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あなたの会社は何利きですか?Part2

イノベーションに必要なものは知識の広がりであるということをpart1説明しました。

この記事では、具体的にどのようにして組織の知を広げてゆくと良いかについて考えていきます。

硬直した組織

冒頭で述べたように、イノベーションを起こすために企業は知識を広げる事が求められます。しかし、実際は既存の知識を深める傾向があると言います。なぜなら、すでに確立された技術やビジネスは安定した収益を上げられるからです。例えばガソリン車を売っている会社ならEVを導入しづらいでしょう。

これでは中長期的に見た時にイノベーションの停滞につながり、変化の激しい市場では新規参入者にやられてしまいます。

広げよう!

ではどうすれば知識は広げられるのでしょうか?対策の1つとしては「15%ルール」が挙げられます。これは業務時間の15%を使って仕事と関係ない活動をすることを奨励する制度です。

また、人材を一定の割合で変えることで多様性を促すという手段もあります。水槽の水も適宜入れ替えないと濁ってしまうように、組織も人の入れ替わりがないと皆似たような考え方になってきてしまうでしょう。

デメリット

しかし、知識を広げることが必ずしも良いことばかりとは言えません。Part1でも言いましたが、あまりにも組織の多様性がありすぎるとコミュニケーションは取りづらくなります。ある程度の類似性も欲しいわけです。

また、知識を広げることばかりに意識が行き過ぎると、知識を深めることが難しくなります。薄っぺらい知識ばかり持っていてもダメだよということですね。

では、どうすればいいのか?Part1で紹介した特許の研究では、同じ特許を何回繰り返し引用したかを調べることで、「知識の深さ」も測っています。その結果、知識の広さと深さをバランスよく追求している企業が最もイノベーティブだったという結果が出ました。そして、この二兎を追う経営手法を経営学では「両利きの経営」と呼んでいます。

最後に

いかがだったでしょうか。今自分の会社が知識を深めるフェーズなのか、それとも広げるべきかを考えるだけでも日々の仕事に対する意識は変わるかもしれませんね。このブログが皆さんの役に立てば幸いです。それでは。


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