【Web5について徹底解説】#2
今回は、第二弾になりますので、前回の基礎の部分の記事に関しては、
前回の記事をご参照ください。
Web5ではどのような仕組みで自分のデータを管理できるのか、非中央集権的なWebを実現させるのか?について書いていきます。
1.分散型Webプラットフォーム(DWP)の仕組み
少し、横文字ばかりで難しい所はありますが、
ここだけ耐えてください・・・。
この分散型Webプラットフォームを理解するには、
分散型Webノード(DWN)と分散型識別子(DID)の理解が必要です。
・DWN=分散型の個人データとリレーノード
※リレーノードとは、繋がった人から情報を受け取ったり、繋がっている人へ情報を渡している役目を果たします。
・DID=検証可能な分散型デジタルIDを可能にする新しいタイプの識別子
例えば、佐藤さんが田中さんに「お金を貸してほしい」とメッセージを送りたい場合。伝えるためには佐藤さんのDWNが田中さんのDWNを探す必要があります。その時に、必要なのが分散型の識別子(DID)になります。
ちなみにDIDはW3Cで勧告案になっている規格です。
この分散型識別子は、下記の表のように3つの識別子から構成されます。
・DID URI識別子
・DIDメソッドの識別子
・DIDメソッド固有の識別子
このDIDを使用することで他のDIDを発見することが出来ます。
簡単に言うと、マイナンバーみたいなものです。つまり、個人の住所です。
住所を把握できれば、相手の位置を特定できますよね。
その為、DIDで田中さんを検索して、田中さんのDWNを発見できます。
また、ここで重要なのが、DIDは「DIDのデータが本当に正しいか?を確認できる検証機能」も備わっています。
このように「Web5」ではDWNとDIDを組み合わせることで分散型のWebを実現しています。
そして、このDIDの検証機能について次の章で説明していきます。
2.ビットコインを使用したデータ検証
さて、早速ですが、このDIDの検証をする際に用いられるのが、
ビットコインのブロックチェーンを利用したION(アイオン)です。
IONは、DIDのためのネットワークです。
ちなみに、この開発はマイクロソフトが中心に行っています。
何故、IONが必要か?に関してですが、DIDを管理するためには、DIDの変更履歴を誰もが安全に確認できる、グルーバルなデータベースが必要になります。当然GAFAのような企業がデータベースを管理したら、GAFAに何かが起きた時、利用できなくなってしまいます。DIDを扱うデータベースはグローバルで変更することが出来ず、追加のみ出来るシステムであり、十分な検閲耐性を実現できるシステムである必要があります。
その為、パブリックチェーンであるものが最も合理的です。
故に、今回はビットコインですが、ぶっちゃけETHでもsolanaでも大丈夫です。実際、DIDをイーサで管理するelementというプロジェクトもあります。
ただ、ジャック・ドーシーはビットコインを支持しており、スマートコントラクトなどを要している多機能なイーサより単純なビットコインの方がDIDには適していそうです。DIDは変更履歴さえ正確であれば問題ないので。
3.まとめ
結局のところ、Web3にしろWeb5にしろ分散型なWebの未来を目指しているのは一緒です。そして、Web5はWeb3の進化ではありません。
あくまで、共存していくような形になると思います。
ただ、一方で、Web5はトークンが不要の仕組みを目指しています。
これだと、VCや投資家からの資金調達の難易度は高くなりそうです。
その影響を仮に受けた場合、やはりイノベーションのスピードは鈍化する気もしています。なので、Web3とWeb5のいいとこ取りが大事であり、
今後のプロジェクトに関しても慎重に検討しつつ、柔軟に対応していくことが良いのかなと考えています。
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