クールビューティーな彼女と、僕
向かい合ってソファに座る君の強気なつり目がちの瞳に今、映されているのは僕――じゃなくて単なるファッション雑誌。そんな流行だとか何だとかなんて、全然気にしていないくせに。
ペラリペラリとページをめくる彼女のスラリとした指を見つめながら、僕は手持ち無沙汰に自分の親指の爪を噛んで。大好きな人が目の前にいると言うのに、僕は一人のときよりもつまらなさを満喫する。
あれ? 僕は彼女の恋人じゃあなかったっけ? と不安にさえ駆られるぐらいに彼女は僕を放置するもんだから。
好き同士で二人っき