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私の歯との奮闘記(1)

2021.03
歯が痛い。
数年前、パソコンと向かい合う仕事中、
歯周病ケアのガムを食べていたら
一緒に飲み込んでしまった詰め物があった歯が痛い。
そのまま放置していたのだ。

因果応報。

通勤経路の途中の歯医者さんに予約をして診てもらうと根管治療になった。


2021.09
3月に始めた歯の治療から半年が経った。詰め物の下で進行した虫歯により
神経は死に、
数か月の間は膿が出てきては
歯茎に白いできものとして姿を現した。

それから根の治療も回数を重ね、
白いできものは姿を消す。
根幹治療もあともう少し。
思った矢先に、
「歯が折れている」と知らされる。

小豆バーだ。

あの時の小豆バーを噛んだ衝撃が、
このようになるとは!!

後の祭り。


2021.12
ようやく、根管治療が終わった。
コアという土台を立てて、
保険適用内の詰め物にしてもらう。
しかし、咬み合わせが悪く激痛が走る。


2021.12
耐え切れずに地元の歯医者、高橋さんへ。
高さを調整してもらう。
そして私は今、
ものを食べられる喜びを噛みしている。
一週間前の歯痛がなくなったのだ。

ものを噛むという行為なんて
当たり前すぎて、
ちっとも感謝なんてしてこなかった。

ありがとう、高橋さん!
ありがとう、自分の歯!

歯の痛みがなくなったのと同様に、
普段、問題がないことが
当たり前になり、感謝を忘れていることが
他にもたくさんあるように思う。

私は歯間ブラシデビューをした。
歯の間を掃除してくれるプラスチックの
ブラシなのだが、なんとも素敵!
フロスよりも断然好きになりそうだ。
今あるものに感謝して長く使う。
大切にメンテナンスをする。
これからの30年は、
メンテナンスも大切にしよう。


2022.9
あれから、約9か月。
歯間ブラシをしていたら、
根管治療をした歯のところで
なにやら不穏な音。
夜中になると、みるみる腫れ出した。
なんだこれは。
痛すぎて眠れない。
明日は、日曜日。
高橋さんは閉まっている。
とはいえ、またあの嚙み合わせのいまいちな歯医者にはいきたくない。
真夜中、痛みをこらえて、
日曜診療の別の歯医者を予約した。

2022.09
診療下さったのは、
私にとって初めての女性の先生。
(多分、同い年くらい)
詰め物の下は、大出血。
それなのに、蓋をしているから
行き場がなく、中で充満、
歯茎を圧迫していた激痛だった。
蓋を取ると止まらない流血。
先生も「止まらないなぁ。蓋、あけとくか。」と言っている。

蓋、開けておいていいの…??
不安に思ったが、痛みは自然に引いていった。

有難や。


2022.09
数日後、
出血が収まった頃に同じ歯医者へ。
再び根管治療が始まった。


2022.12
今度の女性の先生は、
噛み合わせまで丁寧に確認してくれる。
今回は、ちょっとお高めの
自費の詰め物にしたが、今のところ
フロスをしてもびくともする気配がない。
大丈夫そうだ。

2023.03
すっかり行きつけになった歯医者へ再び。
知らぬ間に、
他にも虫歯がたくさんできていたのだ。
数にして6つ以上。
1年と4カ月前、
通勤経路の歯医者さんにて指摘された
「ここ、虫歯ですね。」の「ここ」。
噛み合わせからくる激痛を
どうにかすることを優先し、忘れ去られ、
いつの間にか1年経っていたのか!と、「医療費のお知らせ」を開きながら驚く。


2023.03
本日も、「ここ」。
奥歯から3本分の歯と歯の間。
歯と歯の間を削るとなると、
より神経が近いらしく、私は初めて
「しみる」経験をした。
激痛ならぬ、「しみる」。
幽霊のようなそわそわした痛み。
麻酔のおかげで、なんとか耐え抜く。

途中、椅子を起して
虫歯を削る経過画像を見せてくれた。
「この柔らかい部分が虫歯ですね。」
画像には、
モザイクがかかったような黒い色。
「まだ取り切れていない状態ですね。」

あぁ、なんということだ。
あんなにしみたのに、
まだ削らなければならないのか??
はたして耐えられるか…

不安に駆られていると、
「こちらが、全て取りきった状態です。」
画像が切り替わった。
モザイクのかかった黒色はなくなって、
白い歯が顔を出していた。

全て取り除いていたのか!

感動して、思わず拍手…!
あ。
先生、笑った。

さて、最後は仮蓋をするところまできた。
「では、口を開けてくださ~い。」

ん?声が違う…??

突然、
先生の声が変わったように感じたが、
目隠しのタオルをされているので、
分からない。
「終わりましたよ。当分は、飲食はお控え下さいね。」
タオルが外れると、
やはり初めましての先生。
大切な処置が終わったので、
蓋をするところだけ人材育成のため
新しい先生に交代したらしい。
後ろには、いつもの先生がいる。
しかし、高さに違和感…。
歯と歯が当たると微妙に痛い。

あぁ、噛み合わせ…。
先生。
私は、あなたの仮蓋が良かった……!

こういう時に、意見を言えない私。
案の定心の声は届かない。
あと、1週間の我慢だと自分に言い聞かせる。


2023.04
さぁ。今日も歯医者だ。
気を取り直して向かおう。
皆にとっても良い1日になりますように。

記事を見つけて下さり、最後まで読んでいただきありがとうございます。 少しでもなにか心に残るものを届けられていましたら、こんなにも嬉しいことはありません。