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子供は自然にバイリンガルには育たない

スペイン人夫と2歳児と一緒にドイツに暮らしています。そのため育児における最大の課題は、子供の多言語教育です。

海外で、そして外国人のパートナーと子供を育てているので、「子供はバイリンガルになって良いね。」と言われることもしばしばあります。でも、想像できる人も多いと思いますが、子供をバイリンガルに育てるのは並々の努力が必要です。

それを思い知らされる出来事がありました。

ある日、公園で2歳息子を遊ばせていた時のこと。見た目が日中韓国出身であろうとわかるお父さんから、ドイツ語で話しかけられました。

「急に失礼ですが、もしかして話しているのは韓国語ですか?」

私は、息子の言語教育のため、まだあまり発語がなかった息子にもガンガン日本語で話しかけていたのです。

私「あ、いえ。話しているのは日本語です。」と答えると、

「日本語だったんですね。実は、自分は韓国人とのハーフなんです。でも韓国語はさっぱり分からなくて。」と韓国人とのハーフのお父さんが言いました。

韓国人ハーフの父さんは、ドイツで育ちドイツ語ネイティブで育ったようです。日本語と韓国語の聞き分けもできないくらいなので、さっぱり韓国語は話せないと想像されます。

韓国人ハーフお父さんの韓国人の親御さんは、韓国語で話したり、韓国語を教えなかったのでしょう。理由や、意図はわかりませんが。

たとえ、韓国人の親を持っていても、韓国語に触れる環境になければ韓国語の聞き分けもできないのです。バイリンガルは、自然と育つものではありません。

この時、私が息子に対して日本語を話す・教えるのを諦めたとき、息子が日本語バイリンガルになる道が大きく閉ざされるであろうことを感じさせられました。

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