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☆ウイスキーと私☆ その伍 ウイスキーを造る新婚旅行編

こんばんは、A Whisky Studentです。
実は本日11月10日は、私と妻が結婚式・披露宴をした記念の日なのです。
実際にはその2か月後に新婚旅行でしたが記念日ということで2008年に行った新婚旅行の話をアップします。

そのころ私は『スコットランドに行きたい!蒸留所に行きたい!』というようなことをいつも考えていました。
しかし当時私が働いていた会社では連休を取得する文化が無く、唯一の例外は新婚旅行。私が新婚旅行でスコットランドに行こうとするのは当然の流れでした。とはいえ会社が繁忙の夏季に新婚旅行連休をもらう勇気が無く、新婚旅行は1月にすることにしました。

現在でこそスコットランドでは蒸留所見学を年中受け付けていますが、当時は冬季に見学を受け付けてくれる蒸留所は見当たらず、絶望したものです。そんなときにLOCH EWE蒸留所の情報を見つけました。

曰く、UK政府と5年間交渉のすえに『地域経済振興のために』免許を取得。しかも規制の最小サイズの1/10のスチルで。そして密造酒時代の手法でウイスキーを造っている、という。
しかもウイスキーの製造体験コースがある。私は飛びつきました。

そして2008年1月、私たちはロンドンから600km列車でグラスゴーに行き、グラスゴーから400kmレンタカーを走らせてロッホユー蒸留所/ドラムチョークロッジホテルを目指したのです。
(ホテル到着後に移動について説明するとCrazy!と言われました)

そして以下のような(驚きの)ウイスキー製造体験をしました。
・スチルをマッシュタン代わりに使う密造酒時代の手法
・バッチサイズはモルト25kg
・マッシュのろ過はネルの布で手絞りの白濁麦汁
・酵母はパン用の乾燥酵母
・WBはプラスチックコンテナ(UKでは一般的に家庭から収集車に出すためのごみ箱に使われるもの)
・冬季の蒸留体験は初とのことで、スピリットのABVが最高記録だった
・5Lのニューメイクスピリットをペットボトルに入れて渡される
(お前は旅路が長いから、いつものガラス瓶はやめてペットボトルに入れてやるからな、とのこと)
・シェリーでシーズニングしておいた5Lの空樽を熟成用に渡される
・(全工程5日間を無理やり3日間にしたため)3分間クッキング形式で全工程を体験 → 2年後の2010年に5日間の全工程を体験しに再訪しています

今思い返して、『高かった(£1500)けど、あの時、これを体験出来て良かった』と改めて思います。
当時、初海外だったのに笑顔でついてきてくれた妻に、感謝を込めて。
 A Whisky Student


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