲しいものではないのです。単刀直入にいえば、本気で買ってくれる顧客、代理店なら本気で売ってきてくれる営業をメーカーは探しています。無尽蔵に資源があればいかようにでもできますが、限られた資源の中では、そういう人にだけ重点的に研修をしたいのが当然となります。

なので、良い意味で縛りをかけれるプラットホームが要請されます。これは既存のSNSではあまりにもカジュアルであり、専門のオウンドメディアではあまりにも閉鎖的です。この辺りのプラットホーム選びは慎重に決定する必要があるでしょう。

ニーズの細分化とコンテンツの短時間化

今までの対面研修は一回の時間がそれなりに長く、できるだけたくさんの方の最大公約数を求めてしまってきました。上述の通りその問題を最小化するために少人数での研修も併せて実施してきたわけです。現在のオンライン研修はまだこの多人数を前提にしたものが多いと想定されます。

今後のオンライン研修の特性である、何度でも手軽に実施ができる(受講ができる)という利用を前提にした方がお互いにとって良いと考えます。それはニーズを細かく分類し、それぞれに適応したコンテンツを作成するということです。これはこれまでのビジュアライズのストックから選抜するわけです。

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この時に1個当たりの研修が長い必要はありません。むしろ短い方が良いわけです。相手は知りたいことだけを学ぶ。それでさらに知りたければ、別の時間に別のコンテンツを提供して学んでもらうわけです。

質問はチャットで受け付けることができれば、納得いくまで内容を理解できます。そうやってカジュアルかつ気兼ねなく高い頻度で短時間学習していく環境ができれば、自然と身につけたい内容を学習してもらえるように思います。

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この2点を適切に顧客の希望に合わせることができた時、顧客へは多方面で満足度を高めることができるようになり、結果として製品を購入いただける可能性が高まっていくと思っています。

新常態(ニューノーマル)の時代、旧常態と同じような内容を伝えるにしても、その魅せ方は、新しい時代になったものに再編集されていく必要があるのではないかと思っています。

ということで、また。


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