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あなたはお金持ちか?(1)

▽「あなたはお金持ちか」という質問に答えようとしても、何を基準に答えたらよいものか、判断に迷ってしまいます。野村総研の調査では、5億円以上の金融資産を持っている方を超富裕層、1億円以上の場合を富裕層といっています。これらの方々は日本全体で2.4%程度(世帯数)ということですから、この基準に合う方はおおよそお金持ちといってもよさそうです。

▽また億万長者ではなくても、実質的にお金持ちあるいは将来きっとお金持ち?のかたもいらっしゃると思います。例えば5千万円の収入があっても、5千万円使ってしまう方はお金持ちとは言えません。羽振りはいいのでしょうが、実際ストックはないわけですから。ストックを作れる方は、「収入>支出」をシンプルに実行されている方、そしてその結果「期待資産額」に達している方、これはほぼお金持ちといってよさそうです。

▽「期待資産額」とはトマス・J・スタンリーとウィリアム・D・ダンコの共著である「となりの億万長者」という本に書かれているものです。
(期待資産額)=(税引き前年収)×(年齢)÷10
という簡単な計算式で求められます。年収は5百万以上で年齢は25歳以上を想定しているようです。年収には相続などの一時的な所得は参入しませんが、配当や家賃などの継続的な収入は合算してかまいません。

▽もし40歳のあなたが800万円の給与所得があるとすれば、期待資産額は3200万円、50歳で1000万円ならば5000万円ということになります。この計算式の根拠は明らかにされていませんが、いくつかのケースで試算すると、富裕層の基準としてそこそこいい水準になる様に思います。尤もお金持ち基準ですから、多くの方は下回ると思って頂いた方がいいとは思います。

▽サラリーマンの方の使い方として考えられるのは、将来の基準値にするという方法です。例えば30歳の管理職手前のあなたの年収が500万円だとして貯蓄目標は1500万円、10年後課長職で年収800万円であれば貯蓄目標は3200万円、20年後部長職で年収1000万円であれば貯蓄目標5000万円、30年後60歳で役員、年収2000万円であれば貯蓄目標1億2000万円となります。

▽これが非現実的かどうかはあなた次第です。もちろん絵に描いたように昇進するかどうかは全く仮定の話です。ただ、仮定した年収が現実のものであれば、目標は達成可能な範囲ではあります。

▽自分の計算をされて残念ながら届かないという方は、個人の特殊要因を考えてみる必要があります。住宅に高い支出をしていたり、子供の教育費であったり、当たり前のことでもこの基準を満たすためには、結構質素な生活様式が前提になってくると思います。都心のタワマンとか子供は小学校から私立というような拘りのある方には、少し厳しいかもしれません...。


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