見出し画像

予告漬け試合の裏をかいて極めるはずだった住村竜市朗さん 漬け試合からのマイクを止めるセコンドワークの巻

おれたちの住村竜市朗さんが長年慣れ親しんだDEEPから、心機一転パンクラス参戦を決めて、そのセコンドに東京 竹芝のニューピアホールまで行ってきました。昼夜興業夜の部だったので昼の部を家のテレビで見ていたら、このまま顔をワイプで抜いてリモートでセコンドできないかと思ったのですが、テクノロジーの進化はそこまで追い付いていないようです。まあそれはそれとして。

住村竜市朗さんはデビューこそ修斗ではあるものの、DEEP一筋でやってきた選手だったので、キャリア終盤のこのタイミングで主戦場をパンクラスに変えたのには驚きでした。確かにDEEPでは王座を経験して、取り組み表があるとするならば、3周目か4周目に入ったこのタイミングでキャリア終盤となったら、心機一転主戦場を変える選択は納得ではあるけど、住村竜市朗さんはキャリアも実際の試合も自分から能動的に動くタイプではないので、このままDEEPでやるんだろうなと思っていました。だからこそ、ここでのパンクラス参戦に驚きはありました。DEEP佐伯繁さんとも奥方の輝美さんとも仲良くやっていたと思うので、サイパンのバンザイクリフ的に押し出されたわけではないと思います。

余談ではありますが、ニューピアホールは住村竜市朗さんが米田奈央さんのキンタマを蹴り上げてしまったのですが、何故か偶発的と判断されて判定勝ちする奇妙な試合があった際、住村竜市朗さんのタニマチの方が会場外でうっかりランボルギーニを吹かせてしまい、大奥こと佐伯輝美さんに住村竜市朗さんが謝りに行く珍事が発生しておりました。住村竜市朗さんをキンタマチャンピオンと揶揄っていた皇治さんは一ヶ月後に頭突きとキンタマキックで黒煙とキノコ雲が立つほどの大炎上をするし、あの日のニューピアホールは何か強力な磁場が働いていたとしか思えません。ヤバいだろ。

住村竜市朗さんの試合にしっかりとした事前映像が用意されるとは思いもせず、まさに青天の霹靂だったのですが、本当にABEMAから試合前映像が作成公開されていて、皇治兄貴の巧みなロビー活動と愛される人間性が何かしらの動きをしたような気がします。ここら辺は皇治兄貴の仲間想いなところであって、好かれる理由の一つであると思います。

ABEMA北野プロデューサーと皇治兄貴が打ち合わせ後に食事をした際に住村さんが出てきて、皇治兄貴から「住村です。ひとつよろしくお願いします。」と仁義を切った話が澱みない作法の極みで勉強になりました。皇治兄貴を見ているとこういうところだよなって毎回思います。

北野さんから「住村さんってどんな選手ですか」と聞かれたので、うっかり「塩っぱいですよ」とお答えしたところ、本当に塩をテーマに映像が作られていて、「住村さんは懐の深い人だな」と思いましたし、開き直って「塩漬けされるヤツが悪い」と言えているあたりは塩漬けにおける芯を食っていて良いと感じました。仰る通りで動かない下が悪いし、寝かされ続ける下の選手が悪いのですが、それを観る側が理解して楽しんでほしいと思うのは無理があると僕は思うし、だからこそ塩漬けと忌み嫌われているのだと思います。塩漬けは理解されないからこそ、試合以外の人間味や物語性で感情移入してもらうのが現実的だと僕は思いますが、どうなんでしょうか。もちろん理想は塩漬けのコントロール技術を客が理解して沸くのに越したことはないけど、客はそこまで技術の攻防を理解したときは塩試合が絶滅するときだし、そこまでの理解を客に求めるのも自分たちが啓蒙できると思うのも無理と驕りがあると僕は思います。まあそれはそれとして。

僕は映像のコメントの中で住村さんを「タニマチに向けて格闘技をやっているから塩でいい」と話したのですが、住村さんは自分の客に向けて格闘技をやっているのだから、見方によっては自分の客に対して誠実だし、自分の客を大事にする僕のやり方と同じものです。僕は住村さんよりも少し広い層で、住村さんはよりコアなところを自分で掘り当ててきただけの違いです。どちらがいいも悪いもなく、自分で客もリターンもリスクも把握できていればそれでよしです。ボヤッとしたコメントをするよりもよっぽど気持ちがいいです。

住村竜市朗さんは練習では強くて上手いので、その強さと技術を試合でそのまま出せば何も苦労することはないのですが、試合になると後手に回ってしまって、実力を出せないイップス状態が続いています。二つ前の記事で書いたように「負けたくない気持ちが強い」ので、攻めれずに試合で実力を出せない状態が続いていました。自ら主戦場を変えたこのタイミングの意識の変化で試合で実力を出せるようになっているといいなというのが淡い期待でありました。こればっかしは自分で解決せねばです。

試合前のプロモーション映像で塩煽りをしていたのは、今回はフィニッシュするだろうと思っていたので、敢えての塩煽りにしたと思っていました。パンクラス転向の初陣で、パンクラス側としても幸先の良いスタートを切ってくれないと困るだろうし、住村さんとしても王座挑戦を目指すのだとしたら、インパクトのある勝ちは必須だと思うのですが、今回もがっちり抑え込んで30-27の堅実な判定勝ちでした。一生懸命セコンドしつつもあまりの堅実さに笑ってしまいました。

ただ今回は自ら攻めに行けていたし、練習していることをまったく出せていないわけではないので、相手が固めた要素が大きいのかなと思います。グランドで下の選手が二重絡みに足を絡んだら、立つ気はないことの表れです。これでは住村さんとしては災難だなと思いました。自分達で塩煽りをしてしまった分だけ、こちらが固めているように見えてしまうのは、これこそ墓穴を掘ったってやつだなと思いました。それも含めて面白い人だなと思いました。

試合後にマイクを何故かマイクを渡されたので、下から「ダメに決まってるだろ」と青木ストップをかけておきました。この試合でマイクを掴むのはセミファイナルとは言え、格好がつかないと思うのですよね。ここでマイクをやらなかったのは住村さんの価値を守ったと僕は思うのですがどうなんでしょうか。とりあえず怪我なく終わってよかったです。勝ち負けよりも怪我がなければよしだと思うのは歳を重ねたからでしょうか。

ここからは久々に格闘技を会場で見た雑感を。
格闘技会場にいると個性的な方がいっぱいで退屈しないんです。

ここから先は

1,102字

¥ 300

サポートありがとうございます。選手活動、表現活動の活動費用に当てさせていただきます。更なる良いもの、面白いものを創作する原資に大事に大事に感謝を込めて使わせて頂きます。