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【2020年10月26日のこと】ドトール、スタバ、、、あわいの場所

1. 爽やかに晴れた東京。本日、仕事休み。ふらふらとお出掛け、ドトール文学。
2. 現在、都内に行きつけのドトールは3店舗ある。東京のドトールは、374店舗あるらしいから、3/374店。
3. 常連3店舗の中で、いちばん落ち着くのは落合南長崎のドトールだ。その違いは何か?やはり空間の居心地なんだと思う。
4. 落合南長崎ドトールでは、自分の座る場所はいつも決まっていて、入り口近くの充電できる席か、中央の長いテーブルのどちらかが定位置。この店は、今のところ店員さんも感じがよい。そういうのも大事な要素だ。
5. いつも頼むのは、アイスカフェラテかホットコーヒーで、フードは、クロックムッシュかトーストが定番。本を読んだり、勉強したり、手紙を書いたりしに行く。うちでは捗らないことをしに行く感じ。書斎みたいな気分。
6. コロナ渦になり、読書量が減ったのは、コーヒーショップにあまり行けなくなったからだと思う。ま、その前から金欠なので、なるべく行く回数は減らしていたけれど。


7. 作家・木皿泉さんが、オンラインのイベントで話していたことが印象深かった。木皿泉さんは職場と家の間にあるミスタードーナツがとても重要な場所だったらしく、そこで、デビュー前にシナリオを書いていたらしい。その当時のはなしがしみるほどいいんだ。「間にある存在」って自分が作り出した本当の居場所なんだと思う。

8.  石垣 りんさんの『公共』という詩も思い出した。一部引用する。

職場と家庭と どちらもが 与えることと 奪うことをする、そういうヤマとヤマの間にはさまつた 谷間のような オアシスのような 広場のような 最上のような 最低のような 場所。つとめの帰り 喫茶店で一杯のコーヒーを飲み終えると その足でごく自然にゆくとある新築駅の比較的清潔な手洗所 持ち物のすべてを棚に上げ 私はいのちのあたたかさをむき出しにする。三十年働いて いつからかそこに安楽をみつけた」

9. わたしのコーヒーショップのもうひとつの「機能」はこの詩と似ている。以前は、家に仕事のことを持ち帰りたくないから、スイッチを切り替える為に、必ず職場と家の中間にあるコーヒーショップで一服してから帰った。職場も家も何度も変えたから、そのたびに中間の店は替わったけれど、その中にはドトールも含まれていたと思う。
10. 日常の句読点の場、という役割もあったのかも。毎日のことに上手に句読点が打てることこそが、うまく生きていけるヒケツなんだと思う。


11. 夏にわたしが入り浸っていた「サンマルク」の話を水戸の両親にしたときに「ドトールみたいなセルフ式のコーヒーショップだよ」と言っても通じなかった。そもそも茨城県にはドトールは5店舗しかなく、両親の生活圏内にドトールはない。サンマルクも‪茨城県に4‬店舗だが、両親の生活圏内にはなかった。一方で、スターバックスの方は県内に34店舗あり、利用するしないは別として、両親の生活圏内にも何店舗かある。「スターバックスみたいのだよ」と言ってやっと通じた。
12. 東京にいると感覚がズレてしまうけれど、どこにでもあると思うな、ドトールショップなのである。

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13. 福島駅には、「ただようまなびや」文学の学校や盆踊りを踊りに2回ほど行ったことがあった。その2回とも駅前ドトールでコーヒーを飲んだ。福島県内のドトールは18店舗なので‪1/18‬店だ。
14. 駅前には「ぜひ朝の連続ドラマに福島出身の古関裕而を取り上げて欲しい」(意訳)と立派な横断幕があり、ここでPRして叶うものなのか、なんて疑問に思いながらコーヒーをすすっていた。けれど、夢って叶うんですね。
15. わたしはテレビがないので見られないけれど、古関裕而をモデルとした今期の朝ドラ『エール』の放映を思うとなんか感動だし、あの福島駅のドトールの風景を思い出す。


16. 迷子になりやすいわたしにとって、Google mapに出てくるドトールみたいなチェーン店はかなりの目印になる。また、旅先の駅前ドトールは、旅の作戦タイム兼小休憩の場として重宝している。
17. 倉敷駅前のドトールも、散策で歩き疲れてしまい入った思い出がある。大原美術館で買った芹沢圭介のハンカチーフやポストカードを袋から取り出してニマニマしたり、旅で気づいたことをメモしたり、電車の時刻を調べたりする場として利用した。‪岡山県は6‬店舗のみだから‪1/6‬店。


18. 旅先では甘いミルクレープなどのケーキを食べることが多い。旅の空、どの地域にいても同じ味のミルクレープが食べられるのは、考え方によっては安心する。
19. 東日本大震災のとき、被災した子どもたちにロングセラーの絵本をプレゼントしたが、日常でいつも読んでいた馴染みのある絵本を手にすると、子どもたちは安心し、非日常の中にあって落ち着きを取り戻すから嬉しいと教えてもらった。それにちょっと重なる感じかも知れない。


20. ムムム。サイゼリヤの青豆柔らか温野菜が美味だというツイートが流れてきて、写真にそそられてしまったから、今から行ってきます。なんか最近、そんなんばっかり。SNSなどで他人の日常に感染しやすくなっている!ダメだなーっ。いや、ダイエットと節約生活は、11月から頑張りませう。とっぴんぱらりのぷぅ。

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☆追記 芥川賞を取った吉田修一さんの小説『パークライフ』。この小説にスタバ女が出てくるけど、書かれた当時と今とではスタバの意味は違うよね、というはなしを読書会でしたことがある。

この小説の舞台を小説の言葉通りに歩いてみる、体感する読書の会をしたこともある。面白かったけど、文章の中に矛盾も発見した。

悲しいことに日比谷公園近くの舞台になったスタバはもうない。だから、もう『パークライフ』ごっこはできない。残念。

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