いまわしきわが人生
昨年の3月末で、前職を退職した。
理由は、時給で最低賃金なのに負担が多く、昇給をちらつかせてはトイレ掃除やアルコール消毒、待合室の掃除諸々を私だけにさせていたからだ。
正社員への道もちらつかせていたが、仮にそうなったとしても時給でかつ最低賃金そのままであることが判明。
終盤に上司の悪いところが出て、「何を言われても仕事で感情的になってはいけない」と真顔で言われた。
「このままじゃ会社に殺される!!」
と危機感を感じ退職。
転職は無事成功し人道的な上司にも恵まれ、時給も200円高いデータ入力の仕事にありつけたのだったー。
のはずもなく、1年2ヶ月無職を現在も更新中。
失業手当も切れ、貯金を切り崩しての生活。
私はこの1年、何をやっていたのだろうか。
まず、就活。30社〜40社ほど書類を送り、面接に行けたのが3社ほど。そして内定はゼロ。
あとは芸術活動。輪ゴムとタコ糸を1.5kg結び展覧会に出すも評価されず。例年掲載されていた文芸誌にエッセイを書いて送っても今年はダメ。
ドラッグストアの駐車場で80歳の老人に猛スピードで突っ込まれ鞭打ちに。現在も週3でリハビリに通っている。
初めて手をつけた某文芸サイトで週間1位を取るも、なんか違反していたらしく凍結。アカウントどころか作品も全部持っていかれた。
資格は頑張って日商PCの3級を2種取ったが、変わらず内定はゼロ。
ロクな一年じゃないな。
嘘かと思うほどの塩っぱい結果の連続。
ノイローゼになり、性根もすっかり捻くれてしまった。いや、元々捻くれてたのを以前4年かけて矯正したのに、元に戻ってしまったのだ。
体力も激減。ちょっと予定を詰めただけで鬱が襲う。手の震えに息切れ、急激に膨らむ不安感。
私があまりにもネガティブなことばかり話し、その割にアドバイスを聞かないので最近医師も心理士も若干イライラしている。
あのまま、会社に居続けたら良かったのだろうか。そうしたら、こんなことにはならなかったのだろうか。
元同僚は、ちゃんと今いいところで働いている。30を越えて訓練施設に1年通ったらしい。
私には何度考え込んでもできない。
1銭も出ないのに幼稚じみたカリキュラムをやらされ、日夜ビーズを糸に通したり、テプラや電池の入っていない電話機で事務仕事ごっこをするなんて、私にはどうしてもできない。
中途半端なプライドが邪魔をし、訓練へ通うことを体が拒否する。
最近ようやく「ぜひ面接に」と言われたところが出てきたが、時給で最低賃金。昇給、賞与なし。
内容はデイサービスの清掃。それにプラスしてデータ入力や飾り作りをやってほしいとのこと。
「何かできることは?」
と問われ、
「パソコンもできるんですけど、昇給とかはあるんでしょうか…ゴニョゴニョ…」
と尋ねると
「そこは頑張りを見て検討するかもしれません」とのこと。
前職と全く同じ。可能性を残しておいて、最大限まで利用する。エネルギー詐欺みたいなもんだ。
昇給があればいいが、「あれもやります! これもやります!」とこっちが身を削って頑張っても結局昇給はなし。
「労力を返せ!」と言っても「頑張り」は主観であり無形なので返してもらえるはずもなく。何もかもを奪われた怒りと涙を封じ込んで、立つ鳥跡を濁さずの燃え尽き退職。
というように、前職と全く同じパターンを想像してしまう。
マジで、仕事自体向いてないのだ。頑張った分だけ給料に反映される、なんてことはない。会社は利益を最大限に、コストを最小限にしたいのだから、頑張ってる人を止めるはずがない。無論、わざわざ給料を上げてやる義理もない。
「いつもありがとね。期待してるよ」
「〇〇さんがいて本当に助かってるんだよ」
言うのはタダだからおだてまくるが、金は1円たりとも余分に手渡す気はない。それが会社というものなのである。
馬鹿馬鹿しい。
これで健康な肉体と精神があれば営業でもやって成果出してバリバリ稼げば良いのだが、そういった実務で使える能力が一切ないのだ。
適職診断で毎回
「あなたはクリエイティブタイプ! 適職は研究者、アーティスト、クリエイティブディレクター…」
と言われる例のアレ。
そんな仕事、ハローワークに載ってんのか?
言ってみろこのインチキ野郎。顔を出してない分ゲッターズ飯田よりタチが悪い。あいつもほぼ顔出してないけど。
テキトーに仕事ができて、ちゃんと割り切れる人ならこんなに仕事関係で苦労はしないだろう。
本当につくづく社会不適合者だなと思う。
だが、泣いても怒っても何も変わらないのである。ただ種を蒔いて水と肥料をやり、実がなるのを待つだけ。無力な私にできるのはそれだけだ。
(勧誘御断り)
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