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B2B MAKER

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B2Bメーカー・製造業が専門。就活生〜20代会社員向け。 職場に成長を後押ししてくれる人いますか?ここは会社員としてのキャリア開発・生産性アップ・リーダーシップ養成といった成長力… もっと読む
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#ビジネススキル

顧客分析論(1)営業力を高める顧客業界の分析

今日はBtoB営業のための顧客分析方法についてやります。 顧客から購入頂くには、顧客の立場になって考えることが求められます。つまり、なるべく顧客の業界について精通しておかないといけないってことになります。 簡単に言えば、業界人としての素養が必要となります。 ですので、商談で顧客から業界のことを直接教えてもらうことはとても重要です。 あるいは最近ならSPEEDAのような業界に関するデータを素早く簡単に集めることができるようなツールを活用することもできるでしょう。 ただ

顧客分析論(2)製品別 顧客業界分析が営業を強くする

今日はBtoB営業のための顧客分析方法の第二弾です。 前回の記事はこちら。 おさらいをしますと、情報は少しでも粒度が細かいものがあった方が良いこと、特に各モデルの製品出荷数を細かく把握することは必要不可欠だと説明をしました。 今日も複合機メーカーを顧客としている営業と仮定して、より複合機業界のことを分析するにはどうしたらいいか、を考えていきたいと思います。 その前にせっかくなのでbig3以外の会社も載せておこうと思います。 業界4位のコニカミノルタですが3年にコニカ

営業の売上管理法(3)バックアップの作り方

今日は毎月の売上金額の組み立て方第三弾です。 前回の記事はこちら。 前回は、組み立て要素3つのうちの1つとして、「■目標の精度が甘い→目標精度の高め方」をやりました。今日はこの続きを少しやって、その先を進めていきます。 ■目標の精度が甘い→目標精度の高め方(続き) 前回の数字を出しますね。 このような形で目標金額3000万円のポートフォリオを作りました。 この目標の作り方は、ほぼ全ての要素が裏打ちがあると言う点が最も重要なポイントです。現実世界においては、

営業の売上管理法(4)目標ぴったりに着地

本日は、毎月の売上金額の組み立て方の第四弾です。 前回の記事はこちら。 前回は、組み立て方3用そのうちの「バックアップがない→バックアップの作り方」を説明しました。今回は、最後の要素である「予定オーバーを止めない→予定比100%ジャストでの着地方法」についてやります。 ■予定オーバーを止めない→予定比100%ジャストでの着地方法 最初の話でお伝えした通り、100%ジャストが望ましいです。これは、99%は恥であり、105%以上はもったいないと言う話です。 計画が振れる

出向という選択肢

本日は日経COMEMO企画です。「出向」というテーマで私の経験をお伝えしたいと思います。 販社への出向経験者です呼び方はさておき、販売会社への出向というものを2年間経験しています。結論から言えば、素晴らしい経験でした。今の私の血となり肉となる大事なキャリアの一つです。 当たり前ですが、販社は市場と一番近い接点、ビジネスの最前線です。日々、顧客に出向き、課題を把握し、ソリューションを提案し、そして目標の数値達成に向けて、頑張る。そうした営々とした日々。 いきなり脱線ですが

BtoB事業 利益の源泉(2)「実現可能性」

前回の記事はこちらから。 前回は、BtoB事業におけるコト消費やソフト重視という言葉を盲目的に信じることへの疑問を投げかけさせてもらいました。 今回はその疑問から一歩踏み出し、具体的な事例を通じて、BtoB事業で成功するには、どのような戦略が必要となるのかをを考えていきたいと思います。 構想より難しいのが「実現方法の発見」(建設業界を例に) 一番の問題は、「コト消費ビジネス」を構想できるかよりも、その構想を「きちんと実現できるか」です。 実現を阻む課題はいくつかあり

BtoB事業 利益の源泉(1)「モノ消費」

最もコモディティ化した戦略「モノ消費からコト消費へ」。「モノ消費からコト消費へ」・・・この言葉が出回って何年経つでしょうか?現在もいまだ使用されている言葉です。まだ言ってるということは、多くの会社・組織で実現できてないからなのかもしれません。 営業で言えば、ソリューション営業、システム営業、開発営業など。経営戦略で言えばハード単体ではなくソフト重視戦略。最近の言葉だと、売り切りの反対語として使われる、リカーリングやSaaSという言葉もあります。ちょっと昔だとユビキタス社会、

ファネル最適化における多能工の役割(後編)

前回の記事はこちら。 https://note.com/abcdefghe/n/n46851a4aa2f2 前回は多能工について、専門職との比較によって、その内容を理解するとともにファネル最適化には多能工の存在が重要であることを述べました。 今回は、多能工がもたらす弊害について言及するとともに、ファネル最適には多能工に何を加える必要があるのか?をまとめていきたいと思います。 KPI管理が苦手な多能工たち多能工は、KPI管理が大の苦手です。ファネルも嫌いです(笑) な

ファネル最適化における多能工の役割(前編)

多能工を知っていますか? 多能工とは、いろんな仕事ができることを言います。ユーティリティプレイヤーとでも言いましょうか? ことメーカーのマーケティングや営業サイドで言えば、今時の言葉で言うと、マーケティングファネルを一人でこなせる人材です。 つまり、新規開拓訪問を行い自分を知ってもらい(認知)、相手が食いつきそうな分野を察知し提案活動を行い(興味)、購買に結びつけ(購入)、買った後のメンテやトラブル対応も行いながら通い続ける(ファン化)という一連のサイクルを行える人です

濃ゆいプロジェクト進行の実現は難しい

コロナ禍が一年以上経ち、業務が急場しのぎではなく、新しい事業のあり方といったテーマでの本格的なプロジェクトで走り出している会社、社員の方も多いのではないでしょうか? プロジェクトが成功するか、失敗するか?それは様々な理由がありますし、現在進行形で進んでいるプロジェクトであれば、その結果はもう少し先でわかる事かもしれません。 プロジェクトの成否の要因は、まさにケースバイケースでしょう。 一方で、この「現在進行形で進んでいる内容」が充実した濃いものになっているかどうか?今、

法人営業に限界を感じたら読む記事〜分類別解決編〜

前回の記事はこちら。 前回は、限界を感じる5パターンについて説明しました。今回はこの5パターンそれぞれについて、どのようなキャリアチェンジがあり得るか考えたいと思います。 1.「その日暮し」限界説→自分のペースを確保できる職種めまぐるしさが嫌な人はいますか?僕はとても苦手です。あの月末のバタバタした雰囲気、みながピリついてる緊張感、ダメです。顧客から何とかしろ!という怒号、物がこないけど?というクレーム。うんざりします。 要するに、誰かに追われるのが嫌なのです。 もち

法人営業に限界を感じたら読む記事〜5つの「限界説」編〜

今回は法人営業でも、特に製造業の法人営業について書きます。 限界を感じているのなら、キャリアチェンジという方法があります。とは言え、どんな職種にキャリアチェンジできるのか?このあたりを今日は考えたいと思います。 自分が辛いと思うことを洗い出すなぜ製造業の法人営業をやっていると限界を感じるのでしょうか?何個か要因があると思いますが、自分の中で一番ウェイトを占めてる要因を考えてみましょう。 この要因分析が、自分の特性を把握するヒントになると思います。ちょっと嫌な言い方をすれ

好調日立 中期経営計画の気になるポイント

今週は日経新聞の記事から。 日立製作所が好調です。 海外のライバルシーメンスほどではないとあるものの、国内競合である三菱電機や東芝に比べると着実に収益性が成長しています。 支えているのは、ルマーダです。 詳細は記事を読んで頂ければと思いますが、IoTやAI分野のサービスです。製造業である日立がハード製品とルマーダを合わせることで、これまでにない付加価値が生まれるわけです。 そうした絵姿を現実にするため、日立は大胆にポートフォリオを変え、関連性が低いと判断した事業は売

会社が腐っていればDXも臭いよね、そりゃ。

本日はこちら。 DX以外は成功しているのかと言えば・・・じゃあ、世の中の日本企業が、DX以外のことで何か成功しているのか? 当然ながら、成功していない、というのが現場の体感的な結論なわけです。 日本の企業は、そもそも、経営そのものが上手くいっていません。DXというフィルターはその「上手くいってない具合」を増幅させ、より失敗を分かりやすく、浮き彫りにさせます。 ここでは、なぜDXが経営の良し悪しを判断するフィルターなのかを追いかけながら、翻って、本題である「DXに失敗す